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第20話 鏡の国の世界へダイブ。そして、アリス魔法学園入学試験始まるよ~!

《リゲイン王国 王都郊外》


 カンカンカンカンカンカンーッ!


 非常事態宣言を告げる鳴り止まない警報音がリゲイン王都全域に響き渡っているよ。


 何でだろうね? うるさいね。


 カンカンカンカンカンカンーッ!


「スカーレット街道を走っているそこの偽造魔道馬車。直ぐに止まりなさいっ! なぜモンスターと共に行動しているのです?」


「止まれと言っているのが聞こえんのか? 今すぐに止まらないと牢屋にぶちこまれる事になるぞつ!」


「投降して下さい。身分の確認身体検査をもろもろを早急に行い行わないと重罪になっちゃいますよ~!」


 オマケに僕とゴーブ君が運転する違法魔道具馬車を追いかけて来るなんて王都の警備団はどれだけ暇なんだろうね?


 こんなか弱そうなプリティーな人族の男の子と日に日にたくましくなっていくゴーブ君に対して失礼だよね。


「ゴブゴブ?」


「そうだね。何でバレたんだろうね。ゴーブ君」


「ゴブゴーゴゴ!」


「うんうん。完璧な変装だったのにね。ビックリだよね。ゴーブ君は馬車を引く従者で黄緑の肌に完璧な執事服の着こなし」


「ゴ、ゴブブ////」


「よせやい。照れるだろうって? 何を今更言っているんだい。ゴーブ君は一年前からかっこいいよ」


「ゴ、ゴブウゥゥ?! ゴゴブゥ////」


「べ、別に照れてなんかいないんだからね。勘違いしないでよねって? なにその典型的なツンデレどこで覚えたの?」


「ゴブブゴゴ」


「ララちゃんがいつも僕の隠れアジトで行うミサでもやってるって?……どこまで隠れアジト《リンカネーション》のおもしれえ女ポジで居るつもりんだい? ララちゃんはさぁ。本当に面白い女だね」


(お呼びですかっ! シンさ……ズズズ……)


 いけないいけない。ついリンカネーションと『誓書ホノリウス』との間に作った転移の繋がりでおもしれえ女子ララちゃんがこの世界に放たれるとこだったよ。

 

 面白くてヤベエ女の子の管理はちゃんとしておかないとパンデミックになるから要注意だね。


「止まりなさい。そこの不信な馬車~!」

「待てこら~!」

「王都の近衛部隊はまだなの?」


 しかし、数日前から王都の検問場を強制出発してから外に出かけるといつもこんな感じなんだよね。ちゃんと人の誤魔化せる認識阻害の魔道具で皆を普通の王都で見る様な生き物や物に変えてるつもりなんだけどね~! 警備隊に追いかけられるなんて不思議だね。


まずはカッコいい執事服に身を包んだナイズガイ。馬車引き役のゴーブ君。


「ゴフウゥ////」


 赤面して喜んでるよ。続いて最近はますます身体が巨大に成長して暴れれば小さい街なら一匹でも焦土化せる位に成長した馬車引き役の馬Aのレッドくん。


『キュララララ!!』


 ご主人様。あの人達燃やしていいの?だって絶対に駄目だよね。モラル的に。


「ウオォォオ!!」


 そしてそして、次は馬車引き役の馬Bの狼牙族のウル君。う~ん? 主。アイツ等。主に生意気だから狩ろう。ムカつくから直ぐに狩ろう。今狩ろうだって。相変わらず血の気が多くてたくましいね。ウル君は。


 そしてそしてそして、最後に馬車の手綱役は何でも溶かす液体を放てる銀液スライムのスラちゃんです。


「ニュルルンン~♪」


 早く地下水路でいっぱい繁殖したいだって。何を企んでいるんだろうね? 不思議だね。


 以上がどこからどう見てもただの貴族が使う馬車の筈なんだけど。何で時間が経つにつれて増えていく警備隊の大軍に追われないといけないろうね? 都会って怖くて不思議な場所なんだね。


「「「まて~! そこの暴走馬車~!」」」


 何あの先頭になって僕達を追いかけて来る人達。ゼニゲバ警部みたいな台詞せりふを叫んでるよ。恥ずかしくないのかな?


「ゴブゴブゴ?!」


「え? 何かあっちから軍隊みたいな人達も火竜と癒馬ヒールホースが押し寄せて来てるけど大丈夫なのかって? 大丈夫でしょう。今の僕達はどこからどう見てもセイフライド領地と仲が悪い隣のクルセイ家の馬車にしか見えないんだからさ」


「ゴブブゴブブ……」


「相変わらず。マブダチは性格が悪くて痺れる憧れるって? よせやいゴーブ君。僕を褒めても何も出ないよ」


「ゴブブ!!」


「へ? あー、そうそう。アリス魔法学園の裏庭。自然迷路まで行ったらゲートを作ってセイフライド領地のに繋げる予定だよ。そうすればゴーブ君達の4人は王都に好きなタイミングで来れる様になるからね」


「ゴブブブ! ゴブブゴゴ」


「むふむふ。成程って?……なら北の決戦には間に合うそうだぜって? まさかセイフライド領地の北で何か戦いあっているのかい? フードファイトとかで?」


「ゴブ……ゴゴブブブブ……ゴゴゴゴブブゴブゥ!!」


「なになに? 今、北は新米魔王と旧魔王の軍勢で動乱期に入いているんだ。そこに龍の国、軍国、女帝の国が絡んで来て。まさに北の地の世は群雄割拠ぐんゆうかっきょの大戦乱時代に突入。新戦力の新の魔王勢力の僕達は先ずは旧魔王の軍勢を倒してその勢力を吸収。旧魔王のあの娘と新米魔王には結婚してもらって次の世継ぎを作ってもらって魔王支配地域の安定を計りたいんだ。まぁ、それもこれから何年もかかる事なんだけどさ。か……ふーん。ゴーブ君達も色々あって大変なんだね」


 あのゴブゴブだけでここまでの事を伝えられるなんて亜人語って凄いんだね。しかし話が長かったけど……なんか北も北で物騒なんだね。怖い怖い。


「ゴブブン!」


「え? 待ってよ。マブダチ。マブダチの為にも北の全てを武力で制圧して色々な所を案内するからさっ! だって? うん。気長に待たせてもらうよ。ゴーブ君……あっ! ゴーブ君。あそこに入って」


「ゴブ?」


「うん。アリス魔法学園の裏庭。アリスの迷い庭にね……」



「待てこら~!」「とうとう追い詰めたぞ~! 暴走馬車ーっ!」「袋のねずみです~!」


「リゲイン王軍到着。リゲイン王軍到着。至急包囲網を張り。不審者達を捕らえよ」


「「「はっ! ネリカ騎士団長殿っ!!」」」


「それでは………一斉に突撃せよーっ!」


「「「おぉぉ!!」」」


「……そんな? 行き止まり?」

「あんな派手で大きな馬車が消えた?」

「……草木が生い茂っているだけなんて?」


────

───

──


《小さな異世界 鏡の国》


「ホホホン。たしかに。たしかに『誓書ホノリウス』の本だ。間違いないね。それを持たれちゃこちらから一切手出しは出来ないね。残念残念……オホホホ。通って良いよ。安全にね」


「そうですか。それはありがとうございます」


 馬車を降りた僕達の目の前に怪しい赤と黒の猫が木の上に偉そうに居座っているね。


「シン君ここどこなの?」


「裏面ですよ。アレクシア。それよりも僕からあまり離れないで下さいね。向こう側の人達に連れてかれてちゃいますからね」


 突然迷い込んだ小さな別世界にアレクシアは戸惑っているね。


「わ、分かったの。私、シン君をギュッてしてるのよ~」


「………それにしても君。よくこの場所《世界》の入り方と手段を持っていたね。何者なんだい?」


 怪しい赤と黒の猫が疑いの目で僕の事を見ているね。この猫ゲームの時も怖かったから少し苦手なんだよね。


「全クリしてるから覚えていたんですよ。それでらまたどこかでお会いしましょう。道化の悪猫さん」


……ズズズ!!


 そして、僕とアレクシアはアリス魔法学園の中へと入って行ったんだ。


「………それにしても。何で嫌い合う者同士があんなに仲良くなってるんだぁ?……あの魔術師マーリンのヤツ。何か干渉してないだろうね? 全く……オホホホ」


 不気味な猫はそうおどけて静かに消えて行ったんだ。



《アリス魔法学園 裏校舎》


「ゴブゴブ~!」


「うん。ここにゲートは設置したから。今度から好きなタイミングで魔法学園に来て良いよ。じゃあね~! 皆~!」


「ゴブゴ~!」『キャララ~!』「ワンッ!」「ニュル~!」


 セイフライド領地から王都まで僕達の護衛着いて来てくれていた。ゴーブ君達が僕が転移魔法で作ってゲートを通ってセイフライド領地に帰って行くね。


 これでいつでもが通って良いと認めた人物なら好きにセイフライド領地とアリス魔法学園内を行きき出来る様になったよ。


「よっしゃ~! アリス魔法学園内の敷地っす~! これからは好きに出来るっすよ~!」


 ここまで一緒に無理矢理着いてきた駄目人間《ライチ師匠》が『誓書ホノリウス』の本の中から勝手に出てきて。近くの下水道のマンホールへと逃げ込む様に入って行ったよ。痛々しいね。


「ええ。そうですね。ライチ師匠。これで約束は果たしたよ。僕達は道中の護衛をライチ師匠にしてもらって。アリス魔法学園内に貴女を解きなっ……」


「はいっす。今までの関係を一切切って赤の他人っすね。愛弟子よ」


 下水道の用水路のみぞからこちらを見つめるライチ師匠……あ~! これ何か見覚えがあると思ったらさ。水路の溝から変な赤いピエロに質問されてる映画の1シーンに似てるんだ。思い出したよ。


 ……あの映画。ホラー映画で結構怖いんだよね。まぁ、一番怖いのはライチ師匠みたいな人と人生で深く関わっちゃう事なんだけどさ。


「ええ。ですからその愛弟子呼びもこれからは無しですよ……それと。はいライチ師匠。当分の生活費です。お納め下さい」


 僕はふたころから金貨が入った袋を用水路の溝の近くに置いたよ。


「なん…だとっす?……こんなに頂いてよろしんんっすか? シンの旦那さん」


 ライチ師匠は口からよだれを滴しながら大量の金貨ぎ入った袋を懐にしまい始めたよ。なんかゴラームみたいな動きだね。


「はい。喜んで受け取って下さい」


 これで貴女《ライチ師匠》との関係が切れるなら安いものだからね……さようなら。僕の魔法の先生。ほとんど初級の魔法しか教えないで給料泥棒だった偉大なる師よ。


「そうっすか。ならこのお金でアリス魔法学園の絵の番人からを買って一角千金してくるっすよ。善は急げっす。去らば。クソガキ~! シュウゥウ!」


 あれ? ちょっと待って。あの駄目人間《ライチ師匠》。最後にとんでもない事を言っていなかったかい? あの人。アリス魔法学園の絵の番人について知っているのかい?……しまった。そんなイベント。ゲームじゃなかった筈なのに……


「あっ! 待って下さい。ライチ師匠……てっ! もういない?」


 そこには大量の金貨が入っていた僕があげた袋だけが落ちていたんだ。あの人。あの大量の金貨剥き出しで持ってたのかな? どんな魔法使ったんだい。全く。


「シン様。入学試験の手続き終了したんだけど。私、これから何すればいいの?」



ライチ師匠が去った後に話しかけてきたのはさっきまで『誓書ホノリウス』の中に放置していて3日振りに外に出してあげたメリュちゃんだね。


 メリュちゃんはセイフライド領地で落ちてたから拾って。路頭に迷っていたから僕の専属メイド①に雇ってあげたんだ。


「ん? メリュちゃんですか。じゃあレイラちゃんと一緒にいてあげて下さい。メイドとてはポンコツですが。強さはピカイチのメリュちゃんが一緒に居れば鬼に金棒ですからね」


「何? その敬語? ブフゥ……普段は容赦なく私に罵詈雑言の嵐の筈なのに。プフゥ……可笑しいんですけどぉ……」


 ……このポンコツメイドさんは後でお仕置きが必要だね。色々な。


「良いから行って下さい。レイラちゃんに何かあったらお尻ペンペンな刑ですからね。メリュちゃん」


「プゥークスク……ヒェッ! お尻ペンペンはイヤァ……わ、分かったから。護衛ちゃんとやるからお尻ペンペンはイヤァ……」


「なら早くレイラちゃんの所に行ってあげて下さい。あの娘。今、学園側の偉い方に呼ばれて心細いに違いまないので」


「……ふ~ん。ご主人様ってちゃんと自分以外の子の事まで考えられる人なんだ。感心感心」


「何か? 言いましたか?」


「いいえ~! メリュのご主人様は当たりってだけの話よ。それじゃあ張り切ってレイラちゃんとやらの護衛に行ってきます。ご主人様~!」


「はい。よろしくお願いします。ポンコツメイドさん~!」


「………ポン……何で私がポンなの? ご主人様~!」


 こうしてメリュちゃんはレイラちゃんの所へと向かって行ったよ。


「シン君~! 入学試験の手続き終わったの~!」


 アレクシアが満面の笑顔で僕に手を振りながら走って来て……


ガシッ!……ミシミシミシミシッ!


 僕へとダイブして万力の力でギューってしてきたよ。ああ、これがルナ君が言っていた。ギューってされたら最後。


 走馬灯がひたすら見えるっていうアレクシアロックかい? たしかに鍛えていない人が喰らったら全身の骨が折れそうな位凄い威力だけど日頃から鍛えてる僕ならこのくらい耐えきれるね。ハハハ。かなり痛いけどさ。


「シン様。私達をここまで連れて来て頂きありがとうございます」

「御当主様に代わりお礼申し上げますわ」


リゲイン王国名家。シュリディンス家本家勤めのサラさんとユラさんが僕に向かって深々と頭を下げてくれたよ。


「ええ。アレクシアは僕の最推し大切な人ですから……では行きましょうか。色々な方達が集まる不穏な入学試験の会場へと」


「はいなの~! シン君。ギュ~!」

「「はいっ!」」


 アレクシアは初めて来るアリス魔法学園に来れて嬉しいのか元気に僕はアレクシアの右手を握って来たんだ。


 サラさんとユラさんはアレクシアの両隣でアレクシアを守る様に囲み一緒に歩き出したよ……何が起こるか分からない入学試験会場にね。





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