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緑<9>
適当に相手にしないでいたら、長いキスをされた。
「はぁ…はぁ…、これでちゃんと話を…」
私は、最後まで聞かなかった。
新しい恋人が居る事を知っていて、その上でキスをしたという事実だけでもう話す価値もない。
それ以外にもさっきから、氷の悪口やら別れて自分とまた付き合わないかとか言っている。
いい加減にして欲しい。
油断してキスを許してしまった事は、私がバカだった。
だが…、氷に対する悪口は許さない。
「…貴女誰だっけ?」
「な!?」
もう二度と名前を覚えない。
たった今忘れた。
「恋人でもないのに勝手にキスしないでくれる?恋人の悪口も二度と言わないで…とても不愉快だから。次、何かしたら家ごと潰す…」
せっかくわざわざ、少し睨んで警告してあげたのに…。
あの子は顔色を青くして、身体を震わせているくせに私を睨み付けてくる。
分かっていないようだから、本気で威圧してあげた。
何も知ろうともしない、甘やかされた我が儘な子は、私を本気で怒らせたのだ。
私の威圧に耐えられなかったのか、尻餅をつき恐怖を隠さず震えていた。
それに構わず、立ち去った。
急に、氷に会いたくなった…どうしてだろう?
やはり、恋人だからだろうか?
その後、あの子は遠くに転校したらしい。




