三十三、俺の親父はお前の親父じゃ
33.
當此時,彭越數反梁地,絕楚糧食,項王患之。為高俎,置太公其上,告漢王曰:「今不急下,吾烹太公。」漢王曰:「吾與項羽俱北面受命懷王,曰『約為兄弟』,吾翁即若翁,必欲烹而翁,則幸分我一桮羹。」項王怒,欲殺之。項伯曰:「天下事未可知,且為天下者不顧家,雖殺之無益,只益禍耳。」項王從之。
(訳)
当時、彭越はいくたびか
梁の地で反乱を起こしており、
楚の糧道を絶っていた。
項王はこれを患い、
高俎(生贄の台)を準備して
太公(劉邦父)をその上に置き、
漢王に告げて言った。
「今、ただちに下らねば
吾は太公を煮殺すぞ!!」
漢王は言った。
「吾は項羽《君》と倶に北面して懐王の命を受け
『兄弟の契りを結ばん』と宣誓した。
吾の父は、即ち若の父である!
どうしても父を煮殺そうというならば、
我にもその羹を一杯分けてもらおうか!」
項王は怒り、太公を殺そうとしたが
項伯が言った。
「天下の事(趨勢)はいまだわかりかねる。
かつ、天下を取らんとする者は
家族の事を顧みるものではない、
殺したところで無益なばかりか、
ただ禍が増すだけだぞ!」
項王はこの言葉に従った。
(註釈)
項羽
「降伏しろー!!
さもなくばお前の親父を煮殺す!」
劉邦
「俺とお前は兄弟の盃を交わした仲だぞ!
俺の親父はすなわち、
お前の親父って事だろうがーー!!
どうしてもやるっていうなら、
親父の出汁を俺にも飲ませろ
バーーーーカ!!」
横山項劉だと、劉邦の笑顔が
めっちゃ引きつってるのが
印象的な場面です。
親父どの、気が気じゃなかったでしょう。
天下人の家族も大変だあ。




