06
隊長さんに先導され、村長の家とやらに行く途中だが、急に村の家に明かりが灯されていく。
中から人が出てきて、こちらをチラチラ見てくる。
歩いてるのは村のど真ん中だが村民の家の光がここまで届かず相変わらず暗いままだから見えないと思うんすけど…。
「ここだ」
と隊長が歩みを止める。
そこには、他の村民の家より立派な豪邸があった。霧雨家の家にすら匹敵する大きな豪邸だ。
思わず見とれていると…
「どうした?中に入るぞ」
と、隊長が中に入ろうとしていたので慌てて追いかける。
「お邪魔しまーす」
異世界だろうと、挨拶は忘れない。
すると…
ザワッ
お?なんかザワついてるな。夜中に訪問したのはさすがに非常識だったかな。
てか何でこんなに人いるの?夜中だよね?
「えっと…話ってなんですか?」
何も言わずただザワつくだけだったから仕方なくこちらから話しかける。
「あ、ああ。儂はこの村の村長のルメールである!貴様の名前、この村に来た目的などを聞かせてもらおう。」
我に帰った村長さんが威張るように腹を突き出しながら自己紹介をしてくれた。ルメールさん、服がギチギチいってます。ボタン飛びそう、止めて怖い。
しかし名前か…。日本人の名前は変に思われそうだな。
「自分は…」
名前を考えてると村人達がなんか言ってきた。心配してくれてるのか?
「名前を言えないのか?獣人は学がないとみえる」
「人間の言葉を喋れると思ったら所詮獣人だったか」
「まず人間の言葉を喋る時点で不敬だと思うね僕は」
「偉大な人間の言葉を理解できないとは、いやはや獣人とは野蛮ですなぁ」
「しかし、格好はともかく容姿は中々良いですな。娼婦として雇ってやろうか?」
···いっそ清々しいまでの屑っぷりでした。やはりこの世界には人種差別が蔓延ってるらしい。
取り敢えずアイツらは無視し、名前を名乗り、盗賊に襲われて逃げてきたと言っといた。
名前はリベッタにした。イタリア語で自由という意味のリベルタを少しもじってみた。
個人的には中々気に入った。
ちなみに隊長から皆に聞かせるように質問を受けた。
Qどこから来た?出身は?
A出身はとある東の国。家族と新しく移住するためにはるばる移動してきた。
Qどうして人の言葉を喋れる?
Aしばらく滞在していた街の人に教えてもらった。
Qこの村の次はどこにいくのか?
A親が殺されて収入が無くなったので近くの大きな街で稼ぎたい。
さらに魔法を使えるか聞かれ、返答する前に
「魔法なんて使える訳ない!獣人は奴隷なんだ!」
とさっきの人達がほざくので無言を貫いた。
結局、その後も質問を受けたりした結果直ちに脅威にはならないから滞在を許可してくれた。
ただし、宿も食堂も使用許可が降りなかっなので隊長さんの家に泊めて貰った。ふかふかのベッド気持ちいです。
「うあ?」
起きるとそこは見覚えのある場所。
「ほっほっ、ようやく起きたか」
振り返ると神が相変らず髭を弄りながらこっちを見ていた。
「いや、話があるんだったら起こせよ。不親切じゃないかい?」
「ほう?神に口答えすると?ならばまた赤ん坊で前世を「すいませでした。勘弁して下さい」
くそっ!それをネタに揺するとは卑怯だぞ!そんなことして神の矜持は傷つかないのか?
「今回呼んだのは1つ朗報を届けてやろうと思ってな。次目を覚ましたら能力解放を許可する」
やっぱり神は偉大だわ。マジパネェッス先輩!
あー尊い。
「それだけじゃ、ではの」
えっ?それだけ?
視界が暗転し、気付いたらベッドの上に転がっていた。
「おう!起きたか」
体を起こし、声のする方へ目を向けると黒パンとチーズを貪る隊長さんが居た。
「泊めてくれてありがとう。この恩は忘れないよ」
ベットから降りて頭を下げる。
「そんな大層なことはしてないよ。困った人を助けるのは当たり前だ」
ガハハと笑う隊長さんだが、気になったことがある。
「1つ聞いてもいいかな?」
「おう、なんだ?ってかこっち来て座れよ」
誘ってきたので椅子に座る。ちなみに自分用にパンとチーズが用意されていた。優しいかよ。
「で、気になることって?」
「隊長さん、いい歳だけど所帯は持たないの?」
もし居たら夜中に女を家に連れ込むのはいささか問題があると思う。いや居なくても日本では警察沙汰になるかもしれない。
「いや?女房も子供も居るぞ?」
えっ?だって部屋汚いし、部屋は少ないし、到底家族が住んでるとは思えないんだが
「聞こえてるぞ」
はっ!しまった心の声が!
「あいつらは王都にいるんだ」
「王都?」
今更だけどブクマあざっす!
今後もご贔屓に!(ゴマすり)




