05
「結局夜か」
急いだにも拘らず、村に着いたのは月が天辺に登っていた。
たった5kmくらいで···と思うなかれ。途中で物音がする度に迂回したり、隠れたりしたりしたせいで意外と時間を食ってしまった。
村に着いたが驚いたことがある。
それは壁と門があることだ。
危険な動物がいるからか、小さい村だというのに立派な木製の防壁と門がそびえ立っている。おかげで村に入ることが出来ない。
ちなみに頼りにしていた川は村を横断するように流れていた。川を泳いでいけば村の中に入れそうだが真夜中に川から人が出てきたら村の人はどう対応するだろうか?自分なら警察を呼ぶね。
「すいませーん!門を開けてもらえますかー?」
だからここは正面から堂々と。幸い人の気配を門の向こうから感じるから誠意を見せれば門を開けてもらえるはずだ。
「誰だぁー?こんな真夜中になんの用だ」
厳ついおっさんの声が聞こえてくる。どうやら言葉が通じたようだ。良かった良かった。
「言葉が通じないと不便だろう?お主にはありとあらゆる言語を話せるようにしてやろう」と神は言ってたけどなんも新しい言語を練習してないし、覚えてもないから不安だったが、急に今現地語を覚え、理解し、話せるようになった。
人って凄いね。
「盗賊に会って荷も金も捨てて逃げてきたんです。もう1日何も食べてません。助けてくれませんか?」
これは即興で考えたお話。格好はボロボロで騙しやすいし、何も食ってないのは事実だから嘘と真実を適当に混ぜて作った設定だが、中からこっちを見れてないし、声だけでは判断しにくいから問題無い筈だ
「···する?···が···」
「いや、···だ···」
中から話し合うような声が聞こえてくる。
「分かったー!今開けるぞ!」
どうやら成功したみたいだ。でも、こちらを見ずに助けようとするのは少しばかり軽率すぎやしませんかね?
ギィィィィィィ
木が擦れる独特な音を出しつつ大きな門が開く。中が明るく逆光で見にくいが、5人ほどの男がそれぞれの武器を向けつつ俺に叫んでくる。
「手を上げて入ってこい!妙な素振りを見せたら容赦なく切るからな!」
言葉に従い手を挙げつつ中に入る。
光が全身を照らす。すると···
ザワッ
急に男達がざわつき始めた。女だったのが意外だったのかな?
「貴様…獣人か?」
隊長と思しき格好(と言っても他の男にはない兜を被ってるだけだが)をした奴が小さく呟く。
その男までまだ5mはある。普通の人なら聞こえない距離。だが俺には確かに聞こえた。
「そうだ。お··自分は獣人だ」
外観は美少女なのに1人称が俺だと体裁が合わないから急いで訂正。自分で良かったかな?
私、わたくし、儂、己、···うん自分でいいや。
「獣人如きが何の用だ!」
「止めろ!···失礼した。今村長に連絡してくる」
少し待っててくれと言われて隊長は走って行ったが、隊員Aの反応を見る限り獣人はよく思われていないらしい。
1つ情報を得たが問題はこの差別はこの村だけなのか、それともこの地域、国家、大陸、それとも人類全体がこの隊員Aに同調してしまうのか?
もし人類が獣人を毛嫌いするのであれば大分困るんだが···。
「お待たせした。村長がお呼びだ。一緒に来てくれ」
しばらくすると隊長が戻ってきた。村長が呼んでるらしいが、はたしてはたして…。
何かもやもやするんだよなー。
書きたいのに書けないんだよなー。
あ、多分これからもこのくらいの量で書いていきますのでお願いします。




