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モンスター協奏曲  作者: 東京小町
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85/86

番外編 その後


 ♫ ♫ ♫

 

 ポチ

 

 携帯の目覚ましで起きる

 スヌーズ機能うざい

 うざいけど、機能させないと起きれない


 ムクっ、起きる

「ふぁ〜〜〜〜〜」

 横にいるはずの竜斗がいない


 うん、そんなの想定内

 とゆうか、いつものこと


 ベッドから出る

 

 ん?

 

 いつも寝る時は、ランジェリーキャミソール

 いい歳こいてランジェリーキャミソール

 でも、あれ、パンツ履いてない

 そうか、昨夜やってそのまま寝ちゃったんだ

 行方不明のパンツを埋もれた布団の中から救出


 履く


 ドレッサーの前に座る

 鏡をマジマジ見る


 老けたなぁ

 まぁ、でもまだ全然イケるよね

 自分に言い聞かせる


 私は四十五歳になった

 確か姉が高井さんと結婚したのが、四十五

 うん、姉の四十五ん時より私の四十五のがイケてる!

 だって、竜斗はまだムフームフー抱いてくれるからね!


 出会って、三十年

 結婚して、二十二年

 変わらず竜斗は私を愛してくれる

 私も、もちろん愛してる


 ラブラブ夫婦は相変わらずです


 竜斗が引退して十年

 竜斗が引退したら、私達はすぐに帰国して、日本で暮らしている

 アメリカで暮らし続けることは全く考えなかった

 日本人メジャーリーガーは引退後もアメリカで暮らす人も多いが、うちらは絶対日本って決めてた


 うちらは日本をあまり堪能してない

 

 竜斗は、高校生まで野球部

 部活とジムと水泳に忙しい日々を過ごした後は、卒業後渡米、その後引退するまでアメリカ暮らし

 オフの帰国は、撮影等に時間を割かれ堪能してない、函館行ったくらい


 私も、アメリカから帰国後、すぐに通訳で野球部、練習漬け

 竜斗を送り出したら、すぐ女優業

 竜斗と再会して、ちょっとしたら結婚してアメリカ暮らしに逆戻り


 学生時代に多少、二人で出かけたが

 日本でプレーしてからメジャーに来た人達に比べると、そりゃ日本恋しい


 竜斗も半分アメリカ人になってきてた


 二人で若い時に引退後の夢を語った

 日本でお城巡りしようねって

 二百個のスタンプ集めようねって

 今は百ちょい

 もう折り返しているが、最初に行きやすい楽なとこ回ったから、サクサク、でもこれからは難関が多い、僻地や離島、すんごい山の上なんかが残ってる、大変そう、これからが時間かかりそう



 私は念願の中学硬式クラブチームを持った

 

 オーナーである!エヘン

 

 総監督は高校時代の野球部仲間、平山さんが務めてくれてる

 平山さんは、牛乳メーカーに勤めていたが、私がオファーすると、とっとと辞めてきた

 スターリバーにコネ再就職して、雑用やりながら総監督をしっかりやってくれてる


 草野球チーム、サクラウォーターズの試合をオフとか、引退後に何度か見に行った

 平山さんがチームを仕切ってた

 著名人が多い元野球部、みんな毎回来れない

 でも、平山さんは有休とか使って皆勤賞

 自然と平山さんが、監督みたいになった


 その仕切りのうまさを見てオファーした


 平山さん、控えだったけど、甲子園ではしっかり仕事してた、送りバントに進塁打、サードの守備も堅実

 トリッキーなゴー君と真反対の堅実野球

 監督に打ってつけ


 そのクラブチームは創部八年で全国大会にまで行けるようになった

 冬川京子ネームバリューで、部員が集まる集まる

 コーチにも困らない、集まる集まる

 そして、週に二回くらい、春樹竜斗を連れて、練習を手伝う、そりゃ集まる

 私はもう歳なので、ヒョロ球、コントロールはまだ自信あるが上級生の練習にはならないので、一年生相手によくバッピする


 ノックは短時間だが、自分の体ほぐしも兼ねてカンカン打つ


 竜斗は、雑用

 たまにお母さん方とキャッキャッしてる

 さすがに、自分のチームだから怒れない、キレることができない

 なので、脳内で既に竜斗を千回殺してる

 


 竜斗は、日本で買った家に鉄道部屋を作った

 夢は八畳とか言ってたが、結局十二畳の部屋を作った

 さくらと二人で仲良くジオラマ?作って、Nゲージ?を走らせて楽しんでる

 今年十七歳のさくらと仲良く鉄道部屋でキャッキャッしてるのが聞こえると、本気でイライラしてくる

 実の娘に嫉妬してる

 私、やばいよね


 マジメンヘラお母さん


 仲間に入りたくて、ジオラマのトンネルを作った、設計図をもらって、発泡スチロールカットして、変な緑のモフモフつけまくってトンネル作った


 さくらに褒められた、ヨシヨシされた


 本気で嬉しかった


 もうよくわからん

 竜斗とさくらが夫婦で、私が子供みたい

 さくらのが私より既にしっかりしてるから

 


 竜斗は現役中に桜水の野球部グラウンド跡地を買い戻した

 更地だったので、買った

 マンション立つかも噂を聞きつけ、先にポンと買った

 

 そして、桜水高校のグラウンドを作った

 土地代、グラウンド建設代

 うんじゅうおくえーん、をポン

 ま、他に大して使ってないのでいいと思う

 スーパーカーや、じゃらじゃらネックレス、金ピカ腕時計、自宅にプール、等に絶対にお金をかけない私と竜斗


 今のうちの車は、カローラなんとか

 うんと、普通の車

 我が家はこれ一台のみ

 充分

 あんまり大きくないから、私でも安心して運転出来る

 それに、マジでこの車だと顔さされない

 眼鏡したら、オーケー


 そして、逆に金かけまくったグラウンドは七年前に完成、そのまま都に寄付して、正式に桜水高校第二グラウンドとして生き返った

 バスも二台桜水高校に寄付した


 そして、そして、野球部復活!

 で、監督は兄秀太

 他の都立高校で既に監督をしていたが、春樹竜斗の義兄パワーを使い、半ば強引に桜水高校の監督になった


 兄も夢を叶えた

 まぁ、甲子園にはまだ行けてない

 とゆうか、兄の監督力には期待してない

 たぶん、この先も甲子園には行けない気がする


 星川家の男子はあまり活躍しない、それを裏付けるように、竜斗や私にガンガンおねだりしてきたりするし、そもそも論で、野球スキルが高くない


 まあ、うちらみたいな奇跡の世代みたいな偶然が起これば、無能秀太でも甲子園に行けるかもしれない


 兄のおねだり攻撃はすごいが、うちらも黙ってない

 ガンガン子供を預ける

 近所に住んでるので、私と竜斗がお出かけする時は、躊躇なく預ける

 一回、用事あるから無理と言われた

 私達の頼みより大事な用あんのか?あ?って言ったら、すぐに用事をキャンセルしてくれた


 当たり前、もううちらから億は引っ張ってる


 奥さんはブス、失礼、優しそうな顔の人でとってもいい人、私と姉の真反対、マジ神様みたいな人

 うちらの子供達も大好き

 


 ま、そんなわけで、引退後は隠居生活

 

 メディア露出を一気に下げ、たまに二人でCMやスポーツバラエティーに出演する程度

 

 ソロ活動は少ない、ほとんどないが…

 たまぁに、ママ番組とかから、私にソロが入る

 それでも、前は竜斗が付き添って来てくれた

 でも、この前、竜斗は私をほったらかしにして、さくらと乗り鉄の旅に出かけた

 朝起きたら、置き手紙一つで、ほったらかされた

 マジでブチギレた、ぶっ殺してやろうかと思った

 鬼電した


 んと、普通に嫉妬した、だってデートじゃん!

 さくらに逆ギレ説教された

 

「お母さん、相手の気持ち考えて行動しなきゃだめだよ、お母さんの鬼電で、旅は台無し、どうしてくれるの?逆にされたらどう思う?夫婦水要らずの旅に、私が鬼電してきたら、どう思う?私達家族でしょ、もっと思いやりの心を持って、そうしないとお父さんに愛想尽かされちゃうよ」


「サーセン、反省します、でも!竜斗は私のことが一番好きなんだからね!」

 

「愛の押し売りやめなよ、本当にお父さんに愛想尽かされちゃうかもよ、若い時はそれで良かったかもだけど、もう私いるんだからね、私がお父さん支えちゃうから、お母さん用無しになるかも、ただの激おも女、ナームー」

 

「う、う、ワーーーーン」

「泣けばいいと思ってる、もうね、泣いて許される歳じゃないよ」

 

「そんなに私悪いことした?」

「した、旅、お通夜にされた、どうしてくれんの?キハ40復刻だったんだよ、どうしてくれんの?」

「キハ40?なんとか坂の仲間?」

「国鉄型の気動車!」

「あ、電車か!」

「電車じゃない!気動車!」

「ほえ?」

「もう、いい、メンヘラ女は反省してなさい」

 

「さくら、もうそんくらいにしてあげて」

「お父さん!甘い!お父さんが甘いから、お母さんこんなんなっちゃったんだよ」

「こんなん?ひどい」

「まぁまぁ、杏子泣かすとめんどくせぇから、ね」

「わかった、どうせ、また同じことするだろうけど」

「竜斗、私めんどくさいの?」ウルウル

「めんどくさい、でも愛してる」

「エヘヘヘヘ、チューして!」

「ンンンンンン」

「娘に怒られて燃えちゃった、今夜何着て欲しい?」

「え、じゃ、黒の透け透けのやーつ」

「オーケー」


「おい、娘の前でなにやってんだよ変態バカ夫婦、それが普通だと思って育ったけど、普通じゃないとわかると、ただただ引くよ、リナさんにチクるネタ、わざわざぶっ込んでこないでよ」


「サーセン」夫婦

 

 とまぁ、そんなわけで、隠居モードの私達

 春樹竜斗冬川京子フィーバーも落ち着き

 今はだいぶ生活しやすくなった


 気軽に出かけられるようになった

 顔バレしても、大騒ぎにはならない

 そっと握手して終わる

 日本人は優しいね



 姉はもう還暦、スターリバーから完全に退き、今は海外で高井さんと悠々自適に暮らしてる

 もっとおばあちゃんになったら日本に戻ってひっそり暮らすって言ってる


 スターリバーは今はリナさんが社長

 姉に引けを取らない経営手腕

 会社はまだまだ成長してる

 業界ナンバーワンの座は継続してる、いや、更に大きくなってる

 音楽部門にも力入れてるから

 

 リナさんはもう歌ってない

 リナさんは自分が目立つのを嫌う、昔からそうかな

 甲子園のスコアラーを私に譲ってきたし

 歌手として売れた時も、テレビにはあまり出なかった

 歌を披露する番組のみ、バラエティー等には一切出なかった


 星川の血が流れてる事が発覚した時、好評しないでくれと言ってきた

 おそらく目立ちたくなかっただけだと思う


 ゴー君は、音楽で今も活躍してる、生配信もたまにやってる、引退してから、一回夫婦で出た

 体育祭のネタをバラされて恥ずかしかった


 マリさんはスターリバーの専務取締役

 リナさんと真逆の二人は逆にうまくいってる


 マリさん意外とシゴデキ

 あと、部下の使い方が上手い

 バレー部の時に、後輩が慕ってマリさんについてきてた

 なるほどね、保母さんやってたし、面倒見がいいんだな

 ガブさんは、今でもプロゴルファー

 ツアーで優勝したりもしてる

 別れてない

 マリさんの浮気の有無は知らない


 うちのさくらと、マリさんとこの長女の楓ちゃんと、リナさんとこの高瀬三姉妹の次女、二奈(にいな)ちゃんは同級生だ

 しかも、三人共、桜水高校

 これも面白い運命だね


 ノブさんは現役引退後、そのままそのチームに投手コーチとして残り、来季は監督になるらしい

 

 うん、ノブさんは投手コーチ向いてる

 

 竜斗のスライダーはノブ流だ、その軌道はメジャーに行っても変わらなかったし、連携や、牽制を竜斗に教えたのはノブさんだったからね


 大沢さんも、同じチームで打撃コーチしてる

 桜水から日本のプロに進んだ二人は、今も同じチームでコーチとして活躍してる


 羽堂さんは、軽そうな女と結婚した

 すぐ別れるかと思ったら、二人の子供がいて、今も幸せに暮らしてる、アナウンサーとバラエティにと今でもガンガン頑張ってる


 その軽そうな女、竜斗を誘ってた女

 工藤さんのお父さんの車屋にいた女

 工藤さんがポロりと私に口を滑らせた

 

 あのイケメン君、私の脚とか胸とかチラチラ見てくるんだもん、襲いたくなっちゃた、とか当時ほざいてたらしい


 当然、竜斗に尋問した、証拠不十分で不起訴になった


 てか、なんでそこも繋がるのよ

 このコミュニティの狭さはなんなんだ!

 


 引退直後に結婚披露宴をあげた

 アメリカでパーティーはしたが、挙式はやってなかった

 三十五歳のウエディングドレスは、ちと恥ずかしかったが

 楽しかった…わけでもない


 母のお手紙が、披露された

 うん、面白かったし、盛り上がった

 コバッキーがネタを披露、面白かった


 問題は、祝電だ

 司会者がある一通の電報を読み上げた


「春樹竜斗さん、冬川京子さん、この度はおめでとうございます、春樹君、覚えてますか?いや、覚えてるはずです、今井忍(しのぶ)だよ」


 ん?忍?男か

 竜斗を見る…ん?超〜テンパってる

 怪しい


 自慢の勘ピューターが作動した


「私が高校一年生の時に、まだ中学生だった春樹君とカズヤとかと一緒に遊んだことは、私の中の一番の自慢話です、あ、大丈夫だから安心してください、メジャーリーグお疲れ様でした、感動をありがとうございました、これからも、冬川京子さんと仲良く、人生を楽しんでください、駅の向こう側の女、今井忍」


 パチパチパチパチパチパチパチパチ


 女性やん、駅の向こう側?カズヤさんとかの知り合い?竜斗の一個上

 竜斗は頑なに、駅の向こう側を隠してた


 大丈夫だから安心してください?


「竜斗!」

「ごめんなさい」

「は?」

「あ、いや」

「はけ、ゲロしろカモン」


 司会者は続々と来てる電報をちゃっちゃっと読み上げてる


「え?杏子と付き合う前のことだよ!嫌なことしない法律触れてない!」


「いや、そこはいい、純粋に知りたいから教えろ」

「え、じゃあなんで怒ってるの?」

「やったんか?童貞捨てたね」

「え!」

「待って、俺、騙してないよ、杏子と初エッチした時、童貞って言ってないよ」

「ん?ってことはー!やってんじゃん!」

「待って、え、だって普通言わないよね、他の女とやったとか言わなくない?」

「あ、そ、まぁいいや、過去の事だし、ふぅーん、その割には下手くそだったよね、竜斗、てっきり童貞かと思ってたわ、下手だったから、下手くそ、なんだあれ、殺すよ」

「え、そんなこと、ここで言うなよ」


「冬川京子さん、アンソニーさんの電報面白かったですね」


「は?言うよ、ムカつくもん、なかなか入らなくてさ、竜斗が、あれ?なんでだ?あ、まだあまり濡れモゴモゴ」


 あん、竜斗に口塞がれたん


 シーーーーーーーン


「杏子!」

 ん?あ?マイクを反対側から向けられてた

 体育祭、再現しちゃったよ


「おーい、濡らして何いれんだぁ?」リナさん

「うるさいリナさん!」

「は?おめーまた変な妄想してたろ、今いくつだよ、今回は親も来てんだぞ、泣かせるなよ、エロキョン!」

「うぐぐぐ」

 最近気づいた、リナさんは親泣かすなワードが好きだ

 両親いないからかな



 春樹竜斗冬川京子記念館も順調

 一般来訪者数がとんでもないことになってる


 館長は今もドリさん、そしてバツイチ

 そう、あの一直線だったミイナちゃんとは、とっとと別れた、とゆうか、ミイナちゃんが他に男作って出て行ったらしい

 そんで、実家の中華屋さんに居づらくなって、姉に相談したってこと

 まぁ、おそらく看板娘になってたんだね

 だからか


 でも、やっぱり一途な愛ってなかなかないんだな

 ミイナちゃんは高校もドリさんに憧れて桜水

 一直線で高校卒業してドリさんの元へ

 なのに、他に男作る


 やっぱり星川家の女って凄いんだな



 母はもう八十なので、食堂はもうやめて、今は父と軽井沢でガチ隠居してる、実家は、兄が改築して住んでる


 軽井沢の家は姉

 兄の改築費は、私

 マジで星川家の男は使えねー


 食堂は、ドリさんと宮杉さんとバイトさんで切り盛りしてる、たまに工藤さんも来て、ラーメンを作ってる

 さくらの話だと、ガチで美味しいらしい

 工藤さんが来る日は、ラーメンのノボリが立つらしく、行列が出来るらしい



 さてと

 ランジェリー姿で夫婦ラブラブ部屋を出る


 リビングに向かう

 大豪邸だから、大変…ってことはなく、すぐに着く

 大富豪の竜斗だが、家をあまり大きくしなかった

 アメリカ時代もそうだった

 お手伝いさんを雇わない竜斗

 家を大きくすると、掃除が面倒くさいらしい

 

 大きさ的に、実家より鉄道部屋の分だけ広いくらい

 でも、セキュリティはガチガチ

 要塞みたいな家と化してる


 お屋敷街と呼ばれてる小田急側に家を買った

 地元桜水界隈で買った

 お屋敷街にしては、うちの家の規模は小さい

 でも、全然おっけ

 実は金持ち!のがかっこいいよね

 それにセキュリティバッチリ

 お屋敷街は著名人が多いので、交番が出来た

 家の真ん前交番

 もう治安マックス良し


 安心安心


 リビングに入る

 

「おはよー」

「さくらおはよう、今日も学校?」

 

 今日は土曜日

 

「うん、来月鉄道模型コンテストだから」

「そっか、頑張ってね」


 さくらは高校の鉄道研究部に所属している

 紅一点、と、思いきや、三人くらい女子がいるらしい

 ただ、さくらはバケモンみたいな身体能力を持っている

 

 なんかもったいない


 何やらせても上手いし

 百メートル走は、陸上部に入ればエース級、インターハイレベル


 うーん、もったいない

 

 

「お母さん!」

「なに!」

「朝からそんな格好やめて」

「今更なによ」

「いや、なんか今日のは特にエロいよ」

「ありがとう」

「褒めてない!それにお母さんうるさい!防音なのに聞こえるってやばいよ」

「ふふふ、照れちゃって、さくら〜まだ彼氏出来ないのぉ?お父さんとお母さん、今のさくらくらいの時はドンキでコスプレ買って遊んでたよ、やりまくり〜」

「杏子!」

「なによ!」

「煽るな」

「あ、竜斗〜」


 スタスタスタスタ

 朝ごはんを作ってる竜斗の元へ向かう


「もしかして、さくらに彼氏出来るの嫌なの?」

「いや、別に」

 キッパリ

 そう、キッパリしてるとこはキッパリなのよこの人

「もう好き」

 ガバっ

 竜斗の首に掴まり片手で抱っこしてもらう、もう片方の手で目玉焼きを焼いてる


 マジ器用


「ねぇ、チューしてぇ」

「わかったって、ほら、ンンンン」

「このエロいの竜斗のリクエストだもんねぇ」

「う、うん」

「マジでバカ夫婦、待ってたら遅刻する、自分でやる」

 

 ちゃっちゃと味噌汁を作る、さくら


 マジ器用

 しかも竜斗より早い

 竜斗より早いのは、なかなか


「あ、お父さん達、出かけるんだよね、秀太おじさんとこじゃなくて、ニイナんとこ泊まっていい?」

「うん、いいよ、リナにこっちからも言っておくよ」

「ありがとうお父さん」

 

「お母さん、どこ行くんだっけ?」

「え?えっとそのぉ、五島列島」

「何県?」

「えっと、一つは長崎県って知ってる、あと四つだよね、なんだっけ、ん、あ、佐世保県!」

「もういいや」

「ん?」



「じゃ、行ってきまーす」

「行ってらっしゃーい」

 さくらが高校に向かった


「竜斗、する?」

「おバカ!杏子支度して、飛行機の時間考えてね」

「イェース」


「あれ、恭太郎は?」

「あ、やべぇ、あいつまだ寝てる!」

「わーお」

 恭太郎は中学生、私のクラブチームに所属している


「叩き起こして俺送ってくるわ、桜水のグラウンドで午後試合だから、桜水集合か」

「そうそう」

 高校は午後遠征なので、グラウンドを借りる

 ホームグラウンドはあるが、第二グラウンドは立派なので借りれる時は借りてる


 春樹竜斗冬川京子パワーで、高校側と兄は心地良く貸してくれる


 ちなみに、恭太郎は親バカじゃないけど、なかなかの逸材、まさかの左利き

 ピッチャーはまだやらせてないが、バッティングセンスはピカイチ

 でも…竜斗は超えられない

 それはわかる

 まぁ、コイツを超えるのは無理に決まってる



「じゃあ行ってくるわ、支度終わったら連絡ちょうだい、迎えに戻るわ」

「お母さん、眠い」


「はいはい、そのうち目、覚めるよ、行ってらっしゃい」


 竜斗と恭太郎も桜水高校に向かった


 さ、支度支度


 今回のメインは五島列島、城があるらしい

 長崎前乗りして、先に長崎を堪能する

 ちゃんぽんに原爆資料館、軍艦島にグラバーさんち

 あと、稲佐山?夜景が綺麗らしい

 函館とどっちが綺麗かな


 長崎から五島列島は、プロペラ機?で行くらしい


 ペラペラなのか?

 大丈夫か?


 まぁ、などなど楽しみ楽しみ


 キャリーちゃんはすでにホテルに送ってある


 さて、何着てこっかな

 


 支度が終わったので竜斗に連絡…

 いや、時間まだあるし、私も桜水行くか


 呼んだタクシーはマッハの五分で来た

 んで、私も桜水高校に向かった。

 


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