番外編 葉山翔子の想い
「出発します」
なっちが車を発進させる
顔合わせ、打ち合わせを終えて、次の目的地!
デート会場、違う、一応打ち合わせ会場に向かう
横浜関内の高級個室割烹に向かう!
シーーーン
私の殺気、いや緊張感が伝わるのか、なっちも工藤ちゃんも黙ってる
首都高湾岸線を西に走る
とりあえず新山下出口に向かって走る
つばさ橋を越えた辺りで電話が鳴った
誰じゃい
うわ、リナっちだ
シカト
今度は工藤ちゃんの電話が鳴る
くっそ
「あー、それ、リナっちからだろ?こっちから掛け直すから、いいよ」
「はい」
トゥルルルー
『お、ショコさーん、シカトするなんていい度胸してんじゃーん』
「くっ、で、なんだよ!」
『あは、どうだった、あゆむーーーんとの再会は』
「は?別に普通ですけど、仕事ですから」
『へぇ〜、ショコさんがトチってる音声もらったけど、それでも普通って言える?』
「え!え!え!なんで、誰か録音?てか、あれ演技だし、あゆむ…高井さんがフッてきたから、その、ほら、舞台に飛び入りした時の思い出して、アハ」
『うわーマジか、マジでトチったの?やば、キョウちゃんとそこも一緒かよ、舞台に飛び入りってなんだよ、したことねーだろ、ガチで失敗してんじゃん、ちゃんとごまかせたの?』
「う、うん、なんとかあゆむんがフォロー…あれ?お前!」
『うっそーん、音声なんてありませーん、あは、マジ姉妹揃って簡単でウケる』
コイツ
「失敗したけど、なんとかなったからいいんだよ、で?なんだよ!もしかしてそれだけ?」
『うん、それだけ〜あと、大女優さんにアドバイス!もし〜映画の演技中にぃ、今日みたいな失敗しちゃってもぉ、変に誤魔化さないで、やりきってみて、その方がいいかもだから、恥ずかしがらずにね、オッケ?』
「は?あんなの世に出せるかよ」
『そんなに酷かったんだ、ウケる』
「うっさい」
『いいショコさん、変に誤魔化したら、撮り直し、NG連発、ポンコツ病出ちゃった時は、それでやりきって、演出家さんと相談してみん、案外良くなるかもよ、泣くシーン際立つよ』
確かに、どうせNGならやりきってみるのもアリか
「わかったよ、サンキュ、ん?泣くシーン?え?」
『ではでは〜ショコた〜ん、ファイトー!じゃっ』
「え?その呼び方なんで…」
プツッ
クソがっ!
なんなんだ、アイツほんとに音声あるのか?
ん?泣くシーン?
は?今日の差し替えられた脚本には載ってなかった
どゆこと?
車は保土ヶ谷バイパスに入り、下川井インターを降りる
ん?
おい
「なっち、どうした、道間違えるなんて珍しいじゃん」
「え?合ってますよ」
「は?どこに拉致るんだよ、ん?あ!」
ま、まさか
工藤ちゃんを見る!
「ヒッ」
怯えてる
「お前やったなー!」
「ち、違いますよ、打ち合わせ中に、向こうのマネジャーさんが来て、こっちのがお忍びに向いてるからって」
そりゃそう、おそらく向かってるのは、私も高井歩もよく知ってる店
「なっち、向かってるのは瀬谷か?三ツ境か?」
「そ、そうです」
「工藤ちゃん、なんで黙ってた?出る前に言えばいいだろ、あん?お姉さん怒らないから言ってごらん」
「もう怒ってるじゃないですか!」
「いいから!本当にキレるよ!」
「いや、その、リナに黙っとけって…」
「ふぅーん、そうゆうことか、おい、私はリナっちより下か?」
「違いますよぉ、勘弁してください、俺もみんなも、会長に幸せになって欲しいだけなんですから」
「ふんっ!」
私が拒絶するのを恐れてか
しかも、さっきのリナっちの電話のタイミング
私の気を逸らして、三ツ境に運ぶためか…
随分、石橋叩くじゃん
みんなして、なんなんだよ
幸せになれって
なりたくてもなれねーんだよ、そりゃあゆむんとムフフになるかもしれない
でも、本当の意味での幸せにはなれないんだよ
奪った命のデカさはどうやっても小さくならないんだよ
現場到着
串屋高井に到着
あゆむんの兄貴の店
昔、私とあゆむんが付き合ってる時に、開店したのでよく行った
焼き鳥が美味しくて、隠れ家的なたたずまい
お忍びにもってこい、もちろん兄貴は私達のことを知っている
で、昔と変わってなければ、今日日曜日は定休日
おそらく私達のためだけに開けてくれてる
これなら絶対に密会が世間にバレない
「じゃ、会長、自分達はこれで失礼します」
「は?」
「会長、もう建前はいらないですよね、俺いても意味ないんで帰ります、高井歩さんのマネージャーさんもハケてます、俺は大和で前のデリのスタッフと飲んでるんで、何かあったら連絡ください、すっ飛んできます」
「わかったよ、今日のところはお前らのクソ下手な演出に乗っかってやるよ」
「では、失礼します」
「おーよ」
定休日だと、看板もなんも出てないので、ここが小洒落た焼き鳥屋だとは、来たことない人はわからない
私が店に入るのを見届けている工藤ちゃんに、敬礼をしながら、店のドアを開ける
車内ではめっちゃ強がってた
ドキドキドキドキドキドキドキドキ
ガチャ
普通の家ぽいドアを開ける
「おー、ショコちゃん、久しぶりー!」
「仁さん!お久しぶりです、今日はお招きありがとうございます」
高井仁、あゆむんの二個上の兄貴
なんか、歳を重ねて貫禄が出てる
私は、あゆむんの妹、雫の一個下の後輩で、雫さんの紹介とゆうか、家に遊びに行ったら、ドキュンきた流れ、ちなみに仁さんはあゆむんに似てない
「ショコちゃーん、凄いね、テレビに事務所経営と立派になったね」
「はい、立派になっちゃって、おばちゃんになっちゃった」
「ははは、ほら、歩が奥で待ってるから、生ビールでいいかな」
おばちゃん、否定されない、悲しい
「う、うん、よろしくお願いします」
もうこうなりゃ、酔ってやる
久しぶりに生ビールいってやる
あゆむん
どんとこい
「お、ショコ、いらっしゃい」
「随分手の込んだ真似をするじゃん、どうゆうつもり?」
「まぁまぁ、二人だけの打ち合わせを受けた時点で、こうなることは少しは予測出来たでしょ?ショコは賢いから」
「そそそそそんな、褒めたってなんにも出ないよ!フン」
「そんなに褒めてはないと思うけど?」
「もう!で、お礼ってなに!」
「焦るなって、とりあえず、飲もうよ、お互いの身の上話しよ、それともお礼もらったら、とっとと帰るつもり?」
「そんなことは、そんなことは、そんなことは、ないでござるん」
だめだ、もうあゆむんのペース
「はい、お待ち〜、ショコちゃんゆっくりしてって、あ、ゆっくりしちゃうとあれか!」
「ちょっと仁さん!」
「ははは、ごゆっくり〜」
「じゃとりあえず乾杯」
「うん、乾杯」
カチン
ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク
「ブハっ!」
「おいおい、ショコ、飛ばしすぎだろ」
「うっさい!今日緊張しまくりで喉カラカラなの!」
お酒が進む
「ねえ、なんでこの役決まったの?候補に上がってなかったよ」
「うん、とある人から説教された」
「え?誰」
「内緒、撮影終わったら言うよ」
「あんだし」
「そんで、そのとある人に推してもらったんだよ」
「ふぅーん、それって、杏子?冬川京子?」
「さあね」
「もう!バカバカバカバカ、教えてよー」
「無理」
「ちきしょ、グビグビ」
「そろそろお礼ちょーらい」
「わかったよ」
カバンから何やら取り出し、横に座ってくる
近い
死ぬ
「はいこれ」
「え、指輪?え?」
「うん、ショコに振られる前に買ってあったんだよ」
「え、なんで」
「プロポーズしようと思ってた」
ん?もしかして、アレ、バレてた?
「で、なんでこれがお礼?」
「うん、昔、いっぱい愛してくれたお礼、それに、この指輪はショコにもらってもらうのを、25年間ずっと待ってたからね」
「ふぅーん、そんな昔の指輪をもらって私はどうすればいいの?」
「どうもしなくていいよ、ただ受け取ってくれればいい」
「ふぅーん」
「自分の気持ちに決着をつけるために、お礼としてショコに渡して俺は前を向く」
「あ、そ、指輪が邪魔だったのね、私にあげて厄介払いか、次の女にいきたいからか、その指輪のせいで今まで独身か?」
「ははは、違うよ、これ見ろよ、ほら」
首元に手をやり、Tシャツの中からスルスルとチェーンを引っ張ってネックレスを見せてくる
「あ」
そのネックレスには、私に渡そうとしてる指輪と一緒のデザインの指輪がついている
結婚プロポーズ用のペアリング
「俺は、25年間、この指輪をつけ続けているんだ、最初は指にはめてたけど、傷ついちゃうし、役的に太ったりしなきゃいけなかったから、ネックレスにした、もちろん、撮影の時に映るようだったら、外すけど、それ以外はずっとつけてる」
「な、なんで?」
「ふっ、笑うなよ、あのな、ショコのことが今でも大好きだからだよ、でもさ、他に良い人現れたら、これを外して前を向こうと思った、でも、現れなかった、現れるわけない、俺自身が求めてないから、だから俺はこれを一生付けていく、重いと思ってもらっていいよ、でも、これを付けている限り、俺はショコのことを忘れない、将来孤独の認知症になっても、この指輪があればショコのこと忘れないだろ?」
「なによそれ」
「その指輪は好きにすればいい、お礼の品として、神棚にでも飾っておいて」
「バカ」
「じゃあ、あゆむんが前に向くってどうゆうこと?」
「うん、今日来てもらったのは、指輪を渡すためだけじゃない」
「へ?」
「ショコに、自分の気持ちを伝えたかったから、伝えて、前を向く、さっきも言った通り、俺は今でも大好きだ、今まで忘れたことない、他に女出来たことないよ、返事はいらない、振られると、撮影が上手くいかなくるからね」
「……」
「あーあ、オッサンになってまで、告白するとは思わなかったよ」
「ねぇ、私が振ったら、どう前向くの?その指輪外すの?」
「違うよ、そうゆう意味じゃない、一人で前を向いて、一生ショコを応援する、今まではどこかモヤモヤしながら応援してた、それはその、まだ好きなのにどうしていいかわからなかったから、と、とにかく指輪は外さない、墓場まで一緒」
「ふぅーん」
パチン
自分のジャラジャラネックレスを外す
そして、目の前に置いてある、指輪を通す
パチン
またネックレス装着
「どう?」
「え?ショコ、プハハハハ、なんだよ、それ、そのネックレスに指輪はおかしいぞ!ブハハハハ」
「もう!なんで、イイムード壊すのよ!チェーンなんて持ってるわけないからしょうがないでしょ!」
ほんとコイツは昔からそうだ
女心わかってねー
「ごめんごめん」
「私も一生つける」
「ん?」
「私も忘れられなかった!一生忘れたくない!だから一生つける!」
「え?その状態で?プハハハハ」
殺す
「もう!いい加減、わっ!あん、ンンンンンンンー」
おーーい、チッスされたぁ
「ごめん、早まった」
「早まってないぞこのやろー」
「ンンンンンンンー」
お返しチッス
「プハっ、あゆむーん、だいちゅき」
ギュー
首に手を回して抱きつく
もうだめ、意地張ってたけど無理、解放
私、この人じゃないと無理なのはわかってた
好きでたまらない
でも、いいのかな、このままあの事隠したままで
言えない
言ったら、本当に終わる気がする
首から下げたお互いの指輪は、一生離れ離れになる
言わないで、告げないでこのまま幸せになっていいの?
ダメな気がする
別れた理由を薄めちゃいけない
大人になったからもういい、オッケ、とゆうのは違う気がする
でも、好きでたまらない
どうすればいいんだろ
ま、でも、程よく付き合うのはいいよね
酒のせいか、勝手な解釈を始めてる
「てかさぁ、なんでチェーン用意してないのよ、この流れになること予測できないの?私が心地よく受け取ったら、チェーンも後から出してくるとかないわけ?」
「へへへあのね」
「お、お、あるの?あるの?ほら、バッチこい」
「ない」
ガクッ
「ないんかい!」
「ごめん、そこまで気が回らなかった」
そうなのよ、この人、昔から変わってない
あと一歩惜しいのよ
ま、そうゆうところも好きなんだけど
「もう!いい、え!ンー、ンンンン」
あん、チッス
「自分で買います」
「そうして、ショコのがセンスいいんだから」
「はぁい」
「ねぇ、なんで俳優やり始めたの?しかも三十歳からだよね?別れたんだから、そのままトレーラー乗ってればよかったじゃん、今は売れたからいいけど、相当苦労したでしょ」
「そうだな、まず、別れた時は26かな、そこから金貯めた、おそらく劇団に入ると金が無くなると思ったから、出来るだけ貯めた、自分の中で三十がギリギリかなぁって思ってそこまで貯めて、子役の頃のツテをたどって劇団に入った」
「そっか、ってことは、私と別れてすぐ、俳優目指したようなもんか」
「うん、そうだね」
「なんで?」
「ショコの相手として、ふさわしい男になりたかったから」
「え?別れてるのに?」
「そうだなぁ、なんだろ、また戻ってきてくれねぇかなぁ、的な?と、やっぱり演技の仕事に未練があったからかな」
「じゃあなんで、有名になって売れたのに、なんもアクション起こさなかったの?今日みたいに指輪渡すって名目で誘えばよかったじゃん」
「ショコがまだ忙しそうにしてたからだよ、女優だけだったら、そうしてたかも、でも、ショコはいろんなこと背負って、頑張ってみんなを幸せにしてたし、アメリカで活躍もしてたし、とてもじゃないけど、邪魔できないよ」
「そっか」
リナっちに言われた事と似てる
待っててくれたのか
もうチュキ
「でもさ、この映画の共演がなかったら?そのままだったの?けっこう前から落ち着いてきてたよ、私」
「うん、オッサンになって、なかなか勇気わかなくて…振られたらどうしよ、とかじゃなくて、今更迷惑かな、とか、会ってもくれなかったら?とか、相手は大物女優兼事務所会長、今でもCMバンバン、やはり格差が、とか、ウジウジしてた、だって推定年収10億とか言われてるのに、そりゃビビるよ、結果避けてた、ごめん」
「そっか、そこで、とある人物登場ってわけだ」
「そう、何やってんだと、怒られた、収入の格差なんてどうだっでいいだろ、お互いの気持ちに格差はない、迎えに行けって、その他にも色々言われた、全部心に響いたよ」
ん?お互いの気持ちに格差はない?
とある人、杏子だよな
あいつ、私がまだ好きだってなんでわかったんだ?
高井歩が元彼だってのは、あのバカでも母親から聞いてわかるかもだけど、今の私に気持ちに気づくか?
うーん、気づくのか、バチクソバカも大人になったってことか…
お酒が進む、お酒がガンガン進むん
トロローン
「あゆむーん、チュキチュキ、んー、チッスしよ」
「ンンン、ンンンンー、ンンン」
「プハ、へへへへへへ」
「酔ってきてないか?」
「じぇんじぇん、へーきまる」
「そろそろ出るぞ」
「えーー、まだ9時だお」
「兄貴に迷惑がかかる、休みなのに店開けてくれてるんだから、この辺で終わりにするぞ」
「そっかぁ、じゃあさ、あゆむーん…」
星川家の女達は私を含め酒豪
でも、私は普段飲まない
もちろん体型を気にしてもあるが
もう一つ理由がある
飲んでも、それなりには大丈夫だけど
ある一定のラインを超えると発動する…
「ホテル行こ、ホテル取ってある、ホテル行って〜エロエロしよっ」
そう、酔うとエロガッパになってしまう
若い時にやらかしそうになって、封印してた
だけど、アメリカで竜ちゃんと飲んだ時はやばかった
封印開放して飲んじった
で
マジで襲ってやろうかと思った
危ない危ない
「ホテル?どこ取ってあるの?」
「インターコンチ!」
「やっぱり〜、俺もだよ」
と言って、あゆむんはカバンからルームキーを取り出してチラチラさせてくる
「え?もうチェックインしてるの?」
「うん、途中寄ってからここに来た」
「はやっ」
「よく考えてみろ、二人でチェックインするわけにはいかないだろ、ここから別のタクシーで移動、ショコはチェックイン、俺は部屋直行、で?」
「私一旦部屋入り〜の、あゆむんの部屋にそそくさ移動して、夜這い!」
「当たり、これならバレないで済むだろ、移動は俺がする、ショコは目立つからダメ」
「なるへっそ!夜這いカモーン、キャハハハ」
「てかさ、あゆむんもヤる気マンマン用意周到やーん、このこの〜」
あゆむんの股間を指ではねる
「や、やめろ」
ん?用意周到?
コイツにそんな芸当が出来るか?思いつくか?
チェーンも用意出来ないやつだぞ
なんか怪しい
そういえば、長谷川ちゃんが電話で、インターコンチ二名様ご案内〜、とか言ってたなぁ…
ま、いっか
「でも、あゆむんもインターコンチ取ってるなんて…覚えてたんだ」
「うん、昔、インターコンチの前通ってさぁ、ショコがいつかビックになってここ泊まりたーい!って言ってたじゃん、そんで、俺が金貯めて連れてくよって言った」
「その通り!で、結局その後、阪東橋のラブホ行ったんだよね」
「そうそう」
「なつかしー」
「あゆむん!」
「ん?」
「蜘蛛の巣は張ってないから安心したまえ!ブハハハハ」
「え?それって…」
「はい?あー、違うよ、私の相棒を見せてやる」
事務所の丸山さんに送った、これ買ってね画面を見せる
事務所の丸山さんは、私と杏子のいかがわしい物、身代わり購入担当、手当ちゃんと付けてる 押忍
「うわーそうきたか」
「これが一番のオススメ、杏子にもススメちった」
「え!……ふ、冬川京子もこれを?」
「おい、なんか想像しただろ、殺すぞ」
「し、してないって、ビックリしただけ」
「まぁ、アイツも五年ちょっと一人身だったからね」
「そ、そっか、女ってそうゆうもん?」
「知らん、星川家はそうゆうもん」
ん?
「おやおや、あゆむんはどうしてたん?」
「え!」
「ん?あ、なんかあるな、なに!風俗までは勘弁してやる!許さないけど」
「えー」
「言え!言わないと、今夜なし!」
「じゃあなしで」
「え〜、うちょうちょ、なしはなし〜、でも言え!オラッ!」
「風俗に一度だけ行った」
「ほほう」イライライライライライラ
「でもダメだった」
「ん?ドブス?おデブちゃん?だったの?」
「いや、けっこうかわいい子」
イライライライライライライライラ
「ほ、ほ、ほ、ほ、ほほう」
「なんか、興奮しなかった」
「おったたなかったの?」
「そう、気持ちないとダメみたい」
「そっか」ウフフフフ
「私も一緒、杏子もかな、気持ちないとダメ、火遊びする気にもならない、ここが星川家のいいところ、エロいけど、一途、いぇい!親父はダメだけど」
「え!親父?」
「なんでもなーい、忘れて」
「わかった」
「ん、ってことは、あゆむんも一人で処理?」
「恥ずかしながら」
「一人では、おったつんだ」
「だって、ショコの写真集が相棒だもん」
「ほえ?私の?そっかそっかそっかそっか」
バンバンバンバン
あゆむんの肩をバンバン叩く
「ショコが若い時のだけどね」
「殺すよ」
別々のタクシーでみなとみらいに移動
からの
ムフフの二泊!
一応、二泊取っておいてよかった
25年ぶりのムフフ
合体
そりゃ燃える
燃えまくる
猿となる、オッサンオバハン
外に出るとバレるので、ルームサービスで食事をして
楽しい二日間を過ごした
事務所から一切連絡なし
空気読んでるのか
杏子からはラインがきた
(お姉ちゃーん、帰国する時なんか買ってきて欲しいのある〜?)
能天気
あれ?コイツが黒幕じゃないのか?
黒幕なら、こんなライン今送ってこないだろ
じゃあ誰が黒幕?
誰が、操ってる?やっぱりリナっち?
いや、杏子に間違いない
プロデューサーや脚本家、あゆむんを操ったのは杏子の他に考えられない
そうか、アメリカにいるから、こっちでの指揮をリナっちに託したんだな
で、リナっちに言われて、あえてこのタイミングで能天気ラインを送ってきて、私関係ありませんアピールか
なかなかやるじゃん
「ショコ、撮影中は、会わない方がいいよね」
「うーん、そっかな、万が一撮られたら、みんなに迷惑かかる」
「だよな」
「うん、不倫じゃないし、悪いことしてるわけじゃないからいいんだけど、騒がれるのは間違いないから、対応するのに、撮影スケジュールがズレてみんなに迷惑かかるからね」
「わかった、撮影頑張ろ、終わったらまた会えるかな?」
「もちろん」
ホテルチェックアウト
時間を三時間ズラしてチェックアウト
あゆむんはタクシー
私はなっちに来てもらって、帰路に就いた
よし、とりあえずは二日間一緒にいたおかげで舞い上がりは収まった
今まで通り葉山翔子スタイルでいけそう
問題は、撮影が終わった後
会いたいと言ってくれた
私も会いたい
でも、いいのかな
私に幸せになる資格はない
そうやって生きてきたのに
私、ズルくない?
あゆむんと再会出来て嬉しかったけど
複雑な気持ちになる。
さて、チェーンポチるか
ポチポチポチポチ
うーん
いいや、ブルガリに頼も
なんならペアで頼むか
って、言ってることと、やってることがゴッチャゴチャ
ブレブレ
ダメダメ、今は余計なこと考えるのやめよ
まずは撮影に集中する!
シリーズ最後の映画を成功させる!




