生配信
「ほんじゃ、本日の特別ゲスト〜冬川京子ちゃんで〜す」
「どうも〜こんばんわ〜冬川京子です!」
「はい、キョウちゃん、じゃあ座って」
「失礼しまーす、って、え!ゴー君もう飲んでるの?」
「あったりめーじゃん、配信始まる前から飲んでるもん」
「すごっ!え、それレモンサワー?」
「そうだよー」
「私も飲んでいい?」
「え、マジで?酔っ払って失言しない?バンになっちゃうよ、シラフでもあぶねーのに」
「へーき!失言しないって」
「いやぁ、キョウちゃんは高校時代やばかったからなぁ」
「えー、目の前で飲んでるのに、私飲めないのはキツイんだけど」
「わかった、わかった、おいマッキー、レモンサワーもう一個」
コバッキーはアシスタントしてる
「麦ソーダがいい!ある?」
「へ?麦ソーダ?まぁあるけど」
「マッキー、やっぱり麦ソーダ」
「あ、いつものっすね、了解っすー」
「あ、そか、居酒屋仲間か」
「そうそう」
「いやぁ、お久しぶりだね」
「うん、ゴー君久しぶり!あれ?ゴー君達の代の卒業式以来か会うの、リナさんとはちょこちょこ会ってるんだけどね」
「あ、そうなるか、事務所一緒でも会わないもんな」
「うん、ほらゴー君、全然事務所来ないし、なんで?」
「え、社長怖いから」
「ウケる」
「冬川先輩お待たせしました、麦ソーダです!冬川さん麦系好きすね?」マッキー
「え?どゆこと?」
「ほら、ビールも好きでしょ、あとほら麦茶好きじゃん」
「あ、確かに」
「いやぁ、昔、俺が麦茶飲んじゃってキレられたなぁ、冬川さんに、蹴…」
「こらっ、マッキー!そうゆうとこだぞ!」
「え?あ!はい、サーセン」
「俺は麦茶ぶっかけられたよぉ ボソッ」
「コ〜バ〜、たまに口開けたかと思ったら、それかい!てか、私の麦茶攻撃嬉しかったでしょん」
「いや、ぶっ飛ばしてやろうかと思った ボソッ」
「あ、やっぱり?そんな顔してたわ」
「えっとお前ら、その感じややこしい、えっと、コバッキーは冬川キョウちゃんの先輩ね」
「そうなんだけど、でも、こいつら酷いんだよ、なに?芸人ルール?なんか私のが芸歴長くて事務所の先輩だから、杏子ちゃんは俺らの先輩、だから飯奢れって、でさ、私の行きつけの居酒屋で待ち伏せしててさ、全部払わされるの?酷くない?」
「そりゃ、ひでーな」
「でしょ?高校の後輩、しかも野球部の後輩女子にその芸人ルール適用するかね?」
「普通しない」
「だよね」
「あー、コバッキーお前ら一旦下がれ、話が進まねー、酒だけ交換しにきて」
「ういーっす」
「……」コクリ
「まぁ、説明するとだ、俺の代は、ハル…春樹竜斗にジャイアンツの佐藤ノブ、ホークスの大沢、羽堂アナ、あと最近出だしたゴルファーの三沢」
「で、俺らの一個下が、こいつらコバッキーと、嫁のLINA」
「で、更にその一個下がキョウちゃん、冬川京子ちゃんって構図」
「そうそう」
「あいつら絡むとややこしいから、ちゃんと説明しとかないとな」
「だね」
「じゃあ改めまして、キョウちゃんよろしくお願いします」
「はい、よろしくお願いします!てかさぁ、ゴー君とこうやって二人で話するの初めてだよね?」
「あ、そうだっけ?」
「他の野球部の人はけっこうあるのに、ゴー君はなかったなぁ、ほら、みんなでディズニー行ったり、あと竜斗とリナさんと四人でカラオケ行ったりね、そうゆうのはあったけどさ、二人でしっかり話すってあんまりなかったよね」
「言われてみたらそうだわ、じゃあお初ってことで、乾杯しよ」
「うん」
「じゃかんぱーい」
「かんぱーい」
カチン、ゴクッ、ゴクッ、ゴクゴク
「プハッ」
「キョウちゃん飲みっぷりいいな、麦ソーダそんなゴクゴクいくかね」
「え、そう?お酒好き、成人してから竜斗と再会するまでお酒が友達だった」
「友達かい、もっとやることあんだろ、芸能界にいて若いんだから」
「うーん、全然だね、現場と家の往復、たまに居酒屋のルーティン、あと、たまにドラマとかの打ち上げ、でも打ち上げでは、お酒はあまり飲まない」
「なんで?お酒好きなんでしょ?」
「仕事の延長で酔っ払う意味がないから、最初の乾杯程度かな」
「え?この配信は?仕事だと思うけど」
「仕事と思ってないよ、野球部仲間のゴー君相手だもん、それに竜斗の友達なんだから、飲んで楽しんでもオーケーでしょ、これ終わったらリナさんと合流するし」
「結局そこかい!ようはアレだな、ハルに知られて嫌なことしたくなかったんだな」
「わお!そうかも!自覚なかった」
「ハハ、キョウちゃん、すげーよ」
「あざす」
「じゃ、まず冬川キョウちゃんのプロフィールね」
「えー、現在二十三歳、身長は百六十センチ、スリーサイズは…えっと秘密ね、ってさぁ、この資料にはサイズ書いてあるけどぉ」チラッ
「キョウちゃんこれ盛ってるね」
「盛ってない!実寸!」
「あ、そう?ま、いっか」
「もう!」
「うーんと、横浜生まれで、二歳の時にボストンに引っ越す、で、六歳位から野球初めたんだね」
「そうかな、そんくらい、そこから向こうの中学三年、こっちに帰国するまでクラブチームでプレーしてた」
「そうなんだ……え?コメントにオリバーライトジュニアと二遊間組んでたらしいってきてる、本当?マジ?」
「うん、マジ、あいつは幼馴染だよ、凄くない?だって今は竜斗と三遊間組んでるんだよ」
「そりゃあ、奇跡だわ、やっぱり当時から凄かった?」
「うん、でもゴー君とプレースタイル似てるかな、ただパンチ力は、はんぱなかった、竜斗ほどじゃないけど、ホームランバチコン打ってたもん」
「へー、ん?あ、アンソニーさん繋がりか、またコメントきてる、お前らよく知ってるなあー」
「そうそう、トニーはよくうちのチームに来てたからね、まあだから奇跡ではないかな、トニーは見る目あるから、日本とボストンで捕まえた二人が育ったって感じだよね」
「なるほどね」
「まぁ、奇跡ではないけど、運命は感じるかな」
「運命かぁ、じゃあハルとの運命的な出会いの話からいこうか」
「うん、いいよ〜あっ、マッキーおかわりー」
「俺も」
予定通り、ゴー君の生配信に出演
閲覧数はとんでもないことになってる
姉からは冬川京子のキャラは忘れていい、好きにやってこいと言われてるが、まぁ節度は保とう
「じゃあさ、ハルと初めて会った時のこと教えてよ、第一印象とかさ」
「うん、最初の印象はねぇ…てかさ、あの日ゴー君なんか変な格好してたじゃん、まずそっちの第一印象が酷くてさぁ、まずそれ聞きたい、なにあれ?タスキみたいのかけてたじゃん」
「酷いってなんだよ、失礼だな」
「いやいや、やばかったって、野球の練習着の上に着るかね」
「はは、まぁそうか、前の日にリナと下北行った時に古着屋でたまたま見つけてさぁ、なんか民族衣装みたいなんだけど、明日外人コーチ来るからアピールするかっ!って言って買った、で、着た」
「アピールって…ウケる、まぁ私的には猛アピールになったよ」
「ハハ」
「うわ、なんだこいつーって、やばい奴だ!って、でも、意外とそこからはまともだったよね、あ、まともじゃないか、変な奇声よくあげてだもんね」
「いや、俺けっこうまともよ、奇声はロック魂よ」
「うわ、ロックに逃げた」
「逃げてねーし」
「あれ、コメントきてるよ、ふふ、酔っぱらうと今でも奇声あげてるって、あ、作る曲にロックは感じられないって!ウケる」
「お前らー!覚えておけよ!今日は社長案件だから大人しくしててやる!」
「ふふ、話戻すね、でさ、その奇抜なゴー君見てたらさ、隣に眠たそうな顔した奴がいたのよ、それ見た瞬間撃たれた、ズキューーンって」
「それが、ハルか」
「そう、でもね、私さ、自分から男性を好きになったこと無かったから、それが恋なのかわからなかった…違うな、好きになってくのを認めたくなかった、私が一目惚れなんてするわけないじゃん!的な?」
「キョウちゃんらしいや」
「うん、野球バカで育って来たから、恋愛したことなかったからね」
「で、あの伝説の初日か」
「ちょっとぉ、それ今でも私の中で黒歴史」
「皆さん、この子ね初日からやばかったんだよ、なんせまず、監督にガン飛ばしたからね!」
「ちょっとゴー君!ガン飛ばして…飛ばした、違う!はしょらないで!なんでそうなったかちゃんと説明して!」
「はははは、キョウちゃんが来た初日さ、紅白戦やったんだよね、その時ハルは審判やらされてたんだよ、で、結局そのまま審判やり通したら、キョウちゃんがガチギレしたんだよね」
「うん、その通り、竜斗が会見でも言ってたけど、いつも竜斗が審判やってるって聞いて、そんなのおかしいじゃんって、しかも紅白戦終わった後、みんな竜斗にお礼言わないの、ありがとうの一言もない、竜斗は出てないのに、下級生は出てる、でもその下級生すらも、お礼言わない、いやぁカチキレた」
「そうだよなぁ、ハルが審判やるの当たり前になってたもんな」
「でさ、しかも、その前にゴー君も左のトス見てたでしょ?みんなも集まってきて、竜斗を褒めてたのにさ、その後の紅白戦で左の打席を試してほしいのに、出ないの、はぁ?せっかく竜斗が覚醒しようとしてるのになんでよ!なんでみんな何も言ってくれないの!って思ったわけ」
「わかった、わかったって、思い出話でキレんなよ、ほらコメント見てみん、鼻広がってるだって」
「あ、やば、女優なのに」
「いやいや、メジャーで、実況にいじり倒されてんのに、今更女優もくそもねーだろ」
「うっ、なんも言えない」
「ほら、鼻広がってるのもかわいいってきてるよ」
「許す!」
「そうだ、でもそこからだよね、ハルも言ってた、キョウちゃんが左打席の可能性に気づいたって、あれさっ、確かモノマネ大会で気づいたんだよね」
「うん、ボンズのモノマネした時かな、バットの出かたがスムーズで、それに右の悪いクセが出てないの、あれって思って、何回かモノマネさせたらさ、なんかどんどん振りが良くなってきたんだよね、慌てて手を引っ張ってトスに連れてったの、したらまぁ大変、どんどんよくなってきてさ、しかも力強いのよ、聞いたら左でも素振りしてるなんて言ってきてさ、私が発掘とゆうより、竜斗お前自身がなぜ左を試してないんだ!自分で気づけよ!って感じ」
「いやそれね、実は試し…いや、やめておこう、やっぱりハルの言う通りだ、キョウちゃんいなかったら、世界の春樹は生まれてないよ、そこは自信持って、古い付き合いの俺だって気づかなかった、いや、関心持てなかったが正しいかな、キョウちゃんが色眼鏡をしないでハルのこと見てくれたからだよ、ハルもそこが言いたかったと思うよ」
「そ、そうかなぁ、嬉しい、なんか照れる」
「あ、ボンズだボンズ、あいつボンズの真似上手かったよな、誇張も効いててさ」
「うん、上手いし、誇張がめっちゃウケた、腹抱えたもん」
「実はさ、そのモノマネ、ハルは師匠から受け継いだやつなんだよ」
「え!竜斗より上手い人いるの?見てみたい!」
「あー、残念、今は遠くに住んでるから、無理だな」
「残念 ブー」
「そして、今はボンズのいた球団でかっ飛ばしてるわけか、なんかそこも運命感じるな」
「あ、確かに!そうだわ」
「でさ、紅白戦ブチギレの話に戻るけど、あん時びっくりしたよ、試合後、突然、老け顔女子中学生が英語で何か叫んでガチギレ、それ聞いてみんな綺麗に固まった、そしたらさぁ、いきなりバッピ始めるんだもん、しかも綺麗なフォームでキレのある球投げてた、それ見て更にみんな固まった」
「老け顔余計」
「いや、マジで老けてたよ、中三は無理があったよ、今とおんなじ顔してる、やっと追いついたな」
「えー、当時から二十三?まぁでも認めるよ、だってドラマの役とかも歳上の役、多かったもん、普通逆じゃね?実年齢より下の役やるのが普通じゃね?って思ってた」
「ははっ、なんだっけあれ、弁護士の秘書の役、あん時いくつよ」
「二十一」
「ないから!マジ笑える」
「うるさい、てかゴー君また脱線してるよ」
「あ、そっか、で、その中学生がこれまたバッピのコントロールが凄くよくてさぁ、そこにみんなびっくりしてたよ」
「照れる!でも、最初誰も来なかったけど、ゴー君すぐ来て守りついてくれたね」
「おーよ!空気読めるから俺」
「んでさぁ、キョウちゃんがハルを引きづりだして、みんな固まってる中、フリーを始めたんだよな」
「ふふふ、あん時さぁ、なんで竜斗引っ張りだして、いきなりフリー打撃を始めたのってさぁ、紅白戦出てなかったから打たせてやるって言うよりはね、竜斗の気持ち聞きたかったの、竜斗、あなたは審判や控え選手のままがいいの?それとも試合に出たいの?出たいならフリーやってみんなに見てもらお、竜斗は左打席だとしっかり打てるんだよって」
「うん、俺聞いてた、キョウちゃんが大きい声で聞いたもんね、審判のままがいいーの?それとも試合に出たいのー?って、したらハルは、俺は試合に出たい!って言ったんだよな、あん時少し泣きそうになったよ」
「うそー!ゴー君涙無さそうだけど」
「機械じゃないからっ!ロッカーだから!」
「でね」
「スルーかよ」
「その答え聞いた瞬間嬉しくってね、でも私、監督にガン飛ばして、勝手な行動起こしたから、しかも初日、こりゃクビだなって思って、あーもう少し竜斗の成長見たかったなぁ、なんて思った時よ!あのノブさんが、突如ピッチング練習始めてくれてさぁ、え?みんな協力してくれてる?竜斗のためにシート打撃の準備してくれてる!クビじゃないかも!って思った、んで、ノブさんが私のとこ来て、ありがとう、交代しようって言ってくれて、緊張が解けたら号泣した アハ」
「そうだそうだ、リナのとこ行ってギャン泣きしてた、で、あの伝説ホームラン第一号、テニスコート弾か」
「そう」
「テニスコート弾って言うのはね、うちのグラウンドのライト後方、いやかなり後方、グラウンド飛び出して場外の更に奥にテニスコートがあるんだけど、まぁ高校生なら絶対に届かない場所にいきなり打ち込んだんだよね」
「うん、ノブさんの初球、あの人初球大好きだから、アホだから、いっつもそう、こっちに隙を与えないの、おかげで、私打った瞬間見てねーっつーの、リナさんの胸の中で泣いてたから、背後でいきなり金属の爆音聞こえるんだもん、へ?ってなったよ、でもあの爆音は今でも覚えてるなぁ…爆音聞いて慌てて振り返ったら、打球が高く上がり過ぎて見えない、照明と重なって見えない!どこ?なんて思ってたら、テニスコートでポーンって弾むんだもん、あの時が人生で一番固まったかも」
「あー、覚えてる、俺も固まった、あん時大沢が叫んだじゃん、テニス部に向かって危ない!って、俺何言ってんのこいつ?そこまで飛ぶわけねーじゃんって思ったもん」
「ほんとそれ、え?なんでそんなとこでボールが弾んでるの?って思った」
「あれ、どんくらい飛んでたんだろ」
「うーん、どうかなぁ、たぶん140くらいかな」
「すげーな」
「すげーよ、今まで何してたんだよ、アホかって思ったもん」
「確かに」
「だからさ、元々ポテンシャルはあったの、それを私が練習に付き合っただけ、私が育てたなんて書いてあるけど、そんなたいそうなもんじゃないよ」
「まぁ、でも、そこから更に伸ばしたのは、キョウちゃんとアンソニーさんの指南があったからだよ、間違いないよ」
「わお、照れる」
「で?なんで監督にガン飛ばしたの?」
「え!うん、紅白戦終わったら、監督がさっさと帰り支度しようとしてたから、竜斗に打たすために監督睨んで固まらせて、帰り支度やめさせた」
「中三女子が初日にそれやるかね、すげーな」
「うん、家帰って正気に戻ったらめっちゃ後悔した」
「ははは、本当にキョウちゃんは、ハルのためとなると、一直線だよな」
「それ褒めてる?」
「一応」
「じゃあ、あざす!」
「キョウちゃんはさぁ、いつ頃からハルはメジャーに行くと思ったの?」
「あー、意外と早かったよ、竜斗の練習試合、対外試合デビュー戦だね」
「あ、ほっぺにチュー試合か」
「シッ!そこほじられると、せっかく上がり始めてる私の好感度が下がる」
「それ、自分で言っちゃだめじゃん」
「あ、めっちゃコメントきてる、えっとー、スルーしまーす、ごめんね」
「はは、一旦スルーね、あの試合はまだ二年の秋か」
「そう、デビュー戦で、いきなり相手左の三年生、しかもえぐいスライダー投げてる、普通様子見るじゃん?」
「見る」
「でしょ?なのにあのアホ、いきなり初球から手出してさぁ、案の定初見のスライダーに泳がされてんの、当たり前のように打球が上に上がり過ぎ、平凡なセンターフライかと思ったらさ、左中間場外に吸い込まれってた、あの時、あ、この人高校野球で終わる人じゃないかもって思った」
「うん、俺あん時、開いた口ふさがらなかったもん」
「うん、見てたポカーンってなってた」
「あれ見たらみんなそーなるわ」
「でさ、トドメ、最後投げたじゃん、あの時スピードガンで測ってて、そのスピード見た時はさすがに泡食った、たぶんこれみんな知らない、教えてないから」
「え?何キロ?」
「101マイル」
「マジかよ、既にそん時に出してたんだ160オーバー」
「そう、それ見た瞬間、あ、これやばいなぁ、もしかしたら遠くに行っちゃうかも、もう私の手が届かない所にいっちゃうかもって思ったね」
「まぁ、そうなるよな、160オーバーを高二で出してたら、完全に引くわ」
「うん、だからそん時だね、私がメジャー意識したの、でもそこから投げる機会なくて、次が甲子園の初戦じゃん?マジで私が緊張したわ、あの初戦」
「あははは、そうだわ、でもあいつはメンタルくそ強いから、なんも気にしてなかったな、ポンポン投げてくんだもん、守ってるこっちは緊張してるのによぉ」
「ほんとそれ、緊張してるこっちがバカみたいって思った、だってあの大観衆で、相手優勝候補で、人生二回目の登板、しかも先発、なのにさ、当の本人はどこ吹く風、スコアブック投げてやろうかと思った」
「ははははは!で、あれなんでハル怒ってたの?初回終わってベンチでキョウちゃんに怒ってたよね」
「さっきのあれ、高二の時のスピード、あん時さぁ、トニーに本人には黙っとけって言われてたんだよ、だから言わなかったの、でもね、ひょんなことから、バレそうになって、私のお父さんも知ってたんだけど、そのお父さんがとっさにごまかして140キロって言ったわけ、そんなわけないのに、でも竜斗はアホだから信じちゃって、しかも喜んでるのよ、こっちは心の中でアホか、20キロ差があんぞって」
「で、甲子園のスピードガン見て自分で失神しそうになったのか」
「そう、で、ベンチに帰ってきて、なんで嘘ついたんだ、嘘つき!とかキレてんの、言ったのお父さんなのに、私濡れ衣、説き伏せるの大変だった」
「甲子園で何やってんだよ」
「ほんとそれ、てか、そんなのばっかり」
「お、キョウちゃん、耳打ちは何喋ってたの?だって」
「え!いや、その、あの、戦略的内容なのでお答えできません」
「うわ!逃げた!あやしっ!今でも明かせない戦略的内容ってなんだよ」
「ノーコメント、ま、活躍できるおまじないみたいなもんです」
「ふぅーん」
「なによ!」
「あ、ゴー君、質問コーナーやってだって、ほらやろうよ」
「さっきの質問答えてないのに?まぁいいか、じゃあやるか、んー、あ、これは?一番感動した試合、どう?なんかある?」
「あ、それ即答できる!工藤さんがホームラン打った試合!」
「あー、やっぱりね、涙の延長、準々決勝ね」
「うん、あれさ、けっこう知られてないんだけど、実は工藤さんが、竜斗のとこ来て励ましてたんだよ、ホームラン打つから、なんて大それたことじゃなくて、デットボールでもなんでも出て、ホーム踏むから!って」
「え、俺知らなかった」
「うん、竜斗も工藤さんもインタビューには答えてないからね」
「そうなんだ」
「でさ、工藤さんの前の平山さんがデットボールで当てられちゃって、これ詰んだわって思った、工藤さんには悪いけど」
「まぁな、二人連続デットボールはあのピッチャーからはないわ」
「でしょ、でもさ、平山さんに代わってマッキーが代走で出て、二塁に盗塁決めて、二塁でワチャワチャやってんのよ、うわ、うざーって感じで、でも完璧に相手動揺してた、相手はサヨナラはないけど、竜斗相手だと一点もやれない、工藤さんは三遊間の間を抜くのが上手い、二塁で俊足ランナーがワチャついてる、前進守備でもワンヒットで返される、相手投手焦って投げたね、だからボールが高めに浮いた、そしてホームラン、あれは、マッキーうざすぎ、空気読めない、うざすぎ、が打たせたホームランだと思ってる」
「おーい、本人ここにいますよー、悪口はいないとこでお願い出来ますかー」
「うるさい、これでも褒めてる」
「あ、はい、ざす!」
「そっか、そんな流れで泣いてたのか」
「うん、工藤さんに誘われて始めた野球、途中色々あったけど、工藤さんを信じてまた一緒に野球やることを選んだ、そしてその本人が励ましてくる、からのホームラン、しかもマジで限界だったからねあん時の竜斗、私もあと1イニングでタオル投げるつもりだったから、ラストチャンスで工藤さんのホームラン、そりゃ泣くよね、でも、その他にも理由があったの」
「え、そうなの?」
「神風が吹いてくれたことにも感動してた」
「え?神風?あ!確かに最後伸びたわ」
「そう、レフトは完全に捕球体勢に入ってたからね、でもあの時、浜風は吹いてない、もしかしたら瞬間に吹いたかもしれないけど、あれが入るとは私思えなくて、だってノブさんにタメ口で、入った?って聞いちゃったもん」
「え?俺にはけっこう序盤からタメ口だったけど?」
「サーセン」
「いや、そうだよ、確かにあれは、まさか入ると思わなかった」
「うん、竜斗はね、タカちゃんって人がイタズラしてくれたんだって、俺が辛そうなのを見て助けてくれたんだって、言ってた、最初意味わからなくて、詳しく聞いたら、亡くなった友達がボールをスタンドまで運んでくれたって、なんかそれ聞いてさ、そんなわけないのに、私もそう思えてきてね、そのタカちゃんって子、工藤さんも知ってるみたいだからありえるかな?って、だから私も感動したの、だからこれ感動した試合に決定」
「…………」
「ゴー君?放送事故になっちゃうよ」
「あ、ごめん、そうか、そうか、そうだよな」
「うん!竜斗の友達思いに感動!」
「おっけ!」
「ゴー君は?ゴー君の感動した試合」
「うん、俺も即答、準決勝」
「あーね、竜斗のサヨナラホームランだ」
「うん、そうなんだけど、そこはきっと打つって思った、キョウちゃんが下手なジェスチャーでアドバイス送ってたから」
「下手じゃない!」
「いや、下手、何してんの?って思ったもん」
「うっ」
「でもさ、それが伝わった瞬間勝ったって思った、キョウちゃん、あなたやっぱり凄いんだよ」
「照れるー」
「あそこで、ハルのフォームの崩れを気づくのも凄いけど、あの踊りで伝わるのやばいって」
「踊ってない!」
「いや、ヘンテコ踊りしてたよ」
「もう!伝わったからおーけ!」
「ま、でも、ハルとキョウちゃんだから伝わったんだよな、二人が付き合ってなかったら優勝はなかったってことだ」
「わお、嬉しい」
「でも、そこじゃないんだよ、感動した瞬間は」
「え?じゃあ、ショックじゃん私」
「まぁまぁ、聞いてよ」
「ピッチャーがハルに変わる瞬間だよ、俺さ、あ、もう大丈夫って思った、ノーアウトランナー二塁一塁、大ピンチなのに、でさ、ハルが投手の時は守備位置変わるから確認してたんだよ、後ろ向いて、センター方向見て、したら、電光掲示板が春樹って名前をチコンチコンさせてんのよ、あれさ、凄い感動した、なんて言えばいいのかなぁ、なんだろ、助かったって感じ、これから救世主が降りてくる感じかな、あれはマジで感動した、負けてるのになんか勝てるって思った」
「うんうん、わかる、なにあれ、白く春樹の名前が点滅した瞬間のムードが変わった感じ、球場全体が後押ししてくれる感じ、思い出すと泣けてくる、グスン」
「えーーまた泣くの?」
「またってなに!またって!」
「いつも泣いてるじゃん」
「泣いてないもん!」
「じゃあさ、一番泣いたなぁって瞬間は?」
「え?うん、竜斗の空港見送り」
「あー、そうくるか、会見でも言ってたもんね」
「えっと、今にも泣き出しそうな顔がバレてるとは思わなかったけどね、竜斗が乗った飛行機が見えなくなった瞬間かなぁ、金網にしがみついて、周りの人がドン引くするほどガチ泣きした」
「だよなぁ、高校生には辛すぎるよなぁ」
「うん、今はこうして思い出話に出来るけど、当時は別れの宣告だからね、いつ再会できるかわからない、いやもう会えないかもしれない、キツかったなぁ」
「そっか、本当よかったな」
「いやね、渡米決まってから、覚悟して半年一緒に頑張ったよ、別れるのわかってるのに頑張った、でもね、でも、覚悟してたのに、してたのに、グスン」
「えっと、思い出話で泣けちゃうんだ」
「だって、わかる?刻々と迫る竜斗の渡米までのタイムリミット、でも私は笑顔で送り出さなきゃ、笑顔で!うん笑顔でって!でもね、竜斗の顔見ると今にも泣き出しそうになる、でも堪えなきゃって、泣いたら竜斗の後ろ髪引っ張ってしまうって、なんとか堪えた、結果バレてたけど、でも、なんとか笑顔で送り出すことが出来た、その満タンの涙が溢れるなんて、当たり前だよね」
「いや、そうじゃなくて、今はもう結婚するんじゃん」
「あ、そうだった、ついついタイムスリッパしちゃった」
「スリッパなの?スリッパ履いた?」
「うるさい、帰国子女なめんな」
「うわ、ポンコツ隠す時のいつものやつだ」
「いつものじゃない!」
「えっと〜まぁいいやそれで、でもそこからよく耐えたね、五年かな?」
「うん、そこはお姉ちゃんに感謝かな、芸能の仕事入れてくれて、現実逃避させてくれたからね」
「そっか、そこで冬川京子誕生か…あ、やっぱり冬川って芸名は春樹と何か絡めて付けたの?」
「もちろん!冬から春、川に樹、何か繋がりそうじゃん、京子の京の字は東京で出会ったから」
「この名前なら、繋がる、再会出来る、って意味を込めたんだ」
「なるほどねぇ、そこにも思いが入ってたんだ…で、冬川京子として、ハルのいない生活をスタートさせたんだな」
「そう、お姉ちゃんには言われたのは、竜斗を迎え入れるふさわしい女になれと、女磨けと、竜斗はビックになって帰ってくるから、自信もって迎えられる女になれと、私もそれに賛同して、それだけを目標にして頑張ったかな」
「あー、社長言いそう〜、それで耐えれたんだ」
「うん、でもね、まっっっったく、竜斗がなにしてるか全然わからなくて、五年がたった、あ、もう、私は前向かなきゃだめかなぁって思うようになったの、いつまでも竜斗の亡霊を追いかけちゃだめかなって、竜斗はアメリカできっと新しい生活送ってるはず、私も前向かなかきゃって」
「う、うん、ってあれ?更に気持ち入ってきてない?」
「前向かなきゃ、そう思ったの、そう思うようにしたんだけど、ダメだった、竜斗と出かけたことある場所にたまたまロケで行ったら、思い出しちゃって、大泣きしてロケお蔵入り、そん時思った、私はもう竜斗しか愛せないんだって、竜斗が迎えに来るまではおばあちゃんになっても待とうって、辛いけど、私には待つしか出来ないって…う、う、グスン」
「だからぁ!今は婚約者だろ!」
「そ、そうだけど、思い出すと泣けてくる、だってまだ再会して一年も経ってないんだよ」
「そっか、そうだよな、で、再会したわけだ、映画だっけ?どんな状況だったの?」
「うん、ネタバレになるから詳しくは話せないんだけど、日本人役で私ともう一人出るって聞いてんだけど、ギリギリまでそれが竜斗って聞かされてなくてさ、やっと教えてもらった時、喜ぶよりなんで?のが勝って実感わかなくて、だって、てっきり球場で再会するって思ってたもん」
「日本人役?えっ?ハリウッド系?」
「あ、そか、そうだよ」
「ま、マジかよ」
「マジ、だから再会は向こうでだよ」
「そうなんだ、キョウちゃんはもちろんハリウッド映画初だよね?」
「うん」
「なんかさぁ、イチイチ運命づいてるやん」
「うん、なんかそれは感じる、竜斗だって有名映画は初だからね」
「うん、でもアイツ演技上手いよな、この前動画拾って見た、侍役演技上手いけど、あれは悪いけどウケた」
「あれね、そんな侍いねーよってツッコむのが先だよね、でもそう、うまいんだよアイツ、あったまくるよ、演技もできんのかーいって」
「それな、向こうでスリーウェイって言われるじゃん?あれって、三つ目は俳優なんでしょ?」
「そそ、日本の人は、打って、投げて、守るって思うよね、でも竜斗は向こうでけっこう俳優としても知名度上がってるから、投手、野手、俳優なんだよ」
「あ、そうなんだ、夜の羽堂アナの番組でやってたの見て、ヘェ〜ってなったわ」
「ちなみに!スリーウェイってさ、ある人が名付け親なんだ、誰だと思う?」
「え!えー全然わからない」
「怖い人」
「社長やん」
「即答じゃん、ゴー君、他に怖い人いないの?」
「うん、お母さんより怖い」
「ウケる」
「えー社長がかぁ、センスいいな、でもどうやって流行らせたんだ?」
「ん、なんか球団に押し売りしたらしいよ、流行るから使えって、で、中継放送の実況とかに入れて流行ったって感じかな?」
「なんかお金の匂いするな」
「同感」
「ねね、そのハリウッド映画ってどんなやつ?」
「うーん、少しのほのめかしはOKって言われてるけど、どうしようかなぁ」
「じゃあ、ヒントちょうだい」
「うーん…ゴー君は竜斗にそのDVDを借りたことある」
「…え?…ってことはシリーズ物…え?ま、まさか、あれかな?」
「たぶんそれ、竜斗は他に面白そうなDVD持ってなかったから」
「マジかよーーーー!すげぇ!やばい、めっちゃ楽しみ」
「私達はギリギリまでシークレットにするみたいだから、タイトルは内緒ね」
「オッケー、そのシークレットの二人の再会はどうだったの状況教えて」
「うん、なんで?感が強すぎて、実感わかないまま、顔合わせになってさ、竜斗の顔が見えた時だよ、実感とかそんなの全部すっ飛んで、なんだろ、喜んだとゆうか、ホッとしたかな、待ってよかった、ほんとに再会できたって、もうさ、顔見えた瞬間!泣きながら猛ダッシュかましたよ、あん時の走りはマッキーに勝てる」
「で、飛び込んだんだハルに、その勢いじゃタックルだよ」
「そんな感じ、でも身体が更にゴツくなってたから、ピクリとも動かなかったけどね、んで、その場で速攻プロポーズさせた」
「させた?」
「そう、させた」
「さすがキョウちゃん!」
「そこからは、会える機会が少ないながらも順調だったんだけど…」
「そっか、あの嘘記事か」
「うん」
「あれは、ビックリしたよ、え?なにそれ、誰がこれ信じる?って、でもさ、それは俺らはわかってるけど、世間はわからないからな、内部事情詳しく載ってたし、誤解されちゃうよな」
「そう、キツかったなぁ、あの楽しかった思い出が全部なくなっちゃう、せっかくみんなで頑張ったことが、全部台無しになっちゃう、みんなに申し訳ないって」
「いや、キョウちゃんは何も悪い事してないんだから…で、ハルが会見するまでじっと我慢したんだ」
「うん、お姉ちゃんは私が釈明しても、ただの言い訳に聞こえる、その場は収まっても、世間の心の底には残っちゃうから待てって、たぶんお姉ちゃん、最初から竜斗に会見で言わそうとしてたんじゃないかな」
「うん、俺もそう思う、さすが社長、怖いだけある」
「怖いの関係ない」
「てかさ、凄いなキョウちゃん、辛い中、データ取ってたんだろ?」
「うん、こもりっきりだったからね、何か出来ないかなって、したら、やり出したら面白くなってきてね、もう、ずっとガブりついてデータ取ってた、竜斗は良いように言ってくれたけど、半分趣味みたいな感じだったから、褒められるようなことじゃないよ」
「いやいやいやいや、あの量は褒められることだよ、しかも自分辛い時なのに、この先どうなるかわからなかった時だよ、俺だったら酒に溺れる」
「確かに溺れそう、だって私も溺れたかったもん」
「でもさ、そのデータが役立つんだから更に凄い、メジャーだよ?そのプロのデータ班もうならせるってすげーよ」
「そ?それは照れるなぁ」
「あ!あのハルのペーパー化パフォーマンス、あれキョウちゃんのパクったべ」
「そう!私も思った!トニーが変な誤解されそうな時やったわって」
「そう、そうだ、あん時だ、アハハハ」
「ふふふふ」
「お、いつから付き合ってるんですか?だって、これイケる?」
「あ、全然オーケー、うんとね竜斗が高二で私が中三、そん時のお正月明けて、成人の日の連休の時」
「お、いいねぇ、詳しく言ってくれるねぇ、どっちが告白したの?」
「え?両方かな」
「両方?」
「うん、竜斗から先に告白してくれたんだけど、私もその時告白しようと思ってた、だから先に言われたぁって感じ、だから両方だね」
「そっか場所は?」
「ジム」
「え?あのジム?プールがあるジム?」
「うんそこ」
「マジか!ジムで告白するなよ!」
「え?しゃあないじゃん、あ、なんか特定始まってるよ、ゴー君、プール付きとかヒント言っちゃうから、ジムに迷惑かかっても私知らないからね」
「え、やば!お前らやめろ!ってあれ?聖地になりそうじゃん?ジムの宣伝になるかも」
「だといーねー」
「お待ら無駄に行くなよ、行くならちゃんと入会しろよ」
「でさ、その後、うちに送ってくれたんだけど、そん時に竜斗とお姉ちゃん鉢合わせ」
「そうか、そこまでハルは葉山翔子様がお姉ちゃんって知らなかったのか」
「そう、告白して、その後すぐにお姉ちゃん登場、今思えば気の毒なことしたわ」
「確かに気の毒、緊張が止まらねー、俺なんてノーマルで会うだけでも怖いのに」
「ねえ、怖いに変わってる!ゴー君怖がりすぎ、なにがあったん?」
「えっとね、いや、言えねー、これ社長見てるだろ、言えるかっ!」
「もうアウトじゃね?社長怖いアピールしすぎだから」
「えー次いこ次、社長が怖くならないようなやーつ」
「イジってんじゃん!」
「あ、これねぇ、ハルのグローブ、けっこう騒がれてるよね、羽堂アナがスラッガーって言うまでメーカーわからなかったからな、あれキョウちゃんが高校の時にあげたやつだよね」
「うん、そうだよ、竜斗が内野コンバートになった時に内野グローブ持ってなかったから、うちにあったお兄ちゃんのやつあげた、お古だけどお兄ちゃん全然使ってなかったから新品同様だったよ」
「だよね、そこから使ってんのか、そりゃグローブくたびれるわ」
「そう、他に予備とか練習用もない、あれ一個でここまでやってきてる、そりゃグローブ疲れるよ」
「だろうよ、高二からだから、八年かよ」
「うん、大事に使ってくれるのはありがたいんだけど」
「まぁ、あれだべ、キョウちゃんからもらったから、変えたくないんだろ」
「なのかな…いやね言ったのよ、私に遠慮しないで変えなって、もう限界きてるよって、したらさ、気に入ってるからやだ、直して使うんだって、直せるとこは直してあるから、もうそれ直せるとこないのに」
「ハルらしいや」
「だから、私がまた作って渡そうかなって、そうしないと、たぶん破れるまで使いそう」
「ははは、確かに、じゃあこの場使ってスポンサー募れ、グローブメーカーまだついてないんだろ?」
「うん、ついてない、メーカーラベルボロボロだからスラッガーさんもわかってないかな、いやわかるか、さすがに、でもスポンサーはいらないんじゃない?どうせ一個でまたずっとやるんだろうから」
「金かからなくていい奴だな」
「そうなの、お金かけないの全然、腕時計だって、私が渡米前にあげたやつまだ使ってるからね、もっといいやつ買えばいいのに」
「キョウちゃん、それもキョウちゃんが買わないと、針が動かなくなっても使いそう」
「ウケる」
トークは続いた
「じゃあ最後に!キョウちゃんお願いがある!」
「え?なに?」
「ハルの来年の登場曲って決まってるの?」
「え、んと、投手の方は決まってる、私達が出てる映画のエンディング曲を使うのがチームで決まってる、打者の方はまだだよ、好きなの選んでいいみたい、ん?もしかしてゴー君なんか作ってくれるの?」
「へへ、もう出来てる、PV作った、今から流すから良かったら、ハルに勧めて」
「うん!聞かせて!竜斗は決定権ないよ、決めるの私」
「こわっ」
「早くカモン」
♫ ♫ ♫ ♫
「わーお!これモンスター行進曲じゃん!アレンジされて更に良くなってる!良い!凄く良い!採用!即採用!」
「さ、サンキュー」
「この曲さ、甲子園で竜斗のテーマソングにして、話題になったじゃん、だからこれ絶対売れるよ」
「そ、そうかな?」
「うん!前から思ってたけど、スポーツ飲料のCMとかに合いそう…飲料メーカー皆様、竜斗と私とこの曲をセットで使ってください、おにゃします」
「ちゃっかりしてる!」
「てかさ!ゴー君歌上手くなったじゃん!」
「おーい、昔は下手だったみたいに言うな、営業妨害だぞ」
「サーセン、あれ、今も上手くないとか、コメントめっちゃきてるよ」
「なんだとー!」
「あ、でもゴー君、この曲は上手いって、チートだチートってきてるよ」
「チートじゃない!スタジオにはいろんな設備が整ってるだけ!」
「チートやん」
無事に配信は終了した
すぐにネットニュースに上がり、反響がかなりあるのはわかった
姉も終始見てたらしく、合格!って言ってくれた
リナさんがゴー君のスタジオにやってきて、打ち上げついでのプチ同窓会をこの場で開催した
私、リナさん、ゴー君、コバ、マッキー
いつもの仲良しグループ、竜斗がいなくて寂しかったけど
めっちゃ楽しかった
もしかしたら竜斗抜きの飲みは、これで最後かも
なので、思いっきり竜斗の悪口言った
メイドの件や、魚嫌い餌つけれないグダグダの釣りとか、ネクストで待ってる間、金髪アメリカギャルに手を振り返してたり、寝てる時に私の体触るだけ触ってきて、またそのまま寝やがって放置された件だったり、化粧とらないでよとか言われたり、全部ぶちまけた
えっと暴露しすぎたかも
まぁ、酒の席だしゃあない
で、ベロベロ
タクシーを呼んで帰ったが、運転手さんにベロベロで告げたのはうちの事務所、もう自宅マンションに帰っていいのになぜか事務所
帰巣本能が事務所になってる私
少しかわいく感じる
で、いつものデータ小屋で潰れるように寝た。




