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我が為ノ夢物語  作者: 好き書き帳
NO. your fate / NO. my fate
93/95

『蛇座は曇った空のむこうに』

 レグは、BARの帰り道に聞かされた王命に驚きを隠さない。


「ドラゴン種保護条約違反が、ガカンの郊外で!?」


 ザイルの顔色が悪いのはピリカのあの酒のせいだけではない。

 白騎士スプルスの怒りが凄まじいのだろう。


「じいさん先生、むっちゃくちゃ、怒ってた。──眼が、真剣マジっうか。キレちまってた」


 ザイルの肩が震えていることに気付いたが、レグは目を逸らす。


「伝説がキレる程、あの条約は重要だったのですね」


『ドラゴン種保護条約』。

 貴重な素材となるドラゴン種を狩ることはコレによって、禁止されてきた。

 しかし、法律を破って罪を犯す者はいる。

 近年出回っていた違法薬の原料も……ドラゴンの血肉から骨、内臓と聞く。

 ただし、こちらはすでにヴァルクル伯爵に製造元をつきとめられ、裁かれた。


『煉獄の魔狼ケルベロス』によって、犯罪の証拠と主犯以外は、燃やされ、灰に変えられた──と、噂されている。


 ──じいさん先生。

 オレは、怖いのはやだよ。

 あん時みたいになったら、オレ。


「無理やりでも、止めてやるよ……。オレだって、騎士なんだ」


 ベルトを握りしめて、ザイルは夜空を見上げた。残念ながら、曇っていたから、星のひとつも見えなかった……。

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