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我が為ノ夢物語  作者: 好き書き帳
NO. your fate / NO. my fate
84/95

『はちゃめちゃな幕開け』

「出禁だああああッ!!」


 天候に恵まれた昼食の時間。

 石の家の隣。

 従業員宿舎から、ギリクの怒声が路地にまで轟いた。


 ◇◇◆◆


「なんで、芋が炭になってんだ!」

「オーブンの使い方がわからなかった」

「なら、聞け!!」

 炭の塊と化した芋を手に、ダーイングは不満気な表情。

「おまえに教えを受ける気はない」

「レイゼンのジジイ、ちょっとツラかせ!!」


 厨房に申し訳なさそうに顔を出したレイゼンにギリクは詰め寄り、厨房の惨状を指差した。


 オーブンから黒煙がもうもう、とあがり、まな板はズタズタ。

 力まかせに粉砕したとおぼしき、卵とトマトが嘆きの絵画のように壁に垂れている。


 レイゼンは、ダーイングを手招きする。

 眉間にしわを寄せつつ、それに従い、ダーイングはレイゼンに近付いた。


「……弁明があるなら、お聞きしますが」

「──いや、ない」


 頭蓋骨が砕けそうな、いや、砕けるような鈍い音がして、厨房の破壊者の苦鳴が、食卓で腹を鳴らしている従業員たちの耳に届いた。

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