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決戦 2

「兼州中央師団を動かします」


「中央師団を?」


バスラの戸惑いを見透かしたように孝基は笑みを浮かべた。


「三日以内に東モスレム南部でイスラム教徒による一斉蜂起が起きる」


「西モスレム軍諜報部による工作活動……」


一同は孝基の言葉に息を飲んだ。


「それに呼応して中央師団を東モスレムに向けます。央都もそれを黙って見ていることはできないでしょう」


「それでも中央の薄くなった場所に攻撃を仕掛けられるのでは?」


ラスコーの問いに孝基は笑みで応えた。


「その為に先に仕掛けるのです。中央には浪人師団と7機のアサルト・モジュールを投入します……もちろん俺も含めてですが」


「西園寺卿が出られる……」


そんな孝基の言葉に自然と場は盛り上がる。


「ただの一撃でゴンザレスの首を獲る……一種の賭けですがほかに方法が有るのなら教えていただきたい」


孝基は回りを見渡した。自然と拍手が起き、黙って座り込んでいたバスラもいつの間にか手を叩いていた。


「勝てるのですか?」


「勝てるのかでは無いですよ。勝つんです」


ラスコーの問いに冗談めかした表情で孝基は応えた。


「この賭けに勝たなければ我々には未来がない。そういう事です」


そう言うと孝基はそのまま立ち上がった。


「それでは準備がありますので俺はここで」


そのまま孝基は退席していく。ラスコーはどうしても腑に落ちないという表情のままその背中を見送っていた。

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