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混沌の戦場 13
「兄貴には悪いが武人として勝機を逃すわけにはいかないな」
「賢明なご判断です」
康永の言葉に真田は静かに頭を下げる。康永は机のスイッチを押す。
「私だ……出撃の準備をしろ……」
命令口調の康永の言葉にモニターに写った士官は敬礼して通信を閉じる。
「やはり私は正解でしたね……直永侯では話にならない」
「そう言ってくれるな。あれでも腹違いとは言え兄は兄だ」
苦笑いを浮かべる康永に真田は静かに立ち上がる。
「ゴンザレス将軍によろしく」
「意外ですね……あなたはゴンザレス将軍のような成りあがりとは合わないと思っていましたが」
「いや、兄貴に比べたら誰だって合う。世の中で一番身内と相性が悪いんだ……バスバ様には悪いが兄弟で仲良くするという見本にはなれそうにない」
「まあそうでしょうね……では」
真田はそう言うとそのまま部屋を出て行く。
「兼州の紅籐太……私を失望させないでくれよ……」
自然と踊る心に康永は興奮を抑えきれずそうつぶやいていた。




