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戦いの序章 2

あたりがいっぺんに農村地帯から都市へと変貌する。


「どうする?またマーケットでもめぐるか?」


「もういいですよ。それより学校に行きたいです」


突然のラスコーの提案に孝基は少しばかり戸惑った。


「学校に行きたいねえ……俺のオヤジが聞いたら喜んだだろうに。オヤジの奴は俺を学校に閉じ込めとくのにだいぶ気を遣ってたからな」


「重基卿が?伯父上はそんなに学校が嫌いだったのですか?」


孝基はゆっくりと信号待ちの車の後ろでバイクを止めた。


「嫌いというか……なんというか。俺の行ってた小中学校は貴族の溜まり場でね……プライドばかり高くて中身の薄い連中に舐めた口をきかれるのが我慢ならなくてね」


「それでもいいです。余は友達というものがいない……」


静かな口調のラスコーの言葉に孝基は黙り込んだ。確かに離宮には子供の姿はなかった。先帝ラスバが遠ざけてから、次女や衛士達も子供は全て自宅のある近隣の村落に住まわせていた。


「なら作ればいい!いいアイディアだろ?」


「ポジティブなんですね」


「生き残るコツさ」


そう言うと走り出した車についてバイクを走らせる。バイクはそのまま左右にくねり続ける旧市街の石畳の道を進む。


「舌を噛むなよ」


孝基は一気にバイクを加速させた。坂を登りきったところでジャンプし、そのまま一気に坂を下る。


「あれ、学校じゃないのか?」 


そう言って孝基が指し示した建物にラスコーは目をやった。


「あれが学校……」


旧市街の古めかしい建物の中に形だけは近代的なビルが一つと空き地が広がっている様子が見て取れた。

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