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薔薇や百合ではありません  作者: 小林 あきら
第一章 薔薇や百合ではありません
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エピローグ

本日2話目

 エピローグ side悠


 今回の一件を楓に報告すると、こんな言葉が返ってきた。


「それで葵君は悠の近衛騎士になったの?」

「う、うん。そうなるわね」

「ふ〜ん……いいんじゃないの?」


 楓は口ではそんな事を言っているが、どうも納得していない様で、あからさまに不機嫌な口長と表情だ。


「そっか〜……ふ〜ん……へ〜……」


 そして、極めつけはその目だ。

 なんと言い表せばいいか分からないが、半目で睨むってやつなのか?

 ああ、アレだ!ジト目だ!


 そんな意味深な目で私を見つめないでほしい。

 睨まれているのに、楓が可愛いから何か違うものに目覚めそうでいけない。


「楓?機嫌直して?ね?」

「つーん」


 私が必死になって機嫌を直そうとすると、口で「つーん」とか言って、そっぽを向く。

 いや、そんな楓も可愛いけども。

 というか、いつものニコニコしたマイエンジェル楓ちゃんは、どこに行ってしまったのだろうか?

 私のちょろ可愛い楓ちゃんは帰って来てくれるのだろうか?


 私の唯一の癒しと言っても過言ではない、楓の笑顔が失われたら、私は世界を敵に回しても取り戻す所存だ。

 このままでは、心配で夜も眠れない。

 なんとかせねば!


「あの?楓、楓さ〜ん。そんな顔しないで、いつもの様に笑って?ね?」

「つーん!つーーーん!」

「……じゃあ、許してくれたら何でも言う事聞くから、ね?」

「え!?なんでも?本当に何でも?」

「え?う、うん?……あ、あの出来れば、その――」


 楓のご機嫌が直る様に、あれやこれやと言葉を重ねながら考える。



 葵君とは色々あって、これからも『騎士と主』として色々あるだろうけど、この意味の分からない感情も、そのうちどうにかなるだろう。

 ……いや、なってくれないと困る。


 それでもまぁ、惚れた腫れたではなく、収まる所に収まったのではないのだろうか?

 でもやっぱり、あの感情は恋だったのか?


 あ〜うん……いや、これ以上考えるのは止そう。

 これ以上は考えても無駄な事だ。



 だって、私は……薔薇ではないのだから。




 エピローグ side葵


「へぇ〜!それでお前、姫の騎士になったのか?」

「うん、まぁそうだね」

「お前……やっぱ勇者だなぁ〜」


 田中君がしつこく聞いてくるので、つい話してしまった。

 やはり騎士になると言うのは、この街では勇者と呼ばれるほど栄誉の事なのだろう。


「はぁ〜。それなら、お前にもそのうち『二つ名』が付くな」

「ああ、そういえばずっと聞きたかったんだよ。その『二つ名』って何?」


 そうそう、悠さんの『黒百合の魔女姫』や、生徒会長の『鬼畜眼鏡』という変わった呼び方。

 その由来や説明をまだ聞いてなかった。


「あれ?説明してなかったか……このクアルトという都市内で『二つ名』を持つって事は、名誉があるだけではなく、色々と重要な事なんだぞ?」

「へぇ〜!悠さんは凄いんだね!」


 そうなんだ。

 流石は僕のご主人様だ!


「……お前なぁ。いいか?よく聞けよ。これからは他人事じゃないぞ?この『二つ名』には役割があってだな――」


 田中君の話を聞きながら考える。



 悠さんの笑顔や照れた顔を見る度に、強くなるこの感情や、言葉に出来ないこの気持ち。

 あの出会いも胸の高鳴りも、悠さんに仕える為のものだったのだろう……たぶん。


 涼さんのアドバイスのおかげでなんとかなったけど、結局のところ、この感情は恋だったのだろうか?


 あ〜うん……いや、これ以上考えるのを止そう。

 これ以上は考えても無駄な事だ。



 だって、僕は……百合ではないのだから。





お読み頂きありがとうございました。


「面白かった」でも「楓をヒロインにしろ!」でも「クソつまんなかった!」でも「ここまで読んだ私の時間を返せ!」でも「はっ!ミジンコの方が良い作品を書けるぜ!」でも「悠と鬼畜眼鏡の絡みを増やせ」でも「いいか?お前は何も分かっていない。男装モノ女装モノとは、それぞれ異性に囲まれて、その状況でしか味わえない異性特有のアレコレがあるからいいんだよ。この馬鹿野郎!そこをもっと深く掘り下げろよッ!」でも、本当になんでもいいので、感想や作品の評価をして頂けると幸いです。


とりあえず、この章は終わりです。

幕間を挟んで次の章です。


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