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薔薇や百合ではありません  作者: 小林 あきら
第一章 薔薇や百合ではありません
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6-1.姫と騎士 side葵

本日1話目。

 僕の気持ちがおかしくなったのは、いつからだろうか?

 僕の感情の制御できなくなったのは、いつからだろうか?


 答えは初めから分かっていたのかもしれない。

 それでも、僕は認めたくなかったんだろうな。


 それはあの時だ。

 二神悠という女性に逢った時だ。

 あの時の事は、今でもはっきりと覚えているよ。


 衝撃だった。

 同じ女性なのに、これほど美しい人がいるのかと思った。

 同じ女性なのに、あの笑顔になぜか胸が高鳴った。


 それからの学園生活で、悠さんの行動一つ一つを目で追ってしまった。


 そして、決定的だったのはレクリエーションの時だ。

 騎士の服装をした彼女は格好良かった。

 皆を鼓舞する姿に焦がれた。

 指揮を取る姿に憧れた。

 僕と共に闘う姿に惹かれた。


 時にお淑やかであり、時にお茶目で、時に凛々しくもあるが、時に危なっかしい。

 そんな悠さんから目が離せなくなった。



 しかし、この感情はどうしても分からない。


 こんな感情は生まれて初めてだった。

 恋をした事のない僕には、これが恋なのか?

 はたまた、あのホームページにあるように主従の愛なのか?



 ――分からない。



 これが恋ならば、僕はどうすればいいのだろうか?

 これが主従への想いならば、僕はどうすればいいのだろうか?



 ――答えは簡単だ。



 それを確かめればいいのだ。

 私はずっとそうしてきた。

 自分の想いを、自分の意志を貫いてきたのだ。

 だから、僕は男の恰好をしてまで、ここにいるのだ。



 そうと決まれば準備をしないといけないな。



「お、葵君じゃないか?どうした、そんな真剣な表情で?」


 寮のロビーで、一人物思いに耽っていた僕の前に、涼さんがやってきた。


「いえ、手紙を書こうかと思いまして……その悠さんに」


 涼さんは僕の言葉に、その糸の様な細い目を大きく開き僕を見た。

 流石の僕も『あっ!涼さんって、目があったんだ!』とは口に出さない。


「ほぉう……どれ、先生に話してみなさい?悪い様にはしないぞ?」

「はい。その、実は――」


 そして、自分の気持ちを整理する為にも、保護者であり先生でもある涼さんに、この街に来てからの全てを話し、相談した。





次は18時。

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