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第二章「王都ヨキフ」 23.3話

本日最初の投稿です。よろしくお願いします!

 その夜は辺境伯主催の晩餐会で、僕は何とか出席せずに済んだ。

案内された部屋から会場へ向かうマーカス様に誘われたので本来断るのは失礼なのだが、最初から特別扱いを見せ付けたい意図が見え見えなのでやんわりとそこを突いて固辞した。


 マーカス様は食事の後も主賓として残ったがナタシア様は旅の疲れを理由に抜け出して来たようだ。

部屋に戻ると早速カテリナを部屋に呼んでいた……のは良いがカテリナが自分の部屋に戻った形跡が無い。

女同士なので倫理的な問題は無いが、一国の王女としてどうなのかと思う。


 翌朝貴賓室の食堂に朝食が4人分運ばれた。

案の定、ナタシア様に続いてカテリナが入って来る。

「お兄様、わたくしカテリナと友達になりました。こちらに居る間、一緒に過ごせるようにガリバルディご夫妻にお願いしてください」

えぇぇっ、そこまでの展開は考えておりませんでした。

想像の斜め上を行かれるとは正にこの事。

しかも受け手がマーカス様だし。

「うん、良いじゃないか。僕から頼んであげるよ」

 やはり事も無く話が進む。

「では、皆でいただこう」

「「「いただきます」」」

「でね、フィンリー。早速魔窟に入りたいのだけど、大丈夫かな?」

「はい、今日の内に低層を済ませてしまいましょう」

「やっぱり話が早いよ。国では僕らが魔窟に入ろうとすると一個中隊が付いて来ようとするんだ」

「一個中隊は大げさだと思いますが、おそらくパノンでも似たような事情だと思います」

「ヨキフで頼んでもそうそう自由にはさせてもらえないだろうしね。君がジブリスに来ると聞いてナタシアと画策した訳さ」


 やはりそんな事でしたか。


「方針としては魔力と戦闘力の底上げでよろしいでしょうか?」

「うん、できれば到達記録とかにも興味があるけれど、僕は休暇の前半しかここに居れないのでね。その辺りは次回の楽しみかな」


……また来るつもり満々ですね。


「それでは朝食を済ませて早速出掛けましょう」


 僕らが話している間にナタシア様はアルテから連れて来たメイドにカテリナの扱いについて説明していたようだ。

「僕は出掛ける前にガリバルディ夫妻にカテリナさんの事を頼みに行くよ。魔窟までは歩いて行くのだよね」

「はい」

「では、領主館の門で待ち合わせよう」

「承知しました」


 こうして魔窟三昧の日々が始まった。

ナタシア様の部屋にはカテリナ用のベッドが持ち込まれ、二人はずっと一緒に過ごしている。

5日目頃からナタシア様の戦闘に変化が見られたのでカテリナに確認すると天地流を教え始めたらしい。

何でも教えるにあたり条件を出したのだがナタシア様はすんなり受け入れたそうだが……その条件については教えてもらえなかった。


 ここに居る間にカテリナが基礎を教えるのでヨキフでは僕が教えてやって欲しいと頼まれた。

一体どんな条件だったのか聞くのが怖いのでこれからも触れない事にしよう。

次の投稿はお昼前後の予定です。

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