514話 食の祭典 1日目 15
手前にハンバーグが入ったパックを移動させて
蓋を開いてじっくりと観察を始めます
大きさは二口で食べることが出来るほどの大きさで
普通の肉の塊とは見た感じでも違うのがわかります
ハンバーグにかかっている汁は
しいたけ、人参、ピーマン…トマトもでしょうか
細かく刻んだものみたいです
それを醤油などで煮込んだものみたいですね
わたしは、ハンバーグを箸で割ってみることにしまして
箸を入れてみると簡単に割れるほどの柔らかさです
割ってみてじっくりと見てみましたが
肉の塊ではないようで…細かく刻んである肉を
楕円形に固めたようなものでした
「あの…月皇陛下 このハンバーグというのは
肉そのものではないのですね」
「そうじゃな ブラックホーンと暴れ大猪の挽き肉を
7:3の割合であわせてパン粉や玉ねぎ、牛乳で
練り込んでかたちを作ったものみたいじゃ」
「なるほど…」
しかし、月皇陛下も色々と料理について
物知りなのには少々驚いてしまいます
調べられていらっしゃるのでしょうか?
と…色々考えてしまいますが
気を取り直して…ハンバーグを食べることにします
他の大臣達も同じタイミングで口に運んだみたいです
「肉汁がすごいですな やわらかい」
「ですな しかも…かかっている汁もうまい」
「しいたけやトマトの風味もすごいですな」
「肉自体もかみやすい」
「「「「えぇ」」」」
肉は柔らかくて噛みやすい
かかってある汁もしょっぱすぎずに
野菜の味も引き出していて…これはこれでうまい
「「「「「これがハンバーグ」」」」」
わたしたち全員が放心状態で呟いていると
ゆかり妃殿下が補足を説明しはじめてくれました
「今回は煮込みハンバーグを作ったみたいですが
焼いたものもあります
そしてパンで挟んだハンバーガーというのもありますし
工夫次第で色々作れるようです」
と…説明をしつつウインドウを開いて
ハンバーガーという食べものを紹介してくれました
「これがハンバーガー」
「なんとも…食べにくそうなかたちですな どうやって食べるのです?」
大臣の一人がウインドウを見ながら
ゆかり妃殿下に問いかけをしています
「基本的に手で掴んで…そのまま食べるかたちのようですが
お行儀が悪いと言うのがありますから
ナイフで切って食べると言うのもありだと思います」
「そうなのですね これはまだ食べることは出来ないのでしょうか?」
また大臣が追加で問いかけています
確かに食べてみたいですし興味もあります
「うーん あそこの居酒屋に頼んでみると
もしかしたら…提供出来るかも知れません
確証はありませんので…どうしても食べたいのであれば
聞いてみるのも良いかも知れません」
「な、なるほど…今日はこのあと…予定も…あるか…」
大臣はスケジュール表を確認して呟いてます
私も予定が入っていますし今日は難しそうなので
明日か明後日に…もう一度来ようと思いました
「最後にプリンですね」
「「「「そうだった」」」」
わたしは時間を見ながら大臣達に促すと
プリンを手前に移動させて食べ始めることにしました
小さいカップに入っていて底の方には
黒茶色のなにかが入ってました
とりあえず、スプーンですくって食べてみると
甘さも控え目でいて口触りも滑らかなものでした
「これはこれでうまい」
「甘さも控え目ですな」
「底の方に入っているものは…これは甘い」
「なるほど 一緒に食べるのがちょうど良いですな」
「子どもが喜びそうだな」
「「「うむうむ」」」
大臣達も色々と感想を口にしてます
確かに…こういうのも月宮ではまだ少なかった
和菓子はあるのだが…こういうのはないから
新鮮な感じだった
一通り試食品を食べ終えて時間を確認して
大臣達と…このあとの視察予定を確認する
「このあとは…紺菱のスペースと家電のスペースを視察ですな」
「時間もおしておりますから急ぎになります」
大臣が時計を見ながら言うと
わたしたちは陛下達と一緒に紺菱呉服店のスペースへ移動することにしました




