249.われじゃよ
始動キーさえあれば、もう魔法が暴発せずに済むらしい。
そんな素晴らしいものがあるなら、最初から使っておけばよかったぜ!
「フェリ、その始動キーってやつを使えるようになりてえ。どうすりゃいい?」
『よかろう。教えて進ぜよう。この神獣がな』
フェリがソファの上で胸を張る。
おお、いつになく神々しいぜ。
いつも口元にポテチのカスをつけて、グータラ寝ている駄犬とは思えない威厳だ。
『始動キーを使うためにはの』
「うんうん」
俺は身を乗り出す。
『霊王に会って、許可を貰う必要がある』
「レイオー?」
なんだそりゃ。
『精霊など、肉体を持たぬ精神体たちを取り仕切る、王ごとき存在。それが霊王じゃ』
「へぇ……そんな奴がいるのか」
『うむ、おる。高位の魔法使い達は、霊王に謁見し、始動キーの使用許可を貰っておるのだ』
マジか。
そんな免許制みたいな仕組みだったのか。
てことは、どっかの神殿とかに行かなきゃいけないのか?
「で、霊王ってどこにいるんだ? 会うの大変そうだな」
『それはの』
「それは」
フェリが勿体ぶって溜める。
そして、短い前足の肉球を、自分の頬にぴたりと当てた。
小首を傾げる、あざといポーズだ。
『我じゃよ♡』
……。
…………。
はぁ?
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