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天元突破の超越達〜鉄拳の女王〜  作者: 赤地鎌
ゼーレ・ヴィアジャル(魂の旅路)
542/1171

第541話 繋ぐ絆を合わせる王

次話を読んでいただきありがとうございます。

よろしくお願いします。


アシュリードは至っていく、そして…。

 崩壊していくロゴスリアの胎中、雷御のサタンヴァルデウスの喰手触手が全ての地獄の亡者達と世界を喰らい尽くした後、神の波紋曼荼羅が出現して…ロゴスリアと一体化したデウスが出現する。

 それは大いなる母、母神というデウスだ。

 母神のデウスは、アシュリードを包み、そして、アシュリードを産む。

 アシュリードを、デウスエクスへ、そして…。


 ディオスとアルシュ、ライアーが共鳴するように黄金の波動を放つ。

 ライアーが

「そういう事か! アシュリードは至る者か…」


 ディオスがアシュリードの再誕を見詰めながら

「そうだ。当然の結果だ。アルダ・メルキオールと繋がる彼、アシュリード君は…アルダ・メルキオールと同じ存在になれる可能性を秘めていた。

 兄弟ゆえの逆しま、陰と陽だ。

 アルダ・メルキオールがアヌンナキという陽なら、アシュリード君は…それに匹敵する陰だ」


 アルシュがアシュリードを見詰めながら

「超対称性…ハイパーミラーリング」


 ディオスが

「強大な存在は、必ず一極に為らない。対が必ずいる」


 アシュリードの周囲にリュシュオル・ユティス・イエツァ・マレーナの四人が囲む。


 アシュリードが四人と光のラインを繋ぐと、アシュリードの額に紋様が刻まれる。

 それは、八芒星…八角形の三角が合わさった星印だ。


 ライアーの隣にいるキャロルの右腕が元に戻り

「聖帝ディオス! アシュリードは何になる?」


 ディオスが

「アヌンナキは、対を許さない完璧なるモノなら、それに並ぶ別になればいい。アシュリード君は人であり命であり、人と神を繋ぐ超越になる」


 ディオスは鋭い顔をする。

 そう、今までどうして…アシュリードをデウスエクスにしなかったのか?

 これが答えだ。

 アルダ・メルキオールの対、対極にさせない為だ。

 だからこそ、アシュリードを人のまま力を与える程度にしていた。

 そして…。


 波紋曼荼羅の世界で、クリスタル骸骨だったラプター、パンテーラ、ルプス、ウルスの四人は元に戻る。

「何が起こっている?」

と、ラプターが周囲を見渡した次に、自分の胸部から一条の光が伸びる。

 それは、超越へと至っているアシュリードに繋がる。

 ラプターだけではない、パンテーラもルプスもウルスも同じく一条の光が伸びて、アシュリードと繋がっている。


 それを冷静に見詰めるレーヴァティン。

 それにウルスが

「どういう事だ? レーヴァティン! 何が起こっている!」


 尋ねる頃、波紋曼荼羅の世界が晴れて、カディンギル本部の上に全員が浮いている状態でゆっくりと地上に着地して行く。


 その着地の間にアシュリードが、超越存在に至る道を進んでいく。

 アシュリードの意識が上昇して、それを見上げた。

 見上げたそこには、凜とした誉れの極天の女性と、優しい微笑みをした抱擁の女神の極天がいた。


 アシュリードは目を開けると、何時もの黄金槍が目の前にあり、それを掴んだ瞬間、黄金槍は二つの存在へ変換された。

 一つは剣、もう一つは金剛抄…ヴァジュラである。

 右手に剣、左手にヴァジュラを握るアシュリード。

 アシュリードの背に八つの光輪が合わさった翼が出現する。


 全員が着地した時には、アシュリードは、八つの光輪の翼に、左手にヴァジュラ、右手に光の剣、額に八芒星を備えた超越存在になっていた。


 ディオスとアルシュの脳裏に、アシュリードの…名が響く。

 アルシュリーダー(繋絆合王)


 ラプターが

「アシュリード! テメェ! 何やってんだーーーー」

と、右腕に力を込めて空間を裂く、己のデウスエクスの力を放った。

 鷹の鉤爪のような一閃がアシュリードに迫るも、その力がアシュリードの背中に回って八光輪の翼に消えた。


 ラプターが

「な、力が吸収された?」


 ディオスが

「いいや違う。本来の主である元へ力が戻っただけだ」


 ウルスが両手を交差させ狼の牙の力を宿し

「ふざけた事を…この牙でキサマを」


 ディオスが

「気付いているんじゃあないのか? 君達のデウスエクスのデウスは、本来…アシュリード君を、このようにさせる為に存在していた…と」


 ラプター、ウルス、パンテーラが黙り、ルプスが

「ハッタリを!」


 ディオスが四人を指差し

「ハッタリじゃあない。君達が御方と呼ぶ、アルダ・メルキオールは、一人で完成する存在。より自身を完成させる為に、アシュリード君が覚醒しないようにしていた。

 アシュリード君は、アルダ・メルキオールの逆しま、アルダ・メルキオールの対であり、そしてアルダ・メルキオールの人としての部分を請け負っていた者だった。

 故に、アルダ・メルキオールは、人間性を捨ててアヌンナキでいられた。

 自らを完璧にする為に、自らの不完全の全てをアシュリード君に押しつけていた」


 アルシュも隣に来て

「だからこそ、お前達のデウスエクスは、アシュリードを至る存在へ導くデウスをコアにさせて封印して、覚醒させないようにしていた。

 覚醒して、アルダ・メルキオールと並んだ場合、アルダ・メルキオールが維持する完璧を破壊できる存在が、いや、アルダ・メルキオールを人へ解放する者が誕生するからだ」


 ディオスが

「今回は、ホントに勉強になったよ。完璧なるモノ(アヌンナキ)は、自らの完璧を強固に維持する為に、自らの不完全さを請け負う者を置くと」


 ラプター、パンテーラ、ルプス、ウルスの四人が全身から、デウスエクスの力を噴出させ、己が両手に収束させる。


 ラプターが

「上等だ、コラ!」


 パンテーラが

「我が御方の真の敵なら」


 ウルスが

「我らが討ち滅ぼすまで」


 ルプスが

「喰らい殺すまで!」


 ゴオオオオオオ

 四つの獣牙の化身達が吠えて、アシュリードに牙を剥く。


 だが、アシュリードに、繋絆合王に触れる寸前に、その収束させた力がアシュリードへ戻る。

 そして、四人の胸部、デウスを収めるコアから、アシュリード(繋絆合王)へのリンクが繋がる。

 ラプター、パンテーラ、ルプス、ウルスのコアにあるデウスが、アシュリードに呼応する。

 四人は、歯軋りする。

 なぜ、今まで…特別でもないアシュリードが優遇されていたのだろうか?

 それは、御方アルダ・メルキオールの血族だったから…と思い込んでいた。

 そう、分かっていた。

 自分の中にあるデウスが呼応する。

 戻れ、本来あるべき場所へ。


 止まったラプター、パンテーラ、ルプス、ウルスの四人をリュシュオル・ユティス・イエツァ・マレーナの四人が囲む。


 リュシュオルが

「聞きなさい。もう、御方アルダ・メルキオールに頼るではなく、私達で立つべき時がきたのよ」


 ルプスが

「うあああああああ! ふざけるなーーーーー」

 雄叫び怒声を荒げる。


 それをレーヴァティンは離れて静かに見詰めていた。


 そこへ、アヌンナキの因果を操作する契約を破棄した雷御と、雷御のツガイである奏が来て、雷御が

「アンタは…彼女から…何を聞いた?」


 奏が

「もう、やるべき事が分かっているんでしょう?」


 レーヴァティンは、二人に振り向き、咥えていた葉巻を噴かし、怒りの顔で

「キサマ等に、私の愛が理解できるか!」


 そこへ

「全員、退け」

と、カディンギル本部の上の空いている時空の穴、ホーリートライアングルの時空と繋ぎ、そこにカログリアの四人が並んでいる場の奥、アルダ・メルキオールの勅命だ。


 絆を繋ぐ、繋絆合王のアシュリードが見上げ

「兄さん…」


 アルダ・メルキオールは王座から立ち上がる。

 その右手には、宇宙を完膚なきまでに滅ぼす威力を貯めたエルザタリオン(天雷)を握りしめ

「選別だ。受け取れ」

 宇宙を破壊する程の天雷(エルザタリオン)を放った。


 ラプター、パンテーラ、ウルス、ルプス、レーヴァティンの五人は、飛翔して時空穴からホーリートライアングルの時空へ戻る。

 それと交差するように天雷の巨大隕石が墜落する。


 宇宙一個を滅ぼす程の威力が、墜落してカディンギル本部がある惑星に衝突しようとしていた。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次話もよろしくお願いします。

ありがとうございます。

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