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天元突破の超越達〜鉄拳の女王〜  作者: 赤地鎌
ゼーレ・ヴィアジャル(魂の旅路)
532/1163

第531話 ノーザンクロス

次話を読んでいただきありがとうございます。

よろしくお願いします。


ディオスの本心を聞いたアースガイヤの皆は…

 アースガイヤに帰還したセイントセイバー達は、充人からディオスの本心を聞いていた。


 アースガイヤのディオスの屋敷で、セイントセイバー達、ディオスの妻達、そして、ディオスの仲間達と、大多数が充人からディオスの本心を聞いていた。


 ディオスは、あの死者が訪れる夢でアルダ・メルキオールのコアとなっている魂達の両親達と対話した。

 子を生け贄して生き残り、自分達が無力であった事に苛まれ、そして…子を取り返す為に悪魔になって…救えず無力に死んだ。

 その悲しみ、苦しみ、絶望を理解したディオスは、その呪いのような思いを受け止めて、アルダ・メルキオールをアヌンナキから脱却させる事に同意した。

 それは、アルダ・メルキオールのコアである百名にも及ぶ子の魂達の解放。


 成し遂げられるのか?

 その確証はない。


 相手は幾つもの宇宙を統治する超絶なのだ。


 無謀な事に挑もうとしているのは確かだ。


 充人からそれを聞いたディオスの妻達、ソフィア、クリシュナ、クレティア、ゼリティアは、四人とも呆れた顔してクレティアが

「もう…ダーリンは…」

と、呟いた。


 同じく聞いていたアインデウス、ライドル、ヴィルヘルムの相談役の皇帝達と王は沈痛な面持ちだ。

 ディオスは、ディオスという名前を捨てる程の覚悟なのだ。


 ディオスらしい配慮だ。

 自分の行動は、アースガイヤの意思ではない。

 個人の意思。

 だからこそ…杉田 優志郎と…。


 信長が屋敷の壁を殴り

「何でだよ!」

と、怒鳴り

「でも、やっぱり兄貴だなぁ…」

と、涙した。


 ここにいる誰しもが、ディオスの妻達、セイントセイバー達、アースガイヤの世界王族会議の皇帝達や王達、更に他の関係者もいて、その中のヴァルハラ財団のエレオノーレ会長夫人が

「全く、自分はアースガイヤの民ではないとしているのに…動いている理由は、アースガイヤの民ではありませんか…」


 アースガイヤでは、家族が規範、家族こそが大事なのだ。

 ディオスは、家族を救えなかった者の痛みを分かち合ったから、その呪いのようになってしまった願いを救う為に…。


 同じくいたロマリア帝国の上皇イルドラが

「まっこと…我らの聖帝なのだなぁ…」


 アインデウスが立ち上がり

「これを聞いて各自に意見があろう。少し個々で判断する時間を設けようと思う」


 こうして、充人からの言葉を聞き終えて、一同が散会していく。


 残ったセイントセイバー達12名は集まって

「どうする?」

と、ネオデウスの綾妃が


 愛が

「ディオスさんを止めに…」


 そこへソフィアが来る。

 後、一ヶ月で産まれるお産のお腹を抱えて

「アンタ達、当分の間、アーヴィングと洋子を頭にして行動しなさい」


『ええええ!』とセイントセイバー達の女性陣、ネオデウス組である洋子、綾妃、奈々、悠希、愛、朱里の6人から驚きが漏れ


 無言で苦しい顔をするセイントセイバー達の男性陣、ゴッドディオンアーマーの信長、ユリシーグ、カイド、ラハトア、アーヴィング、阿座の6人


 アーヴィングが

「しかし、オレは…」


 ソフィアが

「一時的よ。どうせ、アイツは…ディオスは帰ってくる。その間の事を判断するに、アーヴィングと洋子が最適だと思う」


 アーヴィングと洋子は、アイコンタクトをして、洋子がアイコンタクトで任せると…アーヴィングが頷き

「聞いてくれ、みんな…オレ達は…アースガイヤを守る事に専念する」


 ユリシーグが

「その理由は?」


 アーヴィングが真剣な顔をして

「その理由は、ディオスさんはオレ達を巻き込まなかった。それは…オレ達にアースガイアを守らせる為だ。その意思を汲もうと思う」


 セイントセイバー達が頷くが、信長だけは頷かなかった。


 因みに、ディオスの親友ナトゥムラとスーギィはそれを遠くで見ていると同じくお産間近のゼリティアが

「お主達はどうする?」


 ナトゥムラが

「オレ達は、ここをディオスの帰ってくる場所を守る」


 スーギィが

「杉田 優志郎に戻ると言ったが…それは一時的だろう。だから」


 ゼリティアが頷き

「なるほど…」


 ナトゥムラが怪しげな笑みで

「それに、ディオスのバカな行動に…いや…いいか、後で分かる」



 アインデウスがディオスについての各自の見解を考える時間を与えている間に、動いている者達がいた。

 その者達は、アースガイヤの宇宙域に浮いてる軌道エレベーターコロニー・ミリオンの宇宙港に宇宙戦艦を停泊させる。


 その者達は、アースガイヤがある宇宙の宇宙外交を担当している老紳士淑女の者達、いわゆる…引退した大貴族や王族達の老年者達だ。

 言っておく、アースガイヤの民は、身体能力がズバ抜けている。

 平均値は、オリンピック選手レベル。平均の下の数値でさえ、その地球で言うなら各競技のトップ選手並。上はもう…Gガ○ダムのド○ン・カッシュとか東方○敗だ。

 ガチで、本当に身体能力が高い。

 だから、老人だからと言って侮ってはいけない。

 忍者のような動きで飛び回り、ミリオン内を駆け巡る老人達。

 

 その駆け巡る者達の中に、イルドラやエレオノーレ、ナイトレイド連合帝国のシャードルや、その同年配達、バルストランからは剣聖ヴァンスボルトと妻ナタージャと、錚々たる引退した大貴族の老年者達が動いていた。


 向かうべき場所は、なんと、ディオスが改造しまくった機神型時空要塞戦艦エルディオンだ。


 そのエルディオンに宇宙外交や、引退老年大貴族達が侵入して、エルディオンの乗っ取りを画策する。


 慣れた手つきで、エルディオンの端末を操作していく引退老年大貴族達。

 ディオスが来る前まで、アースガイヤは、宇宙勢力のエニグマによって国同士が分断されていたが、ディオスの活躍によってエニグマは排除され、本来の繋がりを取り戻したアースガイヤは、再び…七十数年前までに頻繁にあった、貴族同士のお茶会とサロンを取り戻し、引退老年大貴族達が楽しく過ごしていた。

 そして、この引退老年大貴族達は、並大抵ではない。

 国の繋がりが戻り、家を若い者に任せた後、再び勉強を初めて、多くがディオスの作った聖帝の威光ネットワークを使い、ディオスと共に色んな魔導具や魔導素材を作り出している。

 時間もあり、経験もあり、何より好奇心が旺盛なので、ディオスの持っている技術を瞬く間に取得していった。

 だから、最新の機神型時空要塞戦艦エルディオンの端末を扱うなんて造作もない。


 エレオノーレが艦橋の全てを見下ろせる一番上にイルドラを連れて来て

「さあ、イルドラお兄様」


 イルドラは頭を振り

「ワシも仕事をしたいのにのぉ…」


 エレオノーレは微笑み

「冷静な判断は、イルドラお兄様が専門ですから。はい、これが装備一覧です」

と、機神型時空要塞戦艦エルディオンの装備一覧が載る端末を渡す。


 イルドラはそれを見て呆れた顔をして

「ディオス…全く、とんでもないモノを隠れて…」


 エレオノーレが

「ハーフゼウスリオンが40機、四十メートルのゼウスリオンが30機…その他の新兵器ばかり」


 ヴァンスボルトが昇ってきてイルドラの隣に立ち

「全く、イルドラ様のロマリア帝国と同等に戦える装備を持つ超大型戦艦を作るとは…」


 イルドラが一覧を見ながら

「見た事も聞いた事もないような装備があるぞ…」


 エレオノーレが

「ディオス様は、作るのが好きですから…。この改造されたエルディオンと同型艦を量産する計画まで…」


 三人の傍に人工魔導精霊イヴァンの立体映像が出現して

「ええ…本当に困ったものです」


 イルドラが

「イヴァン、すまんが…」


 イヴァンは微笑み

「謝る必要はありません。わたくしも助かっていますから…ねぇ。信長様、充人様」

と、告げると艦橋に信長と充人が入って来た。


 艦橋にいる全員が視線を二人に集中させる。

 イルドラが

「お主達…」


 充人が

「命令されて来た訳じゃない。ただ…オレにとってディオスは…優志郎は、同じ機神人類、ファイブエクソダスの親戚だ。親戚のガキを助けに行く。それだけだ」


 信長が頭を下げ

「助かりました。オレと充人さんだけじゃあ…」


 イルドラとヴァンスボルトにエレオノーレが微笑み、エレオノーレが

「では、一緒に参りましょう」


 数分後、艦橋の艦長席にいる一同に、機神型時空要塞戦艦エルディオンの各セクションの制圧完了が伝わると、エレオノーレがマイクをイルドラに持たせる。


 イルドラがマイクを片手に

「皆の者、今の状況を見ていると思い出す。

 国同士が分断され、我がバラバラにされた時代があった。

 だが、そんな時代でも我らは密かに繋がり…国同士の争いを、国同士の、いや…民達の犠牲をできる限り防いでいた。

 そして、新たな次世代、聖帝が現れ。

 我らは、宇宙外交という悠々自適な隠退生活を過ごさせて貰った。

 ここにいる者達は全員、誰かに命令も言われたのでもない。

 自分の意思で、自らに考えて、自らの心に従っている。

 我らは軍隊ではない。自らの意思で戦う戦士達だ!

 我らの目的は一つ! 我らの息子、聖帝ディオスを守り、このアースガイヤへ帰還させる事だ!

 野郎共! 行くぞーーーーー」


『おおおおおおおお!』


 エルディオン内から響き渡る。

「神格炉、起動」

「空間ベクトル推進器、発動」


 イルドラが

「微速前進! 行けーーーー」


 機神型時空要塞戦艦エルディオンが、ミリオンの港から発艦していく。

 その周囲を敬礼する者達がいる。

 ミリオンの警護をしている各国々のゼウスリオンの部隊達だ。



 ミリオンと繋がっているアリストス共和帝国の防衛省庁が、勝手に発進するエルディオンを探知してオペレーターが

「長官! ミリオンが、勝手に発進しています!」


 長官がオペレーター達の元に来て

「どういう事だ?」

 

 オペレーター達が、ミリオンの艦橋を映すと、長官は真っ青になる。

「そんな…ご老体方達が…」


 オペレーター達が

「大変です。こちらで止めようにも受け付けません!」


 長官は

「止める手立てを…アインデウス陛下に連絡しろ!」


 アインデウスは、部屋で静かに本を子供と一緒に読んでいる。

 そこへ白姫のアルディニアが来て

「アナタ…エルディオンが…」


 アインデウスが平然と

「そうか、無事に出発したか…」


 アルディニアはフッと笑ってしまう。

 アインデウス皇帝公認らしい。


 ロマリア皇帝のライドルも皇帝城から空を見上げていた。

「おじいさま…どうか、ご無事で」

その隣では頷く、友のフランドイル王ヴィルヘルムもいた。



 前進していくエルディオン。

 そこへ、ネオデウスギアスが近づく。

 その中にマリウスのネオデウスギアスがいて

「お止まり頂こう!」

と、エルディオンに呼びかける。


 通信がエルディオンの艦橋と繋がると、怒りっているマリウスが出て

「どうつもりかーーーーー」

 もの凄く怒っている。


 艦橋にいる全員が微笑み、イルドラが

「我らの大事な甥っ子の元へ行って、無事に家に戻させる。それだけだ」


 マリウスが乗るネオデウスギアスの背後には、10機のネオデウスギアスがいる。

 この戦力なら、十分にエルディオンを止められる。


 だが、ネオデウスギアス達の

「ごめんねーーー マリウスーー」

と、ヴィクトールのネオデウスギアスが


「妾も行こう。ティリオが父が居なくて寂しいと行っていたからな」

と、ククルクのネオデウスギアスと


「じゃあ、僕も…」

と、ククルクの許嫁でククルクの隣国の王子ハルシャルのネオデウスギアスも。


「はあああああああ!」

と、怒りと呆れのマリウス。


 そんな勝手をしているのに、止めるネオデウスギアスの操縦者は、いなかった。


 そして、エルディオンの両脇に、二つの時空転移が出現する。

 一つは、エメラルド色に輝く同じ千メートル級のファーストエクソダスの時空要塞戦艦アヴィシャガン。

 もう一つは、同じ機神型の千メートル級のアダムカインの時空要塞戦艦、轟天だ。


 ファーストエクソダスの時空要塞戦艦アヴィシャガンには、アヌビス達が乗っていて、

アヌビスが

「では、参りましょう」


 アダムカインの時空要塞戦艦、轟天にはアダムカインが乗っていて

「ええ…行きましょう」


 エルディオン、アヴィシャガン、轟天が併走して進む。


 顔を引き攣らせているマリウスに、アインデウスからの通信が入り

「マリウス。頼む…ムチャをさせないように見守ってくれ」


「アアアアアアアア!」とマリウスは叫んだ後、ネオデウスギアスをエルディオンに向けて合流させる。


 エルディオンの滑走路に入るマリウスのネオデウスギアスに、ヴィクトールが

「始めから、そうしていれば良いんだよ」


 ディオスを無事に帰還させる艦隊は、時空転移してディオスの後を追った。


 それをアースガイヤの者達は敬礼して見送った。

 我らが聖帝を帰還をお願いして…。 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次話もよろしくお願いします。

ありがとうございます。

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