鉄拳の女王 第34話 リアス選帝侯の過去 後編
次話を読んでいただきありがとうございます。
リアス選帝侯の過去…
ゴード時空の再びの争い。
それにゴード時空の宇宙王、ゴード帝はリアス以外の領主や貴族達に応援を要請した。
だが、その全てがリアスと同じく自らの領土を守るとして加わらない。
前回の争いで疲弊した状態で、再びの戦乱。
そんな余力なんて残っていなかった。
再度、起こった戦乱、それに物資を提供しているのは、宇宙的な巨大な組織ヘオスポロス。
ヘオスポロスが提供する様々な宇宙戦艦やマキナによって、争いは拡大。
ゴード時空内で独立する運動が起こった。
もし、この独立を許せば、ゴード時空を長年に統治した宇宙王の時代が終わる。
ゴード時空の存立の危機として、ゴード帝は選帝侯及び、全ての領主、貴族達に勅命を出した。
我に集結して決起せよ! ゴード時空の存立の危機である!
それに選帝侯は…続いた。
だが、それ以外の貴族と領主は…無視した。
ゴード帝は選択をミスした。
もし、リアスから領土を奪わず、リアスの領土として据え置いて現状維持をすれば良かったのだ。
そうして、現状維持を数年続けて次の反乱、リアスの暴走まで待てば、風向きが変わり多くの者達が助っ人として加わり…この戦乱を早期に終わらせる事が出来た。
リアスに嫉妬した一部の愚か者達の言葉を信じた結果。
自分の足場が崩れ去った。
その愚か者達にリアスから奪った領土を与えたのも決定的なミスだった。
今のゴード帝には、三百年前の初代ゴード、カレイド連邦のロード、九天君主であった破道轟王のような超座もないし、力も、カリスマもなかった。
そもそも初代ゴード帝も、自らの甘さによって滅んだ。
初代ゴード帝の強大な力を恐れる臣下や配下達によって、滅ぼされた。
諸行無常
全ては変わり続ける。
因果応報
因果の報いは必ず訪れる。
皮肉なモノで、リアスは初代ゴード帝の血を引いている者。
今のゴード帝は、その初代ゴード帝を滅ぼした者達の血を引いている。
火車の輪の如く
争いと破滅の輪廻は巡る。
ゴード帝は、リアスが敬愛する師であり、九天君主であった冷現叡王のウルとお茶会をする。
「今一度、リアスとの主従の絆を取り戻したい」
と、ゴード帝はウルに口にする。
ウルは、ゴード帝の配下に囚われ、その目の前にいた。
無論、ウルはワザと捕まった。
それで、争いが終わる糸口があるかも…という望みでだが
ウルは
「陛下、主従の絆ですか。主従に絆なぞありません。支配された側が利益を得て、支配する側がそれを搾取する。それが主従です。尊き絆なぞ…幻想のお伽噺の本の中にしかありません」
ゴード帝が
「では、ウル殿。どうして…リアスの下にいる」
ウルは微笑み
「私はリアスの下にいるつもりはありません。リアスは私にとって友であり、何と言いましょうか…子か、家族のような存在なのです」
ゴード帝は
「そうか、終ぞ。私は…一番に大切にしなければ成らない者と家族には、成れなかったのか…」
その後、密かに侵入したリアス達にウルは奪還されて、ゴード帝は…終わりの戦場へ向かった。
それに続いたのは、リアスの父でもあった選帝侯と、他の選帝侯達だ。
ウルが救出されて、一ヶ月後、ゴード帝が引き連れた大艦隊は殲滅された。
現ゴード帝と八人の選帝侯達が戦死して、ゴード時空内の貴族達が集結する事になる。
このままでは、争いは終わらない。
ヘオスポロスから支援されている者達が、ゴード時空を支配するのは目に見えている。
リアスを交えた多くの貴族達がリアスに
「旗印として立ってくれないか?」
と、リアスに頼む。
リアスは溜息を漏らす。
「オレは皇帝には、成らないぞ」
「分かっている」と頼み込んだ貴族の一人が答えた。
こうして、新たな選帝侯の八人が選出されて、新たな皇帝が立つ。
新たな皇帝は女性だ。
前帝の孫娘だ。
新たなゴード帝、ゴード女帝を擁立して、リアスはウルに
「ヘオスポロスを抑える方法がありますか? 師匠」
ウルが
「一人、心当たりがある」
そうして、紹介されたのが…アズサワ、エヴォリューションインパクターの一人だ。
アズサワは、リアスの下に入りヘオスポロスを抑える方法を
「ヘオスポロスを抑えるには…」
それを聞いたリアスは、驚愕の顔をする。
「そんな事、可能なのか?」
アズサワが鋭い顔で
「面倒な事を少々、抱える事になるが…それは、そちらの度量次第だ」
リアスは難しい顔をしてウルを見ると、ウルが
「私も間に入ろう。君一人だけにはしないよ」
リアスは肯き
「良いだろう。その綱渡り…歩いてやるよ」
それから数か月後、戦乱を起こした側に未知の宇宙戦艦が提供される。
ヘオスポロスは、それに疑心を感じて再度、協力の検討と再確認を要請した。
だが、反乱を起こした側は、ヘオスポロスの協力の見返りが自分達の統治にヘオスポロスを組み込む事を良しとしておらず、ヘオスポロスの提供を減らして、未知の側の宇宙戦艦と兵器の提供を増やして行った。
その未知の提供先とは、ミカボシ達だった。
ミカボシ達とリアスは、アズサワを通じて契約を結んだ。
ミカボシ達の活動する拠点を提供する代わりに、戦乱を収める為に協力するという契約だ。
反乱を起こした者達の兵器がミカボシ達のモノに変わるには、時間がかからなかった。
ヘオスポロスの協力が薄れて、反乱者達の兵器は、ミカボシ達の兵器へ置き換わった。
それによってヘオスポロスは、自然とフェードアウトするように消えた。
反乱者達とリアス選帝侯達の争いが始まった。
それは決着が約束された争いだった。
反乱者達の総勢力が集結し、リアス選帝侯の艦隊へ戦闘を開始した瞬間、自壊するスイッチが仕込まれた兵器達が一斉に機能停止した。
戦う力を失った反乱者達は、火を見るより明らかに敗走して、リアス選帝侯の艦隊の圧勝に終わった。
ゴード時空の戦乱は終わった。
新たなゴード時空のゴード女帝による統治下で、リアス選帝侯となったリアスは、ボロボロになったゴード時空の復興と再開発を進めていた。
戦争より、こっちの方が自分にあっていた。
そんな最中、ウルが
「リアス、自分には使命が…ある。行かせてくれないか?」
ウルには、とあるやるべき事があった。
それを聞いたリアスが
「じゃあ、それをして生きていたら…帰って来てくださいね。師匠の老後の介護は、こっちでやりますから」
ウルは微笑み
「ああ…生きて帰ってきたら、よろしくな」
ウルはリアスから去って行った。
◇◇◇◇◇
そして、現在、リアスは執務室で書類のサインをしていた。
机にある師匠と自分の写真を見て
「師匠…やっぱり…」
師であるウルがやろうとしている事の大きさは分かっている。
それは命がけなのも…。
リアスは席から立ち上がって窓の外を見て
「師匠を…探して。その骨でも…」
そこへ執事の
「リアス様!!!!!!!!!!」
ウルが帰って来た。
「死にそびれたよ」
と、リアスの元へ帰って来た。
リアスは「師匠!」と喜び。
ウルの帰還は、ウルから教えを受けた子弟達にも伝わり、ウルの帰還を喜ぶ大パーティーが開かれた。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
アナタに幸せが訪れますように…
次回、ゴードの復活




