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二学期が始まった。
秋のコンテストに向けて黙々と作業していく。
今回は個人、ペア、グループで出場する。
どれも負けられない。
「はぁちゃん、頑張ろうね!」
晶ちゃんが言う。
「うん!頑張ろう!そうそう!晶ちゃんと侑くんって本当にラブラブだね」
「はぁちゃんと風吹くんもラブラブじゃん!」
お互いに顔が赤くなる。
風吹とは夏休みの色々な事で更に仲良くなった様な気がする。
「お互い恋も勉強も頑張ろうね」
「本当に!頑張ろう」
自分の作品もあるけど、ペアのもグループのもあるから大変だった。
毎日ヘトヘトになる。
風吹へのLINEもほとんどスタンプばっかりになってしまった。
それでも風吹は全く怒らなかった。
そういう所が本当に風吹って優しいなぁって思う。
風吹も部活が忙しいのかスタンプだけの時もあった。
【部活と試合頑張ってね】って送った。
【羽留も頑張ってな】ってかえってきた。
お互い頑張れたらいいなぁ。
こういう毎日がずっと続いた。
コンテスト当日になった。
グループでの作品は4位になった。
ペアと個人は残念ながら予選で敗退したが、自分の実力がわかって良かった。
6人で打ち上げをした。
蓮くんと菜那ちゃんが付き合って半年たったみたいで凄く初々しい感じだった。
「皆、恋人いるのに俺だけいないじゃん」
優くんが言った。
「優も彼女作れば?ただ条件高いよね?」
「どんな条件なの?」
晶ちゃんが聞いた。
「身長低いけど、体型整ってて、顔は可愛い子」
「へぇ……」
私も無言になる。
背の小さい子はいるけど、顔も身体となるとなかなかいないかも…
これはなかなかだなぁって思った。
「早く出来るといいね」
女性陣みんなが思った。
優くんが付き合うのはなかなかなのでは?
でも、当の優くん何処吹く風だった。
確かに優くんもかっこいい顔してるから狙おうと思えば狙えるのかも……
晶ちゃんと菜那ちゃんも同じように思っていたみたい。
授業も終わり、寮に帰ってきた。
久しぶりにゆっくり出来るので風吹に電話をかけた。
「もしもし?風吹、今大丈夫?」
「大丈夫だよ!コンテストは残念だったね。」
「うん!でもいっぱい勉強できたよ~」
「そっか!!よかったな」
外野の声が聞こえてきた。
風吹だれ?という女の子の声も……
「もしかして、何か打ち上げだった?ごめん」
「構わないよ!」
「でも……」
風吹には風吹の時間があるのに、いきなり電話なんてするなんて失礼だった。
「ごめんね……風吹、私ちゃんとお伺い立てずに電話してしまって。ちゃんと楽しんで!私コンテスト終わって時間あるから終わったら電話してきて!」
「わかった!ありがとう!羽留♡」
風吹と電話切ってからラフ画を書いていた。
以前、風吹に作ってあげた、TシャツのロンTとネックフォーマーをつくってる。
風吹が着てくれると思うとニヤニヤが止まらない。
「はぁちゃん何作ってるの?」
晶ちゃんが聞いてきた。
「風吹のロンTとネックフォーマーをつくってるの!」
「凄い、前のもかっこよかったけど、今度もかっこいいね」
「うん!クリスマスプレゼントにしようと思ってるんだ。」
喜んでくれたらいいなぁ。
気に入ってくれたらいいなぁ。
頑張ってコツコツ作成する。
風吹から電話かかってきた。
「もしもし羽留♡」
「風吹~ありがとう!」
「さっきはごめんな」
「ううん!」
いっぱい最近の近況も話せた。
「風吹大好き♡」
「俺も好きだよ!」
「あのね!風吹10月になったら買い付けの授業があるから地元にも行けると思うよ!」
「本当に?!会えたらいいな」
「うん!」
少しだけども会えたらいいなぁって思った。
晶ちゃんが戻ってきた。
「はぁちゃん。買い付けの授業って地元だよね?」
「うん!そうなんだ」
「風吹くんに会えたらいいね。」
「本当に……でもハードって聞くから会えるかな?」
そう……
業者さんも高校生と思って相手しない……
精神的にも結構きついって聞くから大丈夫かな?
とうとう買い付けの授業になった。
私と大ちゃん、2年生の長谷川楽先輩と3年生のかれん先輩がついてくれることになった。
分からないことはこの2人の先輩にも聞くし、先輩達は私達が間違っていたら注意をする。
私は長谷川先輩についてもらってする事になった。
「長谷川先輩よろしくお願いします。」
「よろしくね。如月さん。」
発注した業者さんの所へ行き、挨拶を名刺交換なども行う。
業者さんとの打ち合わせなどを行う。
間違って進めてしまい先輩から注意を受ける。
先輩から言われた事をメモに取って行く。
その後も何回も注意を受けた。
私大丈夫なのかな?
不安になってきた。
何とか打ち合わせが終わった。
業者さんが口を開く。
「初めてなのによく頑張ったね。下調べも沢山してきたのよく分かったよ。長谷川くんに習って失敗しながら頑張ってね」
「はい!」
お昼になってたので、定食屋へ入る。
「如月さん聞いてた通り真面目だね。よく頑張ってたよ!」
「ありがとうございます。さっきの事で……」
先輩に色々教えて貰う。
早くちゃんと出来るようになれたらいいなぁ。
買い付けの授業は1週間続いた。
凄いい勉強になった。
自信もいっぱいついた。
土曜日はフリーの時間だった。
長谷川先輩についてきてもらって今後お世話になる業者さんへの挨拶回りをする事にした。
長谷川先輩の対応をまじまじと見て学んでいく。
メモを取りいい所を吸収したかった。
メンズファッション店へ入った時に見覚えのある姿が目に入った。
風吹だった。
向こうはこっちに気づいてないようだった。
「こんにちは」
担当者の鈴木さんが出てきた。
「初めまして如月です。今後ともよろしくお願いします。」
「よろしくね。如月さん。長谷川くんも久しぶりだね。」
「鈴木さん。いつもありがとうございます」
「如月さん。長谷川くんは凄く優秀だからしっかり学んでおきなよ!」
「はい!」
「鈴木さんは俺たちの先輩なんだ。」
「そうだったんですね。」
「ちなみに鈴木さんが買い付けの時にペア組んでた後輩が俺の1年時の先輩でな。凄い優秀だったよ。その人から学んだ事を俺も如月さんにも伝えて行きたいから気にせず聞いてな」
「ありがとうございます。」
先輩とお昼を食べてレポートをまとめるためにメモを整理していた。
「羽留?」
振り向くと風吹が友達といた。
「風吹!部活帰り?」
「ああ。羽留は実習中?」
「ううん。今日はフリーの時間なんだ。それで」
話の途中だったのに風吹に遮られた。
「俺あっち行くから」
「うん。じゃあね!」
先輩がトイレから戻ってきた。
「じゃあ戻ろうか」
「はい。」
風吹の様子がおかしかった?
どうしたんだろう?
「さっき話しかけてきた人って彼氏だよね?」
「はい」
「もう少し話とかしなくて良かった?」
「向こうも用事あるみたいで……大丈夫です。」
「そっか……今日はレポートまとめたらおしまいだからそれが終わったら会いに行ってもいいよ。如月さん地元だから迷うことないしね」
「分かりました。」
ホテルに着いて風吹に会えないかLINEした。
風吹からはうん。だけの絵文字もない素っ気ない返事だった。
本当にどうしたんだろ?
いつも絵文字いっぱいの風吹だったのに……
何かあったのかな?
部活で疲れてたのかな?
体調悪いのかな?
私は心配でいっぱいだった。
待ち合わせ場所に行った。
やっぱり風吹の印象がおかしい……
「風吹?」
「ああ。」
ああ?
なんで?
どうしてなのかな?
もしかして怒ってる?
怒られるような事してしまったの?
不安でいっぱいになる。
「今日どうかした?」
「なんで?」
「何か怒ってるから」
「なんでだと思う?」
「わかんない」
「今日の男だれ?」
風吹の目の奥に嫉妬の炎がともっていた。




