第55話 硫黄島の決着
硫黄島の飛行場に輸送機部隊が降り立った。
第12旅団と第74戦車大隊が輸送され、滑走路に降り立つ。
硫黄島を守備していた陸上自衛隊第13普通科連隊は歓声を上げ、海岸で第13普通科連隊と拮抗していた亜細亜太平洋島嶼連邦共和国の海兵隊員は絶望した。
輸送機から武装した普通科隊員、戦車、装甲車両が吐き出される。
10式戦車の小隊―――4両が普通科部隊とともに海岸へと向かう、
ST11戦車1台が通信を受け取った。
中隊で上陸していたが、普通科部隊の対戦車火力と、先ほどの空爆によってこの島にはもう1両しか動くものはない。
「敵の機甲部隊が島にきただと?」と車長。
「そうだ、少なくとも小隊規模だ」無線の相手が言った。
「……了解」
くそっ、さっきの爆撃は増援のためか。
連中、掃討にきたな。
「敵戦車来ました。数、4」
砲手が叫んだ。すでに恐慌状態に入っている。
「落ち着け。一番近いのを狙う」
「わかりました。距離1200」
「よし、徹甲弾装填」
砲手が徹甲弾を装填する。
そして照準をのぞく。
「距離1000……」
「まだだ……」
戦車との距離は近づく。
「距離800……まだですか?」
「まだだ……」
10式は徐々に距離を詰めていく。
「距離500」
「よし、撃て」
主砲が轟音をたてて、徹甲弾を放つ。
しかし、当たり所が悪く、装甲によって跳ねっかえてしまう。
「跳弾しました!」
「くそぉ!」
そこに10式戦車4両が砲身を一斉に、1両の敵戦車に向けた。
一斉砲撃。
ST11戦車が吹き飛んだ。
他の海兵隊も散発的に反撃をしたが、補給も経たれ、すでに戦闘意欲を失った亜連上陸部隊に戦闘能力はなく、残った兵士たちは降伏した。
自衛隊が想像していたよりも硫黄島も早期に、被害も少なく奪還に成功した。




