表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
52/77

第45話 小笠原沖海戦 その1 決戦前



 青ヶ島奪還作戦が開始されたと同時に、他の作戦も遂行されていた。


 小笠原諸島奪還作戦もそのひとつである。


 きく作戦と呼号する、小笠原諸島奪還作戦のため、海上自衛隊第1水上戦群が南下していた。任務は制海権の奪取。




 これを迎え撃つは、現在、小笠原沖の制海権を維持している亜細亜太平洋島嶼連邦共和国海軍第2艦隊。




 海上自衛隊第1水上戦群旗艦の航空機搭載型護衛艦『やましろ』の格納庫は騒がしくなっていた。


『やましろ』に全戦闘機出動命令が下ったのだ。


 三橋一尉の乗ったF35からタラップが外される。

 その手前、整備長が三橋一尉にご武運を、と言いながら敬礼。

 三橋一尉もおう、と返礼する。


 コクピットのキャノピーが閉じる。


 F35は黄色のベストをきた誘導員によって、格納庫の巨大エレベーターに誘導させられる。


 航空機用エレベーターが上へ動く。飛行甲板にたどりつくと、別の誘導員がいて、また誘導させられる。


 配置につく。飛行甲板要員たちが用意する。


 F35の前脚に射出バーが接続される。


 誘導員、三橋一尉に全て完了のサイン。


 三橋一尉、管制塔の指示で、発艦。


 電磁カタパルトで勢いよく飛行甲板を走り、瞬間、射出バーと切り離されて、空へと飛んだ。


 戦闘前ながら、三橋一尉はいつも通りこの瞬間に何とも言えぬ極上の爽快を感じるのだった。




 亜連海軍第2艦隊旗艦である空母『カオウミ』のCDCルームでは、指揮官のダケ・メカ中将がメインモニターを注視していた。


「とうとう艦隊が来たな……」


 メカ中将は蓄えたあごひげをさすった。丸い眼鏡に少々小太り、年のわりに童顔の姿は艦隊提督というより、金持ちの御曹司のようにもみえる。


「いかがいたしましょう?」


 横にいた参謀のク・アイン大佐が声をかけた。


「恐らく敵は艦載戦闘機を発艦させているはずだ。ステルスなのでわからんがな。しかしこの位置からでは、我々も、敵も、互いを攻撃することはできない。我々も艦載機で敵艦隊を攻撃しよう」


 大佐は頷いた。メカ提督は命令を下す


「戦闘機部隊は全機発艦」




 第2艦隊全艦艇に警報が響いた、全艦艇第1種戦闘配置。総員配置に付け。


『カオウミ』の飛行甲板では、1機のAaF-11M戦闘機が電磁カタパルトから発艦しようとしていた。


 パイロットはデル・ウァン大尉。温厚そうな顔立ちだが、鋭い感覚と操縦技術をもった男だ。


 発艦命令。ウァンの機も発艦する。


 空を一気に飛ぶ。眼下には13隻の艦艇。まだ薄暗い朝の中に浮かぶ、亜連海軍主力艦艇たちは、いつみても美しいものだと、ウォンは思った。


 ウォンは上空に、すでに飛行している艦載機の編隊の中に交ろうとしていた。


  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ