第43話 青ヶ島弾道弾排除
第303特殊戦団の1個中隊は青ヶ島の守備に当たっていた。
さらにそのうちの数名の兵士がサブマシンガンをもって、弾道弾の前に立って、警戒に当たっている。
1人の兵士も弾道弾のすぐ横で警戒任務に当たっていると……
突然口をふさがれ、喉をサバイバルナイフで切られた。
この兵士は音を出すこともなく、死んでいった。
気が付くと、周囲の兵士も同じように殺されていた。
自衛隊潜伏部隊はまずひとつの弾道弾発射装置に爆薬が仕掛けられる。
他の2つの弾道弾発射装置にも爆薬が仕掛けられ、そのたびに数人の兵士たちが消された。
目標全てに爆弾が仕掛けられると、彼らは発射装置から離れ、そして起爆装置のスイッチを押した。
爆発が複数で起こる。
亜連占領部隊指揮官は詰め所となっている村役場から、何事かとガラス越しに様子を見た。
指揮官は島中央部付近が少し明るくなっているのを見て、目を丸くしたが、横にいた兵に命じた。
「日本兵が攻めてきたぞ。占領部隊は警戒態勢をとれ。洋上の艦隊にも報告せよ」
亜連海軍第3艦隊の前に迫っていたのは海上自衛隊第3水上戦群だった。
舞鶴に司令部を置く、第3水上戦群は日本海沖で全ての所属艦艇が集結した後、太平洋へと進出していた。
亜連海軍第3艦隊は水上艦艇を空母はじめ、3隻の艦艇を失っていた。さらに傷ついたままの艦艇も2隻いる。
対して、第3水上戦群は初陣で、当然欠落している艦艇はいない。空母―――航空機搭載護衛艦もいる。
旗艦となった大型巡洋艦『ワカシナ』の艦長であり臨時指揮官のフ・ルム大佐は、CICでモニターを見て、苦い顔をしていた。
これだけの戦力が一気に攻撃を仕掛けてきたら、我々の対応は厳しいものになる……
フ・ルム大佐はそう思いながら、全艦艇に命じた。
「対空戦闘用意!」
航空機搭載護衛艦『はりま』から発進した、第3水上戦群はすでに発艦し、40機のF35C戦闘機を抱えたまま。艦隊の各艦にロックオンしていた。
航空隊長の指示の下、一斉に数十発の対艦ミサイルが発射される。
と、同時に対艦ミサイルが艦隊からも発進した。
補給艦から補給を受けていた第3艦隊は対空ミサイルをもって迎撃を行う。
第3艦隊は、艦艇を減らされた今、二方向からの同時ミサイル攻撃に対応できる力は落ちている。
第3艦隊はただちに対空戦闘を実施。
対空ミサイルを発射し、敵ミサイルの迎撃を行う。
しかし、近距離であり、二方面に分散してミサイルを飛ばすと、どうしても小さくない穴ができてしまう。
海上自衛隊が放った対艦ミサイルが隙だらけの防空網を縫って、第3艦隊にミサイルが到達してしまう。
近接火器の迎撃もむなしく、次々と対艦ミサイルが第3艦隊の全艦艇に命中していく。
フ・ルム大佐は可能な限り南へ逃亡せよと伝えたが、その時は『ワカシナ』もひどい損害を受けて航行不能となり、身動きが取れなくなっていた。
そしてその命令からしばらくして、全ての艦艇が行動不能に陥った。
こうして亜連海軍第3艦隊は壊滅したのだ。




