第23話 東京での地上戦の終結
第一空挺団副団長にして、現場の最高指揮官、山下満一佐はCH47JAチヌークに同乗していた55名とともに皇居前広場に降下し、各下級指揮官と通信しながら情報をやり取りしていた。
半数近い隊員は国会議事堂に降下、皇居前広場に下りた第一空挺団の隊員たちの多くも首相官邸に向かう途中で接敵、交戦し、敵を排除したようだ。
山下一佐は身を屈め、各員に通信した。
「こちらタカツ01、各隊は皇居に突入せよ」
第一空挺団は坂下門から皇居に突入した。
坂下門にいた亜連兵士数名は門の外を警戒していたが、機関銃弾とロケット弾の集中砲火を受け、たちまち制圧された。
「少佐、坂下門から敵が侵入したようです。門を警備していた兵士たちは破壊され、皇居内でも戦闘が始まっています」
ケン・ホッユウ少佐は深く息をした。
天皇と皇后は見つけられない。
しかし、
「まだ見つけられないわけではない」
彼はそう呟くと、総員に任務の続行を伝えた。
宮内庁に籠城していた将兵たちが、外に向かって射撃をしている。
自衛隊員数名が倒れる。
現場の三佐が叫んだ
「カールグズタフ用意! 一斉射撃後突入する!」
いくつかのカールグズタフが宮内庁庁舎に向け、カールグズタフを向ける。
「撃て!!」
砲弾がいくつも命中する、火力が一気に弱まる。
その隙に数十名の自衛隊員が突入していく。内部にいた亜連将兵たちが20式小銃やMINIMI機関銃で制圧され、内部にいた宮内庁職員が救出されていく。
「こちらタカツ08、宮内庁庁舎奪還す」
「こちらタカツ01、了解」
山下一佐と1個中隊は吹上御所に突入していた、
質素かつ厳かな建物に突入し、隊員たちは圧倒されている。
しかしそこに亜連兵士たちが射撃。
自衛隊員たちが反撃する。
隊員たちは自分たちの本分を思い出し、敵を制圧していく。
少しずつ、内部の敵を排除していくと、ついに敵の攻撃が途絶えた。
山下一佐は部下たちに周囲を確認させながら、上層部に通信伝えた。
「皇居にいる敵は全て排除した。繰り返す、皇居にいる敵は全て排除した」
残るは警視庁のみだった。
山下率いる第1空挺団は第1普通科連隊の1個中隊、第32普通科連隊の1個中隊とともに警視庁を包囲した。
外務省アジア大洋州局の、亜連の公用語に詳しい官僚から届いた、拙い言葉を読む。
『警視庁に籠城した、亜細亜太平洋島嶼連邦共和国将兵たちに告ぐ。ただちに投降せよ。生命は保障される』
それを繰り返したのち、警視庁から、やはり拙い日本語の叫び声が聞こえた。
「クソクッラエ!!!」
自衛隊包囲部隊は拒否されたと認めた。
現地指揮官、第1空挺団指揮官、山下一佐は警視庁への突入を命じた。
玄関目掛けて、ロケット弾が一斉に放たれる。
エントランスに入ると、上階から機関銃の射撃。
お返しにロケット弾の射撃を受け、機関銃の射撃は収まる。
前進。警視庁の掃討作戦が開始した。
第1空挺団と第1師団の普通科連隊が各部屋を回って掃討した。
亜連将兵たちは強固に抵抗したが、確実に制圧されていった。
警視総監室にこもった少佐1名がサブマシンガンで対抗、これを第1空挺団員数名が小銃で応戦し、制圧した。
これをもって、東京での地上戦は終結した。




