92話 統制された世界
私はひっそりと家を出ると自転車にまたがった。
「さてと、助けに行ってきますか」
私は思いっきり自転車を漕ぎ始め、街はずれの教会に向かっていった。周りの人から奇妙な視線を向けられたが私は足を止めなった。
(急がないと教会が無くなっちゃうかも!!そしたらヴァンパイアの真相が消えるかも!!)
私は必死の思いで教会に向かった。そして広がっていた光景、それは軍の車が教会を包囲していて明らかに人がいない様子だった。
「……中に居るはずなんだ……中に」
私は静かに教会のドアを開けた、そこに広がっていた光景は血で濡れた礼拝堂だった。
(血でいっぱい濡れている……これはこれでアリだな……)
だが血がいっぱい出ているが死体は無かった。
「誰かいるか?」
私はハンドガンを片手に教会の奥に進んでいった、すると階段から急にヴァンパイアが出てきた。
「誰だお前は!!」
私の問いかけに目の前のヴァンパイアは答えなかった。
(どうする、撃つか?でもこのヴァンパイアはあのシスターだったら……撃てないよなぁ!!)
私の中で考えを巡らせていると上から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「頭と心臓を撃て!!」
「この声は……わかりました!」
私はためらいを捨て、目の前に居るヴァンパイアの頭と心臓をハンドガンで撃ち抜いた。当然ヴァンパイアは倒れ、上から声をかけてきた人が降りてきた。
「シスターさんですよね……」
「ええ、救援を出したのですが、それを見てきたんですよね?」
「ああ、他のみんなは能力を出せない昼間だから来ていない。しかしこれはどういう状況なんだ?」
「それを話す前に目の前に居る敵に集中してください」
シスターさんはメイスを持ち、階段から湧き出てくるヴァンパイアの前に立った。
「いいですか、奴らは改造されたヴァンパイア、心臓を潰してもダメ、頭を潰してもダメです」
「何が何だか分からないんだが……とにかく人間にとって大事な部分を破壊したらいいのね!」
「そう、二人でこの数を捌いて行くぞ!」
こうして私とシスターは共闘することになり、目の前に居る改造されたヴァンパイアをぶち壊していくのだった。
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