61話 喧しい奴ら
私たちが向かった場所、そこは千尋さんや鏡花さんが働いている場所だった。
「どうしてここに?」
「ちょっと待っててね」
サンが電話を取り出し、どこかに電話し始めた。
「あと少ししたら迎えが来るからね」
「迎え……?」
数分後、千尋さんがやってきた。
「それでどこに行くんだ?」
「大阪まで運んでもらおうかなって」
「いいぞ、ついてきて」
私たちはビルの中に入っていき、地下に案内された。
「ここがいつも出動の時に使っているホームだ。それで聞きたいことがある、どうして大阪に行くんだ?観光ではないだろう?」
「マスターを助けに行くんだ、だけど大阪に行くための足が無いから頼んだんだ」
「なるほどな、一応上の指示で私が同行するように言われている。行こうか」
私たちはホームに停まっている電車に乗り込んだ、中は駅弁やおもちゃが置かれていた。
「駅弁か……もしかしてこれって上の趣味か?」
「ああ、もし食べるんだったら私の給料が消し飛ぶと思え」
(もしかして誰が食べたとかわかるのか……)
電車が動き出すと独特のモーター音が車内に鳴り響いた。
「大阪までは2時間ぐらいでたどり着くだろう。それまではゆっくりしていてくれ」
「椅子から立ってもいいのよね?」
「ああ、基本的にはいいぞ」
私は立ち上がり、電車内を探索していった。
(南から北までの駅弁があるな……とてもよさそうだ)
「桜、あなたとても可愛らしいですわね」
「えへへ」
「ドゥーロ、あの桜って子、なんだかうちのレミちゃんに似ているね」
「レミちゃん……?」
千尋さんはスマホでレミちゃんという子の画像を見せてもらった。
「確かに似ている……もしかしてこの子って千尋さんの……?」
「違う、そもそも結婚していない」
「へぇ~意外だ……こんな美しい体なのにね」
そう言うと千尋さんは顔を赤らめた。
「うるさいなぁ……」
「もしかして照れてるんですか?」
「……フン!」
シリウスは駅弁を食べようとしていた。
「シリウス、さっき千尋さんが言ってたでしょ?」
「いや駅弁は食べていい、私の給料が吹っ飛ぶだけだから」
「やったー!飯だー!」
シリウスに続きゲファンゲネが駅弁を取った。
「駅弁3つや4つ食べる奴とは大違いだ……」
「そんな大食いの人居ないでしょ」
「知り合いに居るんだよなぁ……」
そんなことを話しながら私たちは大阪に向かっていったのだった。そして千尋さんが所属している会社が何故私たちに協力的なのか魂胆が見えてくるのだった。
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