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真っ赤なドレスと純白のフランベルジュ  作者: 猫こんた


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38話 大爆発

午後の営業が終わりポストを見ると茶封筒が入っていた。


「サン、これって朝に来たヴァンパイアが入れた封筒だよね?」

「恐らくな。もう居場所が分かったのか」


さすがアウトローと言いたいところだが法的に調べた結果の物だろうかと怪しんでいた。


「だがこれは貴重な情報源だ、二階に上がってこれを見ようか」

「そうだな、もしかしたら始祖ヴァンパイアの情報じゃないかもしれないし」


私とサンは二階に上がり、茶封筒を開封した。


「やっぱりか、始祖ヴァンパイアのゲファンゲネが出没する地域の資料だ」

「ゲファンゲネ……始祖ヴァンパイアと言うことは施設を襲撃しに行くんですわね」


そうメルクールが言ったが私は否定した。


「いいや、ゲファンゲネはもう施設を抜け出しているんだ」

「私でも抜け出せなかったのにどうやって抜け出したのです?」

「分からない、だが能力は髪の毛を使っての爆発だから自力で拘束具を破壊したんだろう」

「なら私が役に立ちますわね、水銀バリアで爆発は防げますもの」

「それは助かるよ、それじゃ出没地域に張り込むとしますかぁ~」

「桜とシリウスは残っておいてほしい。何かあった時のために待機しておいて」

「分かったよ~」

「桜とですか~何して遊びます~?」


私とサン、あとメルクールはゲファンゲネが出没する場所に向かった。移動は徒歩だ。


「ゲファンゲネに感づかれたら終わりだ、静かに移動するぞ」

「静かにね」


出没場所に来ると私たちは静かに隠れた。そして静寂は時間さえも忘れ、何時間が経った後、明らかに厚い服を着た女性が道を歩いていた。


(物凄く怪しいな……今日の気温はそんなに寒くないぞ?)


その時何者かは私たちの方向に向かって何かを投げてきた。


(何を投げてきた?)

「まずい」


メルクールが私たちに水銀バリアを貼ってきた。そして投げてきたものは爆発し、水銀バリアを破壊した。


「やっぱり追っ手が来ていたか」


そう言うとゲファンゲネは懐に手を入れて自身の髪の毛を絡ませた手榴弾を投げてきた。


「まずいですわね……一旦横に逃げますわよ!」

「ああ、この量は水銀バリアで防げない!」


私たちは横に避け、手榴弾の爆発を避けた。


(恐らくゲファンゲネは手榴弾を大量に持っている、隙を見て私の血で拘束するのもアリか)


先ほどの爆発で私の足に傷が出来ておりいつでも拘束する準備は万端だ。


「ドゥーロ!拘束しろ!」

「分かった!」


私は足から血の紐を出し、ゲファンゲネをあっけなく拘束した。


「ぐっ、施設戻りは嫌だぞ!」


ここで私はいらない事を思いつき、ふざけ始めた。


「何が施設送りだよ、もっと質素なところに連れていくんだから」

「やめろ、男共が興奮しているところは!」

「何やってんだドゥーロ」

「ちょっとふざけてみた」


私はサンにふざけているのを咎められた。


「それでお前らは政府軍の奴らだな!?」

「いや人間もいるし何なら収容されるべき始祖ヴァンパイアがいるじゃないか」

「……ほんとだ」


ゲファンゲネはそう言うと一つの手榴弾を転がした。


「自爆覚悟かよ!?」


私たちはバックステップで手榴弾の爆破圏内から逃げた。だがそれよりも早く、手榴弾は起爆し、私たちの三半規管が壊れた。


「うっ……」

(体に力が入らない……三半規管か)


どうやらゲファンゲネが投げた手榴弾は音爆弾らしく、近くで受けたゲファンゲネは耳から血が出ていて魚のようにビタンビタンと体を痺れさせていた。


(多分サンとメルクールは鼓膜をすぐ再生できるから大丈夫かもしれないけど私は人間、元に戻らないはず……私の能力で治る代物なのか?)


私は耳に血を集め、鼓膜を再生させようと試みた。


「ドゥーロ大丈夫か!?」

「ああ、何とか大丈夫だ。血で鼓膜を再生させた」

「おっけ、とりあえずゲファンゲネが起き上がるまで傍で待つぞ」


こうしてゲファンゲネを捕まえ、目が覚めるまで私たちは待ったのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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