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真っ赤なドレスと純白のフランベルジュ  作者: 猫こんた


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28話 車が無い日の探偵業

翌日、喫茶店の業務はほどほどにこなし、探偵業に切り替えたのだが明らかに問題ごとがあったのだ。


「軽トラが吹き飛んだからなぁ……徒歩で向かわないといけないな」

「確かに軽トラが無い今、徒歩で向かうのは少し疲れるかもなぁ」


そう、昨日政府軍によって軽トラが爆発の餌食にあってしまったのだ。そして運命の依頼確認をしにサンが下のポストに向かっていった。


「依頼が来てない事を祈ろう、明日は休業日だから今日さえ耐えれば……」


だが現実は非情だった。


「依頼来てたぞ」

「徒歩かぁ……」


茶封筒を開けると紙が一枚、入っていた。


「これって何なの?」

「多分だけどヴァンパイアを殺してほしいという内容だね。つまり桜の出番だ」

「でもヴァンパイア美味しくないだよ……美味の血は美味しいよ」


桜はそう言って私の腕に噛みついた。するとシリウスがこう言った。


「ヴァンパイアは一般市民に公表されていない存在だ、どうしてその依頼者はヴァンパイアを知っているんだ?」

「そうなの?」

「ああ、ヴァンパイアって言うのは極秘事項だからな。国民に話せば暴動が起きるだろう」

(確かに人体を改造してヴァンパイアが生まれてるってわけだから国民が黙ってるわけないよね。だとしたら依頼者は誰なんだ?)


私はヴァンパイアの存在を知っている人々を思い出していった。するととある人物が思いついた。


「もしかしてだけど千尋さんたちが依頼を?」

「可能性はあり得る、後で聞いてみるか」


こうして私たちは依頼場所まで歩いて向かったのだった。その道中に私たちは話をしていた。


「桜の刀って切れ味良いの?」

「いいよ、斬られてみる?」

「遠慮しておく」

「私たちみたいなヴァンパイアは斬ってもいいけど人間のドゥーロは駄目だぞ」

「はーい」


そして依頼場所にたどり着いたがヴァンパイアの3人は何かに反応していた。


「ヴァンパイアの血の臭いがする、何だろ?」

「サン、ヴァンパイアがやられてるの?」

「ああ、だけどまだ生きてる感じがする」


私たちは血の匂いが濃い場所に向かうとそこには和風の服を着た女性がヴァンパイアと戦っていた。


「同じ剣士……」

「桜、ちょっと落ち着こうか」


サンが桜をなだめていると女性は私たちに気が付いた。


「君たち危ないぞ!」

「あなたの方がそいつを倒せてないじゃんか」


シリウスが透明のナイフでヴァンパイアを足止めをしている間に女性は刀でヴァンパイアの体を斬っていった。だが輪切りになってもヴァンパイアの弱点を突かない限り死なないのだ。


「斬っても斬っても復活するでござるよ……」

「奴はヴァンパイアだ、斬っても傷が再生するんだ。私たちに任せて」


私は女性を後ろに下がらせた後、桜の出番がやってきた。


「桜、奴を食べてしまって」

「分かったよ美味」


桜の後ろからアイアンメイデンが出てくると鎖がヴァンパイアに向かって飛びだした。だがそのヴァンパイアは鎖に当たるとまずいと判断したのか持っていた短剣で鎖を弾いて行った。


「どれだけ捌けるのかな」


鎖がうねりながらヴァンパイアの体に当てていき、どんどんと弱らせていった。そしてヴァンパイアの体力が限界を迎え、鎖が刺さってアイアンメイデンの中に入っていった。


「ご馳走様」


そう言ってアイアンメイデンの扉が閉まり、ヴァンパイアの断末魔が微かに聞こえ始めた。


「うぅ……」

「これで大丈夫、ヴァンパイアは死んだよ」

「ありがと桜。それでなんだけどあなたは?」


私は現場にいた女性に質問をした。


「私はただここを散歩していただけでござる。私の名前は鏡花でござる」

「鏡花……か、なかなか和風な名前だね。その刀はあなたの?」

「そうでござる、この小さい子も刀を持っているようだがどんな刀でござるか?」


鏡花さんは桜に刀を見せてほしいと言っていた。そして桜は刀を抜くと柄に驚愕するのだった。


「これって桜の模様……でござるな?」

「そうだよ~私ね、桜って言うんだ」

「桜か、いい名前でござるな。それにこの刀は大事にするのじゃぞ」


そう言って鏡花さんは出口に向かって歩いて行った。


「それではな~」


そして鏡花さんはこの地を後にしたのだった。


「あの人なんだか強そうだったけど相手が悪かったなぁ」

「ああ、さすがにヴァンパイアの対処法が分からないと不死身に思えてくるかもな」


こうして私たちは鏡花さんと邂逅を果たし、喫茶店に帰っていったのだった。そして明日、どういう因果か分からないが鏡花さんが喫茶店にやってくるのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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