23話 桜の刀
シスターの医療班が到着すると私の動脈に私の血液型と同じ血液型の血液を輸血してくれた。
「ありがたいよ。しかしこの輸血パックあなたたちは吸わないの?」
「吸わない。私たちシスターは血を飲むのを捨てたのだ」
シスターたちは始祖ヴァンパイアの手足を拘束してどこかに連れて行こうとした、だがそれを私は止めた。
「ちょっと待ってください……その子は私たち心の庭喫茶が保護します」
私は意識が朦朧としながらそう言った。するとシスターたちは集まって話し始め、そして始祖ヴァンパイアは私のそばに寝かされた。
「うっ、やっぱり無茶だったか」
「気をしっかり!」
貧血が収まるまで私は動いてはいけないようだ。そして数十分が経つとだいぶ調子が戻ってきた。
「調子が戻ってきた。よしっ、これで大丈夫だと思う」
「ドゥーロ……あなたが言ったこと、ほんと馬鹿馬鹿しいなぁ」
「だってこの子の攻撃を受けたのって私だけでしょ?」
「むぅう……そうだけど何かこうリスクヘッジとかしないの?」
私は始祖ヴァンパイアをお姫様抱っこをすると出口に向かって歩き出した。
「ドゥーロは無茶するなぁ~」
「始祖ヴァンパイアがあの子……まだ実感がないな」
「二人とも、高級車に戻るよ」
こうして私たちは高級車に戻り、始祖ヴァンパイアを私の膝の上に乗せた。
(そう言えばこの子の武装って鎖かと思ったら刀なんだね。それに刀の装飾が桜をモチーフにしてそうだな)
始祖ヴァンパイアからは微かに桜の匂いがしていて桜が好きなのだなと感じることが出来た。
「それでこの始祖ヴァンパイアはどうするんだ?私には分からないんだが」
「店で働かせるのは?こんなに可愛いんだから看板娘決定よ!」
「まぁそうかもしれないがドジっ子かもしれないぞ?」
「サン、ドゥーロの言うことにしてみたら?私とサン、あとこの子の人気対決が盛り上がるよ」
「それはそうか。将来的に私とドゥーロがキッチンで料理を作りたいから頼みたいな」
そして喫茶店の前に着くと私たちは高級車から降りた。
「それじゃ、元気で」
サンがそう言うと車は走り出し、クラクションだけが聞こえた。
「さてと、風呂に入って寝るかぁ」
「そうだね、この始祖ヴァンパイアは体を拭いておくね」
こうして私たちは日常に戻っていき、同時に始祖ヴァンパイアがいつ目覚めてもいいように警備をし始めたのだった。そしてこの始祖ヴァンパイアが目覚めるとき、私はまたしても貧血になるのだった。
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