107話 真実の暴露、そして裏の支配者
返り血を浴びた千尋さんとタウさんが重そうな扉の奥から出てきた。私はそっと桜と少女の目を塞いだ。
「どうだった?」
「真実を全国テレビで放送するらしい。そしてこの騒動の黒幕を掴めた」
「おぉ」
「政治の裏のフィクサーだ。名前は知らないらしいが護衛がいろいろといるらしい」
千尋さんは服を脱ぎ始め、シャツに短パンの服に着替えた。
「ふぅ、この姿の方が気軽だ」
「それでいつ政治の裏のフィクサーに会いに行くの?」
「そのことについてだが……シグマ、あなたに居場所の特定を一任する」
「了解っと、だが危険だと判断したならこれ以上進まないからな」
「ああ、そこは承知だ」
そして千尋さんは少女に近づいて行った。
「ドゥーロ、この子の名前は分かったか?」
「いや、そもそも名づけられていないようなんだ」
「親とかは分からないのか?」
「それは聴いてないな。親はいるの?」
「親……分からない」
その答えを聞いた千尋さんは悩み始めた。
「もし親が居ればそこに帰せた、だが親が居ないとなるとややこしくなるぞ」
「この子はどうするんですか?」
「こんな危ない世の中に一人飛び出せば何があるか分からないから保護しなければならないよな」
すると千尋さんは少女の手を握った。
「私の家にこないか?」
「ヤダ、好きな人と居たい」
「ありゃりゃ、見事に振られちゃったな……その子、ドゥーロの事を好きになってるけどどうするの?」
「一緒に住もうにも人がいっぱいいるからな……サン、どうしたらいい?」
「どうしたらって……こっちで保護したらいいと思うけど?」
「だよねぇ……他の人が気になってベタベタ触りそうだけどなぁ……」
そして私たちはシグマさんが裏のフィクサーの居場所を掴むために政府のネットサーバーに忍び込み、貴重な情報を見ていった。
(しかしシステムがガバガバすぎる、これだと他国からのスパイがのぞき放題じゃないか)
「ハッキングって簡単なの?」
「いや、難しいな。一歩間違えればセキュリティソフトに弾かれて逆探知が始まる。それを避けるためにバックドアを探して今のネットサーバーに忍び込んでる」
「バックドアなんてすぐ見つかるの?」
「すぐ見つかるわけないだろう、そんなの自由に見てくださいと言っているようなものだ。私はバックドアを見つけ、そこに進入用のコードを書いてネットサーバーに入り込んでいるんだ。要件が終わったらそのコードは消すんだ」
「何を言ってるのか分からないけど凄い事をしてそうだなぁ」
そしてシグマさんは私が見ている中、とある官公庁のパソコンの中に入り込んだのだった。そしてここから裏のフィクサーに関係する小さな事を集めていくのだった。
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