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でびるハンター  作者: 片山翔
第二章 それぞれの思惑
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霧深き森


東の方角・・・。


物語にもあるように山越え谷越え。

更には森も越えってか・・・。


東の方角へ進むには必然的に、

この「霧深き森」と呼ばれる魔物の住処に

侵入せざるを得ない事になる。


エレンの街から船で行くのもいいが、

定期船を一週間近く待つのも気が落ち着かないだろうし、

今のアルベールを止めることもできないだろう。


「今日は運が良かったな。霧がまだ濃くない。」

「そうなのか?」

「この森ではほとんど、霧が濃くて進めないんだ。」

「へえ~。」


俺達は世界観光旅行に行くわけではない。

命を落とす危険性も考えないとな。

心底、俺の真面目さが嫌になるがこれだけは治しようがない。


「さっさと行くぞ。」

「はいはい。」


何だか最近のアルベールは「さっさと行くぞ。」が

口癖になってる気がする。

俺達がチンタラしてるからだろう。


「・・・・・・・・・・・・。」


それはさておき、この森も霧が晴れてさえいれば、

いい森なんだが・・・。


霧の濃さが魔物を呼び寄せ、森の動物が魔物を肥え太らせる。

食人花が甘い匂いで誘惑し、霧状の魔物が更に森の魔力を増幅させる。


今まさに、この森は魔物の巣窟と化していた。


森の奥に進むと、霧が立ち込めてきた。

やばいな。霧に飲み込まれると方角が分からなくなる。

道に迷う事になったら尚更面倒だ。


「急いで森を抜けよう!」

「あ、ああ!」


突然の合図にヒロは驚いたが、

どうやら趣旨を理解してくれたようだ。


「ふう、どうやら出口に近づいたみたいだぞ。」


霧が薄くなっていく、それが出口に近づいた証拠だ。


「ケイ。殺気だ。」


アルベールは辺りを見渡しながら言った。


「なに?」

「この先だ。すぐ近くにいる。」

「どうしたんだ?ケイ。」


ヒロが後ろから訊いてきた。


「気配を消そう。発見されたら厄介だ。」

「いや、もう見つかっている。」


そう言うアルベールの目線の先には

霧でよく見えないが、一人の男が立っていた・・・。

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