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でびるハンター  作者: 片山翔
第二章 それぞれの思惑
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旅立ち


変わらず朝日は昇る。これは決定事項だ。

俺の怠い体に関しては俺の思考中枢部である脳が

「もっと休ませろ!」と言わんばかりに怠けているからだろう。


そして、今日も事務所のドアを開ける。いつも通りだ。

昨日色々あり過ぎて何か現実味が無い。

しかし、日々は当たり前のように此処にあるんだ。


「ちーっす。」

「ういーっす。」


いつも通りの怠けた声で、交わされる挨拶である。


「・・・・・・・・・・・・・・。」


アルベールは俺の顔を見るとすぐにケイの方を向いた。


「さて、ヒロも来たんだ。そろそろ話をしてもらおうか?」

「昨日、奴と何を話していたのかを・・・。」

「俺も気になっていたところだったんだ。

 あいつは一体何なんだ?」


あの時は途中で本人が来てしまったから、

ちゃんと話せなかったが、今なら落ち着いて話せるだろう。


「せっかちだなあ。全く。」


ケイは怠そうに組まれた足を解き、椅子から立ち上がった。

そして、今にも語り始めますよ感が伝わるポーズを取った。


「まず、奴は[飛剣のレイア]ってハンターだ。」

「その名の通り、飛剣術と呼ばれる独特な技の持ち主で、

 結構、名が知れているハンターの一人だ。」


「これは俺の推測なんだが、

 奴は魔力を集中している場所を探している。」

「一体何のために・・・?」


「さっきも言ったが、これは俺の推測さ。

 今回の神殿がそうだったからな。」

「まあ、俺の深読みにすぎないし、俺達には関係ないだろう。」


「いや、待て。」

「現に洗礼の神殿では魔力の高まりを感じた。

 奴が居たのが、偶然ではないとしたら?」


俺も話し合いに参加した。


「でも、本当に偶然なんじゃないか?魔力は魔物のせいだろうし。

 奴が居たのはハンターの仕事だからだろう?

 次は東に魔物を狩りに行くらしいし・・・。」

「ふむ。」


元々、ケイの仮説、堂々巡りしそうな話題だ。

いっその事・・・。


「ここで話し合っててもラチが明かないぜ?

 真偽を確かめに俺達も東に向かおうか?」


よく考えもしないで、俺はそんな事を口走った。

実際、空気読んでないんだろうが、

俺が考えられるのはこれくらいなもんだ。


「う~ん。」

「私はその意見に賛成だ。」


まさかのアルベールが俺の適当な返答に

賛同するとは思ってもみなかった。


「ケイ。どうなんだ?」


アルベールがケイに訊いた。

ケイは首を傾げ、少し悩んでから答えた。


「まあ、行ってみますか。」

「ならば、すぐにでも出発しよう。」


珍しくアルベールが乗り気すぎて、

何か怪しいが、たまには大冒険してみても

俺は悪い気がしなかった。


こうして、俺の適当な発案によって、俺達は東へと旅立った・・・。

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