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訪問者
薄気味悪い神殿を後にした俺達は事務所に到着した。
「・・・・・・・・・・・・・。」
疲れで声が出ないのか静まり返っていた。
俺はその沈黙を断つように手を打った。
「とりあえず、これで一件落着だな。」
「なあ、ケイ。あのレイアとか言う女。何者なんだ?」
今回の仕事はさすがにきつかったのだろう。
ヒロは疲れきった様子で訊いてきた。
俺は一瞬、その件について喋るのを躊躇したが、
もうそろそろ、語ってもいい頃だろう。
「ああ、あいつは・・・。」
俺が話そうとした時に鈴の音が鳴った。
ドアについている鈴の音だ。誰か来たのだろうか?
全員がドアの方を向くとそこには、
神殿で会った彼女の姿があった。
「え!?」
ヒロは驚きの声を漏らした。
「噂をすればなんとやらってな。」
彼女は俺の顔を見るなり、表情を変えず、
事務所の中央に歩いた。
「用がある。ちょっと付いて来てくれ。」
単刀直入なところは昔から変わっていないようだ。
危うく笑みがこぼれそうになったが、それを我慢して答えた。
「あいよー。」
俺は軽く返事をして、事務所の外へ出た。
「それで?用ってなんだ?」
「酒場で話そう。」
「そりゃあいいな。外は寒い。」
「ふっ・・・。」
俺がそう言うと彼女は澄ました顔のまま、
口元に笑みを浮かべた。
俺達は酒場に向かった・・・。




