死霊の回廊
閉じていた扉の奥にあった階段を降りると
そこは暗く冷たい廊下が続いていた。
上の雰囲気とは打って変わって華やかさがない。粗末な石造りだった。
それに・・・。
それに何かがヤバい。俺の直感がそう言っている。
「ケイ。ここヤバいぜ。」
憎悪、悲しみ、怒り、あらゆる負の感情が
渦巻いてるように感じる。
「真相を突き止めないといけないだろ?ヒロ。」
「そりゃあ、そうだけどさ!」
「大丈夫。俺達が何とかするから。」
そうは言っても、霊を相手に何ができるっていうんだ?
俺は目に見えるものしか基本的には信じないが、
何かこの階層から感じる嫌な空気が侵入者を拒んでる気がした。
少し歩くと、通路に何か落ちてるが見えた。
「うわ!」
俺は思わず叫んでしまった。何故なら落ちているものが
俺の想像をはるかに超えるものだったからだ。
「人骨かな?」
ケイは落ち着いた口調でそう言った。
「人骨!?」
何でこんなところに?
おいおい、この神殿の裏話が現実味を帯びてきたぞ。
しかも、さっきと違ってこの人骨の近くは、
感じていた霊気?がいっそう強く感じる。
「先を急ごう。ケイ。」
「ああ、そうしよう。」
そう言って俺達は再び歩き出した。
しかし、背後から感じる霊気がどんどん大きくなっていく。来る!?
俺が振り向いた瞬間、ケイは剣で空を切っていた。
その後、光の粒が周囲に散らばった。
「危ない危ない。やっぱり来たか。」
さっきから感じていた霊気は消えた。さっきの人骨の主?
「助かったぜ。ケイ。ありがとな。」
とりあえず、俺はお礼を言った。
「良いってことよ。それより、奥から強力な魔力を感じる。
多分、念が強い霊だ。」
「この魔力はそういうことか。」
アルベールも気付いていたようだ。
俺も強い霊気を感じた。
「この先は危険かもしれない。皆、準備はいいか?」
その言葉に俺とアルベールは黙って頷いた。
俺達は更に奥へと進む・・・。




