446.増えたあなたとやりたいこと…煩悩祭り
みんなが寝落ちする前にお風呂から出すべく使用した式紙術と強化魔法の併用によりすり減った魔力。
そこにメイカさんのタックル(抱きつき)に備えて再び、しかも今度はマグの分も合わせて2人分も使ったのだ。
そうなると…
コウスケ「う〜ん……」
メイカ「あぁぁぁ!ごめんねマーガレットちゃぁぁん!」
魔力欠乏により体調が悪くなる。
というわけで今俺はユーリの膝の上に座り机に突っ伏してます。
なお式紙術はもう解けて、マグはこっちに戻ってきている。
シエル「ほら、マナポーションよ…飲める…?」
コウスケ「う〜ん……」
シエルが出してくれた(おそらく手作り)マナポーションを受け取ろうとするも、感覚よりも重症なのか腕がまったく上がらない。
コウスケ「む〜り〜……」
シエル「う〜ん…しょうがないわねぇ……」
そう言うとシエルは机に突っ伏している俺の体をユーリにもたれかかるように起こしてくれた。
背後にあった山型クッションに若干埋もれたが抜け出す気力もない。
シエル「ほら、口ちょっと開けて」
コウスケ「んぁ……」
そして俺の頭を支えながら器用にビンのふたを開けると、おそるおそるポーションを飲ませてくれる。
こく…こく……
少量なのでいつものように一気に飲み干したところでシエルがビンを机の上に置きながら尋ねてきた。
シエル「どう?」
コウスケ「にがい……」
シエル「そこは我慢して。それよりも気分のほうは?」
コウスケ「ちょっと楽になったかも……」
シエル「じゃあもう1本飲む?」
コウスケ「…甘いのがいい……」
シエル「次はもっとハチミツ入れたやつあげるから。ほら、あーん」
コウスケ「う〜…あー……」
遠回しに今はないと言われた俺は呻きながらも2本目を飲ませてもらう。
コウスケ「ゔぅ〜……」
シエル「ごめんってば〜。でも調子は良くなってきたでしょ?」
コウスケ「うん…ありがとうシエル…だいぶ楽になったよ…」
シエル「そう?よかった」
ふぅ……あっ、そういえば持ってったマナポーション全部飲んじゃってたんだった。
またシエルにお願いして用意してもらわないと。
…1度別で買ったものを飲んでるのを見られた時ちょっと悲しそうな顔されたのが若干トラウマでな……。
まぁそれ系はシエルに限った話じゃないんだが……。
チェルシー「甘えんぼマギーちゃん可愛すぎる……!」
ショコラ「ね〜♪」
メリー「……ふにゃふにゃ」
サフィール「…私も甘えられたいなぁ……」
モニカ・リオ「「……(わかる…という顔)」」
うぅ……みんなにめっちゃ見られてるのは恥ずかしいが、少し回復したとはいえまだまだダルいからここは耐えるしかない……。
…でもこのままだとあの3人にもめちゃくちゃ世話焼かれそうでなぁ……。
チェルシーとパメラちゃんも面白がって参加しそうだし、メリーも来そうだしショコラちゃんも…うん全員来るなやっぱ……。
サフィールちゃんはまだ誕生日ということで許すとしてもなぁ……。
1人許したらなし崩し的に他のみんなのことも了承しかねないのがね……。
さすがに子どもたちにお世話されるのはまだまだ恥ずかしいからどうしても避けなければ……。
ユーリ「よしよ〜し♪」
まぁもうユーリに甘やかされてるんですが。
でもユーリはほれ…まだ恋人っちゅーことで…ね……?
情けなさで言えばドッコイなきもするがまぁよし。
さて…これ以上甘やかされる前に流れを変えよう。
コウスケ「ちょっと回復したし、そろそろさっきのがどういうのか教えるね?」
そう言って俺は式紙術についての解説をした。
シエル「なるほど……言われてみればギルドでそんなの見たことあったかも……」
リオ「そうなのか?」
シエル「うん。あんまり覚えてないけどね。それよりも自分が使えそうな魔法を探してばかりだったから……」
コウスケ「なるほど」
まだ焦りがあったときね。
ならしょうがない。
コウスケ「でも今見たら扱える魔法増えてそうだよね、シエル」
シエル「えっ?」
サフィール「そうですね。魔術コンクールでも見事な魔法を見せてくれましたし、以前よりも確実に腕前は上がっていると思いますよ」
チェルシー「うんうん♪シエルちゃん、あれから魔導書は読んでないの?」
シエル「…そういえば見てないわね……」
メリー「……もったいない」
シエル「うっ…しょ、しょうがないじゃない…それどころじゃなかったんだから……」
マグ(あぁ……)
パメラ「うん…まぁ……」
ユーリ「あはは…ごめんね〜……」
シエル「あっ…ユ、ユーリさんが悪いわけじゃないですよ!」
ユーリ「それは大丈夫。全部アイツらが悪いんだから」
シエル「あっはい」
いいぞシエル。
その手の話題はそうやって流していけ。
君らにゃ荷が重すぎる。
モニカ「えっと…そ、それでマーガレットちゃんは教えてもらったその式紙術をもう使えるんだね?」
ありがとうモニカちゃん。
話を戻してくれた君には『ナイス!』をあげよう。
コウスケ「うん。あとはひたすら特訓あるのみって言われるくらいにはね」
リオ「さっすが」
フルール「相変わらず器用ね」
うむ、照れる。
ディッグ「誰に教えてもらってたんだ?ユーリ嬢ちゃんか?」
コウスケ「いや、ユーリもまだ練習中なので」
メイカ「あらそうなの?ユーリちゃんも結構器用な方なのに」
ユーリ「いや〜…私は式紙術は苦手で……マーガレットにアドバイスをもらってようやくって感じでして……」
ショコラ「えぇー!ユーリさんの方が地元なのに?」
ユーリ「ぐふっ…」
コウスケ・マグ((あっ、刺さった……))
痛そう。
ケラン「ショコラちゃん…人には向き不向きがあるからしょうがないよ」
ショコラ「う〜んそうだった…ごめんなさいユーリさん」
ユーリ「い、いいよ……」
大丈夫?
それ逆にダメージ与えてない?
サフィール「えっと…でしたらマーガレットさんは誰に教えてもらったんですか?」
コウスケ「フォバ」
サフィール「フォ…えっ?」
メリー「……フォバって……」
チェルシー「あのフォバ様?」
コウスケ「うん」
パメラ「マグ、神様に教えてもらったの!?」
コウスケ「うぃ」
ショコラ「すごーい!」
ほんとは俺とマグとユーリが教わったんだけどな。
マグは当然として、ユーリも今ちょっと言い出しづらい空気になってたもんな。
だからかなんかユーリが俺を抱える手にちょっと力が入った気がする。
心配せんでも黙ってるって。
ショコラ「ユーリさんは教わらなかったの〜?」
ユーリ「え"っ!?い、いや〜私はそのときまたちょっと忙しかったというか〜……」
視線をあっちこっち彷徨わせてわかりやすく焦りだすユーリ。
……黙っててあげるんだから本人ももう少し頑張ってほしい。
ケラン「ですが凄かったですね。一瞬だけ見えましたが、本物のマーガレットちゃんと見分けがつかないくらい似てましたよ」
フルール「そうね。どっちが本物か聞かれてもすぐには答えられなかったかもしれないわ」
ふふふ、伊達に毎日マグとイチャついてるわけじゃないんだよ。
そしてユーリよ。
何やらホッとしているけれども、ケランさん明らかに勘づいて話題を逸らしてくれただけだよ?
ユーリがモニョモニョ言ってるとき「あー……」って顔してたもん。
ほんとウチのユーリがすいません、お世話になっております、ありがとうございます。
メイカ「もうほんとに瓜二つだったわよね〜。あ〜、もっと見たかったな〜」
コウスケ「タックルしなきゃもう少しくらいは大丈夫でしたよ」
メイカ「ごめんってば〜!ついいつもの癖で飛びついちゃったのよ〜!」
コウスケ・マグ「(も〜……)」
強化魔法を使わなければ今くらいまでならまだ余裕があったかもしれないのに〜。
まぁこれを機に飛び込んでくるのを自重してくれるとありがたいかな〜。
メイカ「もしかしたらダブルマーガレットちゃんに挟まれたかもしれないのに……!」
無理かもな〜。
そもそもどんだけ言ってもここまで聞いてないんだから今さら聞くとは思えないな〜コンニャロメ。
モニカ「マーガレットちゃんに挟まれる……」
シエル「マーガレットサンドね……!」
パメラ「そんな料理ありそう」
確かに。
チェルシー「2人のマギーちゃんになでなでされたらすごく気持ちよさそうだな〜♪」
ショコラ「うん!ぎゅーもしてほしい!」
リオ「ひ、膝枕と添い寝……」
サフィール「はわわ……!」
メリー「……さいきょう」
コウスケ(それは俺もしてほしいわ)
マグ(私とユーリさんでしてあげますよ♪)
コウスケ(やったぜ)
グッバイ理性。
ショコラ「ハッ!もしかしてユーリさんはもうしてもらってたり……!?」
ユーリ「…ふふふ♪(ドヤ)」
ショコラ・パメラ・チェルシー『いいなー!』
そうだね。
馬車の中でたまに短時間だけお願いされてしたことあるね。
夢の中でも俺とマグで挟んだり甘やかしたりしてるのにまだ足りぬのかと。
俺たちのこと好きすぎじゃないかと。
可愛いやつめ、今日も挟んでやる。
でも今日の主役はあくまで誕生日であるサフィールちゃん。
ユーリを可愛がるのは夢の中まで我慢だ。
しかしユーリの言葉に羨ましそうな目をしているサフィールちゃん。
つまり今あの子が求めてるのは俺たちがもっかい分かれることなわけだが…うむむ…まだ魔力は万全ではない……。
あんまりマナポーションを飲みまくるのは健康面的に悪いからシエルもサフィールちゃんも許してくれないだろう。
しかしそれ以外に魔力を確保する手段がなぁ……。
今日はユーリがフォバを呼んだ (しかも2回)から神装具にも魔力が……いや待てよ?
フォバを呼ぶのに神装具で魔力の水増しはしていたが、ユーリは別に無くてもフォバを呼べるわけで。
そして神装具からあらかじめ魔力を抜いておくことでフォバの魔力を増やし現界時間を高めるわけだが、実際に魔力を抜いといたのは隠密ギルドで使う予定だったもの数個のみ。
鍛治ギルドでみんなとお話したときはできる限りのフル装備だったものの、必要なさそうだと判断したものはそもそも部屋に置いていったはずなので、それらにはまだ魔力が貯まったままのはず。
もしかしたらいけるかも?
コウスケ「ユーリ、ちょっと神装具借りるよ」
ユーリ「えっ?うん、わかった」
よし、善は急げだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして…
コウスケ・マグ「「お待たせぃ!」」
みんな『おぉー!』
目論見上手くいき、いくつか装備できそうな神装具を担いで早速マグを呼び出しリビングへ戻った俺たちに、みんなが感嘆の声を上げる。
ユーリ「そっか!使ってない神装具から魔力をもらったんだね!」
コウスケ「そう!これでとりあえず寝るまではこのままでいれるよ!」
子どもたち『やったー!』
知らんけど!
まぁ気合いで持たせる!
マグ「というわけで遊ぼ!」
子ども『おぉー!』
メイカ「ああーん!私も遊びたいー!」
ディッグ「子どもに譲ってやれって……」
ケラン「特にサフィールちゃんはお誕生日なんですよ?」
フルール「また今度やってもらいなさい。練習中なら機会なんていくらでもあるんだから」
メイカ「えーん……」
なおユーリはやはり子どもたちの枠に入ってても何も言われない模様。
…まぁ…本人も特に気にしてないし…野暮なことは言わないということで……。




