映画
「なんの映画が見たいの?蒼介くんは」
なんの映画が見たいのかなどと言われてもこれまでアニメぐらいしかみてこなかったからどういうものがいいのかわからない。
SF映画は、茜からしたら楽しくないだろうし、アクション系の映画にしても、茜からすれば楽しいのかわからない。
「茜は、なんの映画が好きなんだ?」
「私?私はなんでも見るよ!蒼介くんの好みも知りたいし。」
「……俺の好みじゃなくて、茜の好みが知りたいんだ。」
そう言うと、茜は黙り込んで顔を赤くしていた。
自分でも思う。無茶苦茶告白みたいなこと言ったことに……
「わっ、私は恋愛ものがいいな」
恋愛もの!?
今の俺にそれを見せられると意識しすぎて脳みそ爆発するかもしれないんだけど!
「わっ、わかった。ちょっとチケット買ってくるよ。」
♦︎周りの人々side
我々の意見は一致している。
なんだあの甘すぎる空間は!?
別に盗み聞きするつもりもなかったが、なぜか耳に入ってしまうのだ。
お互いに意識しすぎてどもったりしてる時点で、あれまだ付き合ってないな?
あそこまでお互い意識したら、気づかないものなのかねぇ……
♦︎蒼介side
やってしまった……
ついにテンパリすぎて、いつもはしないミスを起こした。
2人で座るようなベンチ椅子の券を買ってしまったのだ。
何をやっているんだ俺は!?
ベンチ席ではなく普通の席を取れば肘置きなどで物理的な壁があるが、ベンチ席を取ればその最後の壁すら無くなってしまったということだろ!?
自分から破滅しに行って、俺は一体何がしたかったんだ?
「茜、謝らないといけないことがあるんだが……」
「どうしたの?蒼介くん」
「じっ、実は席をとるときにテンパりすぎて、2人シート取っちゃったんだ……許してくれ。」
怒られることも覚悟で正直に言ったのだが、予想と違い彼女はすぐに、
「逆にありがとうって言いたいくらいだよ!」
なんでありがとうって言いたいの?
俺、普通に当たり前のことができないレベルのやらかししたと思ってたけど茜からすると嬉しいということになるのか?
「じゃあ、見に行くか。」
……映画視聴後
映画をみる部屋から出てきた時に、二人は顔が真っ赤だった。
理由はその様子を見るとわかる。
《《手を繋いで》》出てきたのだから。




