海 後編
「大丈夫?」
その声で俺は気がついた。
今、俺が置かれている状況に!!
倒れかけた時、茜が俺のことを助けようとしてくれたのだが、間に合わず、俺と共に後ろに倒れてしまった。
つまり…………
俺の上には今、茜が乗っている!
緊急事態だ!
どうすればいい!
起き上がれず、茜も俺の上に乗ったまま固まっている。
ねぇ、これ逮捕ものですか?
痴漢よあれ!みたいな……
俺は、まだ捕まりたくないのに。短い人生だったなぁ……
そんな感慨深いことを考えていたら急に、
「おいおい、蒼介どんな体制なんだよ。」
「隆!今煽ってる場合じゃねぇだろうが」
「仲良き事は良きかな」
「急に何言い出すんだよ!なんか気持ち悪いって。助けろよ」
「蒼介くん……」
そんな目でこちらをじっと見てくるんじゃありません。
女の子が、そんな目で男の子のことを見てはいけないでしょ!
「………どうしたんだ?」
俺がそういうと急に気づいたかのように立ち上がって俺から離れた。
よし!問題はこれで解決しt…………たのか?
俺と茜が接触していたことは事実だ。変えられようがない。
「ごっごめん、急に引っ付いちゃって………」
「いっ、いや、俺も急に転びかけたのが悪いし………」
俺がそういうと俺たちの空間だけ急にシーンっと静かになって、気まずい雰囲気が流れていた。
「とっ、とりあえず泳ぎに行くか。」
隆も先ほどまで煽っていたのに、この空気に耐えられなかったのか、噛んだ。
隆が助け舟を出してくれたので、喜んで海に行こうとしたら茜が耳元で、
「心臓バクバクしてたね。蒼介くん」
と言ってきた。
わざとですかねぇ………
………みんなで遊んだ後
「そろそろ日も暮れるし帰ろうか。」
隆がみんなにそう提案した。
「そうだな。」
俺がそう答えると、近衛兵が
「楽しかったね」「ハプニングもあったけど……」
近衛兵がそういうと茜は顔を赤くして何かぼそっと言ったが何を言っていたのかはわからない。
だが、大変楽しかったのは事実であって、またみんなで一緒に遊びに行きたいとすら思った。
「蒼介くん、次は映画館に行こうね。」
「ああ。」
「2人でね!」
なぜそれを強調する?




