協力
俺の手を掴んだのはまさかの《《執事》》だった。
いやいや、なんか俺来た時に審査みたいなのに無理やりかけてきた人だよね?
なんで今ここにいて俺のことをバキバキに充血した目で見つめてくるのかな?
すごく怖いんですけど誰かこの執事さんを止めていただけませんかねぇ……
いねぇよなぁ!
「お嬢様を泣かせるような輩は許しません!」
お嬢様好きすぎだな!
「ええと……なんのことでしょうか?」
しらばっくれようとした俺を執事は許してくれなかった。
「誤魔化そうとしても無駄です。あなたがお嬢様の部屋から出てきたことは目撃されているのですよ!何をしていたのですか!」
「何もしてません!神に誓って!」
俺は神様信じてないから神様に誓えば問題ないな、うん。
「神様では足りません!あなたの命に誓ってください!」
この人どんだけ茜への愛が重いんだ!?
神様だけでは足りねぇのかよ!
「命には誓えません。」
「嘘をついていたのですか!許せません!ゆるせませんねぇ!」
執事は血走った目で急に切れ始めた。
「お嬢様の美しいお顔にあの天真爛漫な性格のこの世に存在していることが奇跡という方に何ということをしているのですか!私は許しません!世間が許してくれませんよ」
などというように急に長々とした説教が始まった。
目の血走った暴走機関車はそのまま茜の幼少期から話を始めた。
そして彼女が高校生になるまでの生い立ちを話しているのかと思ったら今度は、また彼女のどこが美しいかについて語り始め、幼少期の話に戻るという無限ループが始まった。
誰かこの暴走機関車を止めてくれ!
俺がそう思ったときに二階から茜の声がした。
「田中さん!なんの話してるの!そんな恥ずかしい話やめてよ!」
おぉ!まさに女神といっても過言ではない!困っていた俺を助けてくれたぞ!
「そーすけ君は、私の隣の部屋で寝てね?」
やめろぉぉぉ!
「そんな破廉恥なこと!このわたくしが許しません!」
執事(田中さん?)は大声を出して俺の腕をつかみ玄関のほうへ引っ張ろうとしたが、茜もそれに対抗して俺の腕をつかみ二階のほうに引っ張ろうとした。
両手に花ではなく、片手におじさんである。
しかし、この均衡状態は一瞬で破られた。
「田中さん!そーすけ君の手を離さないと大っ嫌いになっちゃうよ!」
彼女の鶴の一声で血走り暴走機関車は一瞬でダウンした。
そしてそのまま俺は隣の部屋まで連行されて、気絶するかのように眠ってしまった。
........次の日の朝
う~ん.............おれしぬのかな?
そこにはベッドの横に敷布団を敷いて寝ている茜の姿があった。




