抵抗
「すまないが、本当に仕事があるから帰らないといけないんだ。」
「.....じゃあ仕方ないね。......なんて言うと思った?」
どういうことだ!?
俺は今から何されるんだよ!
もしかして一生帰らせてもらえないのか?茜のおもちゃとして........
「わかった。帰らないけど一緒に寝るわけではないし、ここで小説の原稿書かせてもらうからな。」
「むふふ!作戦通り!」
などと言う声が聞こえた気がしたが俺は聞こえていない。
作戦通りなどという体の芯から震えそうな言葉は聞いていない。
しかし、こちらも作戦通りだ!
なぜかって?
茜が寝たことを確認したら一瞬で帰らせていただく!
茜には悪いと思っているが今の状況を客観的に見ると一番いい方法だということが分かる。
へっへっへ、すまないな、茜!
と思っていた俺だったがこの後に俺の唯一の解決策がなくなってしまうことを俺は知らなかった。
……………どちらが先に風呂に入るかなど様々なことを茜と揉めた後
「蒼介くん……」
うん、なんですか?
そんな子犬みたいに純粋な瞳で見ないでいただきたいですな。
「一緒に寝てくれる?」
はい、だめです!
なんて急に言ったら傷ついちゃうよなぁ……
どうやって言い訳したら茜を傷つけずに言い訳して逃げられるだろうか……
というか俺一回ダメって言ってるよな?
なんでもう一回聞いて来るんだよ!
「…どうしたの?そーすけ………」
俺が返事していなかったら急に彼女はグイグイと顔を近づけながらそう言ってきた。
「落ち着け!近いから!」
俺がそう叫んでも彼女が聞いてくれているそぶりはない。
そんな俺の貞操の危機が迫っている時に思っていた。
このこ近くで見るとまつ毛長いなと………
今考えてることじゃねえだろうが!
いや、とにかく返事しないと今彼女の唇と自分の唇があと5センチあるかどうかというところだ。
「わかった!この部屋で一緒に寝ることはできないが、この家には泊まらせてもらう!……………それでいいか?」
俺がそう言った後彼女は「む〜」とうなりながら枕を抱きしめていたがやがて、
「………し方ないから………次は妥協しないよ」
いやいや、妥協とかいう問題じゃないからね!
そう言って俺は茜の部屋を出て、階段を降り玄関までダッシュで走り逃げようとした瞬間に腕を掴まれた。
何!?
誰が俺のことを止めてきたんだ!




