まさかの…異動?
それから数日がたったある日、派遣先の担当者から、連絡が入った。
「次の勤務先なんだけど……同じ会社の総務部で、どうかな?」
それは…… まさかの、総務部への打診だった。
(えー、恭兵さんの部署?ぉーーー!)
嫌じゃないけど、でも、え、どうする? いいのかな?
蘭は予想もしていなかった…
頭の中で色々な音が鳴り響いていた…
まさか、また律が何かしたのかな〜
***
「そうか…恭兵がね…」
「あのさ、まさか、律が言ったの? 私が仕事探してる事…」
「いいや、 言ってないけど? まぁ、総務とかにいれば、
人事とも繋がりあるだろうしな…
俺もシステム開発部にいたのも、 恭兵からの依頼だったからな…」
(そっか〜、それでシステム開発にいたんだ)
「で、蘭は嫌なの?行きたくないの?」
「………そういうわけじゃないけど、なんか恭兵さんと
仕事するとか、想像がつかないし」
「でも、オレは安心だけどな、 蘭が俺の知らないところで、
もし、何かあっても、助けてられないとき
恭兵がいれば頼りになるじゃん!」
(あ〜そうか、安心か…
私も頼れる人がいるのは心強いかもしれない…)
職場で、仲良くなれるのはほんのわずか…ましてや
お互いが信頼できないと助けてなんてくれないし…
私が見えてる職場の世界は、嫉妬や妬みが渦巻いてる。
私が聞こえる不協和音もその一つ。
咲とも離れてしまうし、職場で話ができる人
今の私にはいないからな…
「恭兵さんの部署に行くのも、アリなのかもね… いいかな?」
「いいとおもうよ」
律は賛成してくれた…
***
「蘭・・・おう、四月からよろしくな!」
「ちょ ちょっと〜 声が大きいですって…」
蘭は周りに悟られないように、恭兵をつれて隠れた
「なんだよ〜 つれねえなあ」
「そうじゃなくて!!わたしが知り合いだってバレたくないんです!」
「なんでだよ…」
「あのね… 恭兵さんは 総務の人気No1 なんです!
女子はみんなあなたを狙ってます!」
「え〜 そうなの」
(マジでこの人 軽いな〜
誤解されて会社にいられなくなるのは勘弁して!!)
「お願いします。恭兵さんと変な噂が立ったら、
私がここで働けなくなりますから…逆恨みされたくないので!!」
「変な噂ってなんだよ〜」
「付き合ってるとか噂されたくないです。
ターゲットになるのは嫌なんです!!」
「そうかそうか わかったよ! 女はめんどくせえな
律から頼まれたんだよ 蘭をよろしくってな」
「何それ! そういうことじゃないでしょ………だったら、
律がまたここで働ければいいのに…」
蘭は律がここにいた時、律の声から始まった恋・・・
同じ空間に居たかった…毎日会える…じゃん
「おー それもそうだな… じゃ また律にここで働いてもらおうぜ!
そうすれば、蘭の恋人は律で、そのいとこの俺と 仲良くしてても、
疑われることないだろ?」
「いやいや そういうこと… 簡単に言わないでよ…」
蘭は、恭兵の楽天的な感覚が、ある意味羨ましいとおもった…
なんとなく、何かを期待している自分がいた…。




