割り込み
-エステール-
「フォクスターに動きあり!アンカーです!!」
コールは舌を打つ。
……捕獲か!
「ライツは何をしている!通信は!?」
「ネガティブ!各種通信反応ありません!!」
間に合うか!
「クリス、アンカーを撃てるか!?」
「……射軸に翔龍姫も入る。いいか?」
「いい訳ないだろう!距離は!?」
「あと3200!」
……一か八か!
「跳躍カタパルト用意!」
レイが振り返る。
「副長、この距離で無理ですよ!」
「いいから用意!艦載機はいらん!!」
突如警告音が貫いた。
「どうした!」
「エネルギー反応あり!艦砲射撃です!」
「くそ、捕獲に集中してるんじゃないのか!」
「いえ、これは……」
-フォクスター-
後部、エンジンノズル付近を漂流する翔龍姫に、係留用アンカーの照準が定まった。
「照準よし!準備整いました!!」
クラウスに意識が集中。
「よし、アンカー射出!」
命令と同時、警報が甲走る。
「エネルギー反応!荷電粒子砲です!!」
「なに!?」
完全に不意を突かれた。
光芒がフォクスター後部を駆け抜け、アンカーとそして、第2エンジンノズルが爆発。艦が激震に襲われる。
「被害報告!」
「第2エンジン大破!アンカー消失!翔龍姫流されます!!」
「この……エステールか!?」
「いえ……」
「通信です!」
しかもメインディスプレイに割り込んだ。
『はぁっはっはっはぁ!クラウスよぉ、お前ぇに翔龍姫はやらねぇぜ!!』
「鉄腕!!」
鉄腕海賊ロバート・クック。その満面の笑顔がディスプレイに大写しで現れた。
「無所属艦、ガーヘルトの砲撃です!」
クラウスは苦々しく奥歯を噛み締めた。
『随分縄張り荒らしてくれたじゃねぇか。遅くなったが、財宝は俺が頂いていくぜ!』




