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襲撃

      第3章  脱出


     1

    -CDC-

 入室するなりコールはコンソールに手を叩き付けて声を荒げた。

 「どういうことだ!計測値が飛び飛びだぞ!!」

 オぺレーターより即座に返答。

 「監視プローブが破壊された模様です。予想位置からすると、ガーヘルトの艦載機が原因です」

 「それにしたって報告が遅い!」

 「それが……定時発信の隙を突いて破壊されてます」

 「なんだと?」

 ……おかしい、クックにそんな器用な真似が出来る筈ないのだ。

 「ガーヘルトの予想位置は!?」

 「復旧状況考えますと、そろそろ移動開始かと……」

 コールは眉を寄せた。

 「おい待て、奴は様子見する気はないんだぞ。機関部最優先で復旧させて、移動しながらの修理は考慮に入れてあるのか?」

 「……あ」

 失念していた。

 「申し訳ありません!」

 「そんなことはいい、早く試算しろ!」

 すると、右端の亜空間ソナーより警報が。

 「重力振感知!場所は……衛星フォボスの軌道上です!!」

 「太陽系内で直接だと!?臨戦体制!!」

 ……クックの揚陸艇か!?

 「重力振多数感あり!跳躍ミサイルです!!」



 -クレシダ ブリッジ-

 「姐さん、いいんすか?先に来て…」

 地球軌道上より超短距離跳躍を行った揚陸艇クレシダは、通常空間に復帰と同時、眼下の衛星にスキャンを開始した。

 艇長席に着くルーテシアは口端を歪めて曰く、

 「クックの亀はいいんだよ。それに、こっちの重力振が感知されてる筈でしょ」

 言ってる側から警報。

 「パッシブ・センサーに感有りっす!」

 「ほら見たことか、この衛星に潜んでんだろ」

 しかし、ソナー要員のフラッグはかぶりを振った。

 「いや、こっちじゃないっすよ。もう一つ……向こうの小さい方の衛星からっす!!」

 「……あら」

 続けて警報が。

 「重力振多数感知しやした!」

 「今度は何よ!」

 「こいつぁ……跳躍ミサイル!」

 ルーテシアは舌打ち一つ、耐Gシートに体を固定した。

 「Gショックキャンセラー全開!耐光子、電磁フィルター展開!!」

 警報と同時にブリッジの照明が赤へ。ディスプレイにスモークが入る。

 その直後、火星を隔てた向こう側の軌道より、強烈な光と、それに続く衝撃波が押し寄せた。



  -フォクスター-

 「第1波射出完了!」

 砲撃管制のフェイト中尉の報告に応じ、副長のロックハート少佐が指示を飛ばす。

 「1番から4番、順次第2波射出準備!跳躍カタパルト、ライナー隊、ウルフ中隊より順次発進!!」

 「ライナー、カタパルトへデッキアップ!亜空間フィールド展開!!」

 連邦の誇る副座式艦載戦闘攻撃機、FF-25ライナーがランチによって移動、誘導員の指示に従いカタパルトにセットされた。

 『こちらウルフ・リーダー』

 ヘルメットのバイザーを下ろすウルフ・リーダー、マッコイ大尉がディスプレイに現れた。

 『準備完了だ。頼むぜ、惑星上なんぞにホールアウトしないでくれよ』

 女性オペレーターのヘレン少尉は眉根に皺を寄せた。

 「そんなヘマはしません。大尉こそ墜とされないでくださいよ。座標、ロックしました」

 ヘレンの手元で座標が固定された。

 『そんときゃ君が看護よろしく。こっちはいいぜ』

 「カウント、入ります」

 単独で亜空間跳躍の能力を持たないライナーを、カタパルトで亜空間に放り込むシステムだ。

 カタパルトに設置されたカウンターが0へ。超電導式カタパルトが蒼い電光を放ち、ライナーは亜空間へ射出された。

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