4話 勇者一行は酒場へ
豁楢ソ惹シ壹→縺玖ィ縺」縺ヲ繧九¢縺ゥ螟ァ謚オ縺昴≧縺�≧縺ョ縺」縺ヲ繧ソ繝蜊倥↓驕翫�縺溘>縺�縺代�蜿」螳溘□繧医�
城下町の外れにある、古びた酒場。
日も大分落ち始めてきた頃、店内は任務を終えたばかりの冒険者たちで溢れかえる。そして、一杯、二杯と酒を飲み干していく度、彼等の喧噪が店内にこだまするのであった。
そんな店に、馴染みの顔と、まったく見知らぬ顔が同席していた。
「この度はわたくしをこのような場にお招きいただきありがとうございます」
「いえいえ、なんのなんの! ささ、狭くて汚いところですが、どうぞお座りください」
「はい、では遠慮なく……わぁ!」
セーラ姫は目の前の山盛りの料理に目を輝かせていた。
決して綺麗とは言えない、木製のテーブル。乗っているのは山盛りの肉と、野菜のスープ。そして、ジョッキに注がれたビール。おおよそ彼女のような高貴な人物にはふさわしくない場所だ。
「いいのかしら、お姫様をこんなところに呼んでしまって……」
「いいじゃないですかぁ、大勢のほうが楽しいですよぉ」
「そうじゃなくて!」
「構いませんよ。わたくしこのようなお店は初めてで、寧ろ非常に嬉しいです。こんな料理も見たことがなくて……」
「だろだろ!? この店はきたねぇけど料理と酒はウマいんだぜ」
「はぁ、全く……」
呆れ気味にリコは頭を抱えていた。そして、ディオとロッカはそんなやり取りに苦笑いを浮かべていた。
事の発端は、女王との謁見の後。
どういうわけかディオはセーラ姫に別室に呼び出されたのだった。それも、他のパーティメンバーには秘密裏に。
怪しいと思ったルギーはこっそりと忍び込んで覗き見していた。が、すぐに城の衛兵に見つかって失敗に終わってしまったのだが。
――やはり怪しい。
そう考えた彼は、思い切って今回の作戦を実行することにした。
名付けて、
『姫様と勇者様をカップリングさせよう 愛のキューピッド合コン成立計画』
要するに姫と勇者と一緒に一杯飲み明かし、互いの親睦を深めてしまおうという作戦だ。これを聞いたときのリコとロッカは目が点になったのは想像に難くない。
「あのねぇ! そんな恐れ多いことできるわけないでしょ」
「あ、でも意外といけるかも知れませんよぉ。さっき女王様は『もし頼み事があるならば遠慮なく言うが良い』っておっしゃっていましたし」
「だからってねぇ……」
「ま、試しに誘ってみればいいだろう!」
「……下手したら極刑よ、そんなの」
そのような軽いノリで、恐れ知らずのルギーは姫宛ての手紙を汚い字で書いて誘った。しかも、場所がいつもの行きつけの酒場だと書いてしまったとのこと。それを聞いたときには最早手遅れで、リコは首を刎ねられないか不安になって白目を剥いてしまった。
そして、その結果――
「正直、本当に来てくださるとは思いませんでした」
「姫とバレない格好でなら行っても良い、とお母様に言われましたから。たまには庶民の暮らしを知っておくのも大事だ、と」
そう言う姫の格好は、先ほどの煌びやかなドレスとは打って変わって安い布の服である。そして頭には綺麗な髪を隠すために布を被っている。とてもじゃないが一国の姫には見えない。
「それにしても上手く化けたものだな。パッと見、姫様には見えないぜ」
「実はたまにこういった格好で街を散策しているのです。お城の方の目を盗んで、こっそりと抜け出して」
「そんなことしていたのね……」
「あぁ、その度に私が毎回私が説教しているのだがな」
皆が一斉に、同席しているもう一人の女性に目を向けた。
一見質素な布の服に身を包んでいる、一般的な国民。姫と同じく、頭に布を被っている。しかし、その顔は彼等にとって、よく知っている人物だ。
「女王様も苦労されているんですね」
「全くだ。だから今日もこうして私が直々に姫のお目付役で来たというわけだ」
腕を組みながら、上座に着席する女性。
風貌は違うもの、紛れもなくマリア女王がそこにいたのだった。
「……ご足労ありがとうございます。本当に申し訳ございません」
「ホントにな、最初に姫への手紙を見たときは目を丸くしたぞ。全く、これがお前たちでなければとうの昔に不敬罪に……」
「ほんっっっっっっとおおおおおおおに! 申し訳ございませええええええええええええええん!」
「まぁいい。下手に城の者に任せるよりも、自分で監視したほうが手っ取り早い。それにしても、何だ、この店は。掃除は行き届いていないし、料理も……」
と女王がブツブツ文句を言っていると、
「お待たせしました。リンドー豆の塩茹でです」
「すまんな。あ、これをもう一皿頼む」
女王の皿には山盛りの料理、そして一回り大きなジョッキに注がれた目一杯のビール。
「女王様も楽しんでるじゃないですか」
「バカ! それこそ不敬でしょ!」
「すみません、女王様ぁ。本当にうちのバカ戦士が……」
「いや、構わん。たまにはこういうのもいいだろう。それよりもあまり私のことを女王様とか呼ばないでもらえるか? あくまでもここは“お忍び”で来ているのだからな」
「あ、はい……サーセン」
「……そろそろ乾杯しない? 料理が冷めちゃうよ」
「うむ、そうだな!」
「ですね。わたくしもそろそろお腹がペコペコになってしまいました」
「姫様、お腹がペコペコだなんてそんな言葉遣い……」
「いいのです。今は、わたくしは一般人なのですから」
「おっし! そんじゃ、行きますか! この王都の発展と、俺たち勇者様御一行の今後を願って……」
「「「「「「かんぱああああああああああああああああい!」」」」」」
店内中に響き渡った、勇者たち、そして女王と姫の大きな歓声。
この日、身分の差など気にもくれずに一同は思いっきり飲み明かすのだった。
まさかこのすぐ後で、とんでもない事件が起きてしまうなんて、このときは夢にも思わずに――
蛻�°繧九o縺代�縺�□繧榊ァォ讒倥→螂ウ邇区ァ倥′螳滄圀蝠城。後←繧薙□縺大♂縺�ュ伜惠縺ェ縺ョ縺倶ソコ縺溘■縺ッ縺ゅ¥縺セ縺ァ繧よ律譛ャ莠コ縺�縺�
そこまで書き終えた僕は、ようやく一息吐いた。
段々無茶苦茶な展開になってきた、と我ながら呆れてくる。まぁ、クラスメイトをネタにして小説を書いている時点で無茶苦茶なんだけどね。
何度読み返しても色々とツッコミ所が満載だ。普通なら勇者パーティが来るような場末の酒場に女王と姫が来るとかあり得ない。それに、こんなあからさまに姫様に手紙を出したら間違いなく処罰ものだろう。
なんとか無理矢理ストーリーに落とし込んでやろうと、僕はいつもよりも時間を掛けてここまで書き上げた。
そんなことを思いながら、僕は今日一日の長い出来事を思い返す。
「慌ただしい一日だったな」
退屈な一年が始まると思っていたのに、いきなりこんな騒々しい一日が訪れるとは夢にも思っていなかった。正直、身体の節々が未だに痛い。
前守くんが突然「歓迎会をやろう」なんて言い出さなければ、ここまで疲れなかっただろう。
時計を見る。時刻は既に十一時を過ぎている。
続きは明日にしよう、と僕はノートパソコンを閉じることにした。
お風呂に入らなければお母さんに怒られる。せめてお風呂洗いぐらいは僕がやろう。
それにしても――
事実は小説よりも奇なり、とはよく言ったものだ。
あの歓迎会は、ストーリーのネタには困らないぐらい、自分の人生において事件だらけの出来事となった。
さっき文章の中で「とんでもない事件が起きてしまうなんて、このときは夢にも思わずに――
」なんて書いてしまったけど、
本当にとんでもない事件が起こってしまうなんて、僕自身夢にも思っていなかった。
おかげで、小説のほうを事実よりも奇抜にしなければならなくなりそうだけど、ね。




