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空白  作者: 伊原亜紀
15/18

空白-15

「本当に辞めちゃうの?」

「はい。お世話になりました」僕は塾長に頭を下げた。

「伊藤先生、人気だったから惜しいよ」塾長のお世辞の言葉を、僕は曖昧に笑って流した。

 佳奈の浮気が分かったのは一カ月前だった。浮気というよりパパ活。偶然、佳奈のラインが目に入り、佳奈がパパ活をしていることが分かった。そのラインに気づかなかったら、僕が佳奈の行為に気づいた自信はない。

 佳奈に別れを切り出す時、パパ活のことは口にしなかった。単純に、もう好きじゃないとだけ伝えた。佳奈は泣き、僕を捩じった。僕はそれに対して、何のリアクションも取らなかった。

 佳奈の部屋を後にし、僕はまっすぐ家に帰った。部屋に入り、可愛い彼女を作ると紙に書き、それを破いた。

 今になって改めてわかったが、僕は佳奈のことを好きではなかった。けれど、悔しかった。佳奈に出し抜かれたことが。自分がそのことにに気づいてこなかったことが。

 バイトは辞めよう。大学を卒業するくらいまでなら、派遣で食いつなげるだろう。

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