↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/46

13(婚約編) リアン〜side〜

1話ずつ毎日21時頃の更新予定です。

 ミリィからの手紙には、今日の昼前にはタウンハウスに行くと書かれていたが、もう着いた頃だろうか。ミリィを迎えに行ったコール伯爵家の従者達に間違いはないだろうと、心配する気持ちを押し込めて職務にあたる。


 ミリィの文官として働きたい希望もあり、予定通り明後日から出仕するが、俺は既に所属している身だったので、卒業後、すぐに第一騎士団に合流した。


 第一騎士団は、王都の警備や事件を管轄しており、治安の良い王都では命の危険は少ないが、その分難解な案件が多い。コール伯爵家は、騎士団長を輩出する家柄のため、捕縛した輩から恨まれることもあり、コール伯爵家の使用人達は強く鍛えられている。俺の剣の師匠である執事のディミトリを頭に、モニカやシーサは柔術を、カイチやハッチは拳闘を、他の者達も各々が武闘を体得している。


 今朝、ディミトリに「俺のことはどうでもいいから、皆にはミリィにすべてをかけろと伝えろ。」と指示すると、「どうでもいいとは、さすがに行きますまい。」と呆れられたが、ミリィが俺のすべてだ。


 昼過ぎコール伯爵家から使いが来て、ミリィが到着し、昼寝をしていると告げられる。それから、早く会いたい一心で、がむしゃらに仕事をこなした。


 ようやく解散になり、一目散に帰る。ディミトリに玄関で引き継ぎをしてるとき、上からミリィの声がした。


「リアンっ!」と階段を駆け下りてくるミリィ。転びかけたところを、すかさず抱きとめる。


 本物のミリィだ!と体中が歓喜している。


 ミリィは「おかえりなさい。」と言い、俺は「ただいま。」と言う。それだけなのに、こんなに幸せなんだ。


 ミリィは、俺の腕に手を回して、部屋まで歩きながら、嬉しそうに今日の報告をしてくれる。


「ねぇ、リアン!私のお部屋が可愛いの!ありがとう!あと、シーサがすごいの!知ってた?」


「シーサ?木でも倒したか?」


「…?指圧よ、指圧!」


「ははっ。」


 2人の部屋に入ると、ミリィを強く抱きしめる。ミリィもぎゅっと抱きしめ返してくれる。


「会いたかったよ。ミリィ。」

 ミリィのバイオレットの瞳に俺が映ってる。堪らなくなり、ミリィの柔らかい唇に触れる。


「リアン。私も、すごく会いたかったわ。」


 俺は、ミリィにそっと口付ける。


「ミリィ…愛してるよ。」


「私も、愛してる。」


 もう一度、深く深く口付ける。



 こうして、俺達の最初の1日は始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。