17.優しい嘘(6)
セレナーデ。エント・ジュサークの姉。昔大きな罪をした者の姉。エントは、1人の女性に恋をした。それは、マリカだった。しかし、ある日突然に起きた戦争により彼女は、殺されたそれによって彼は、全てを呪い、全てを憎んだ。
そして、彼は、ヘルとなった。ヘルとなった彼は、世界を壊そうと全ての罪をザルクルフに擦りつけた。それを信じた多くの民にザルクルフは、抵抗もすることもなく受け入れ悪者のフリをした。悪役になる事にした。
そんなザルクルフを良いと思わないエントは、ザルクルフを追い詰めた。
存在を否定すれば良い。そう考えた。しかしそんな彼の悪巧みも上手くいかず、正義の味方と言っても良いほどの勇者と言っても良いほどの力を持った者に殺された。
殺された直後にエントは、何度生まれ変わり何度同じことをする。マリカを蘇らす為に同じ事を繰り返すと言う呪いを自らの意思で自分自身にかけた。
それを知ったエントの姉であるセレナーデは、彼を救う為に同じ事を繰り繰り返さない為にそれを阻止する為に何度生まれ変わってもエントを止めるという呪いをかけ自殺をした。
アディーは、どうやったら自分自身の呪いとザンロッタの呪いを解く方法を知っている。終わりにする。それは、深い意味となるとこは、知りもしないラルクは、首を傾げて2人を見た。
「ラルク、一つだけ頼みがあるわ」
「何だ?」
アディーは、息を飲み落ち着いた様子でラルクに何かを伝えた。その事にラルクは、驚いた顔でアディーを見て、考えた様子でこうと答えた。
「それしか無いのか?」
「ええ、無いわ。私が出来る事は‥いいえ、私たちが出来る事は、これしか無いわよ。ザンロッタは、強いもの。彼を倒すには、この方法が一番良い方法よ」
そう言って、微笑んだ。ラルクは、少し躊躇った顔をして、渋々アディーが出した倒し方を賛成し剣を構えた。
「ナム。下がってろ」
「解った」
ナムは、ラルクに言われたように安全な場所まで、2人の様子を見る事にした。どうか、死なないで、下さい。そう願いながら不安と期待を交じりわせながら、勝利を願った。
「天空に流れる星よ。落ち行く悲しみの天使の願い叶えたまえーーー…
ーースターダスト!」
ラルクが、そう唱えると無数の星のような形をした光の玉がザンロッタに向けて飛んで行った。数発は、あったような手ごたえは、あるがほぼで、土煙により彼の姿は、一瞬だけ見えなくなった。しかしその一瞬も見逃すアディーは、走って剣を振り首元を狙った。しかしあっさりとかわされいくら連続攻撃をしても彼女の攻撃は、当たりもしかなかった。
「ザルクルフ。どうして、貴様は、マリカを殺した奴と一緒に居るんだ?貴様なら解ってくれると思ってた。なのにどうして?どうしてマリカになりそこなえと一緒に居るのにどうして?」
「なりこそなえ?」
一瞬、ミウだと思った。しかし、ミウは、偽者だと彼は、言っていた。マリカ。マリカのフルネームを思い出した。
「マリカ・アストローズ」
マリカは、救いの女神アスト。そして、考えた。マリカとルリラナの共通点。エルフ唯一の治癒魔法が使える。名も無き生命の精霊をした構えている。
アストを殺したのは、ビオラ。アストとマリカが同一人物だとすれば、マリカは、ビオラに殺された事になる。マリカが死ななければセレナーデもエントもこんな運命にならなかった。そして、自分も同じだ。
しかし、どんなに考えてもどんなに当てはまってもそれでもビオラを責める事は、出来ない。
「ラルク!危ない!」
アディーの言葉に反応して、我に戻ったラルクは、ザンロッタの攻撃を交わし、剣を振った。しかしあっさりとかわされザンロッタは、体制を崩したラルクに攻め寄りニッコリ微笑んだ。
「もう少しで、マリカは、復活する。お前の心臓があれば良い。君の心臓を俺に…」
「させないわ」
その言葉と同時にアディーは、ザンロッタの下半身を凍らせ、動きを止めた。その隙にラルクは、ザルクルフの剣を剣で飛ばした。それを見たアディーは、走った。そして、アディーは、後ろから剣で刺すのでは、なく、強く、強く背中から両腕ごと抱きしめた。
「貴様っ!」
「今よ!」
アディーの合図で、ラルクは、躊躇いもなく戸惑いもなくアディーごと剣でザンロッタを刺し抜いた。
「どうして?」
「だって私たちは…唯一無二の兄妹だもの…あんたの悲しみは…私の悲しみ…あんたの…苦しみは…私の苦しみ……あんたの痛みは…わたしの痛み…もう…私は…あんたを恨んでないわ…兄さん…」
その言葉を聞いて、ザンロッタは、涙を流し力尽き座り込むアディーと合わせるように座りこみアディーの手を握った。
「どうしてこうなっただろうな…セレナーデやエントだからではなくもっと………ーー」
何かを言いかけたザンロッタだが、力尽き最後まで言えずに2人は、死んでいった。




