13.優しい嘘(2)
今回のこの話は、クク・エルメル・ルースと言う人物と死の女神ヘルについてをただ、ただ語っているだけです。物語としては、進んでは、いないので別に読まなくても構いませんが、今後にかかわるものです。
会話もなくずっと語りなので、そこは、ご了承してください。
クク・エルメル・ルースは、天才で鬼才で、正義があり、人望があり、勇敢で、逞しくいざ知らず困っている赤の他人を難なく救ってしまう誰もが認める人物だった。
しかし、彼女は、ある日処刑されることになった。それは、彼女が魔女と言われる存在だったからだ。
魔女。それは、人々に不幸をもたらす存在。彼女の働きは、当然エルフたちにが、認めざるおえない魔力と魔法をもち、人間たちが認めざるおえない武器の扱い。人魚たちが認めざるおえない体力だからだ。
混血の彼女は、どの種族でもなく衰えるのでもなくどの種族よりも倍の才能を持っていた。だから彼女が、羨ましく、羨ましく感じたのだろう。しかし、そんな中にも唯一無二として彼女を信頼していた者がいた。ルリラナの父“レホル”だ。ククは、レホルの親友だった。だから親友の娘であるルリラナの師範となり、拾い子であるラルクを息子として、育ていた。
ラルクから見て彼女は、文字通りの魔女だった。天才に育てられたラルクは、天才になるざるおえなかった。しかし、どんなに理解をしてもどんなに克服してもどんなに努力をしても使える魔法は、光魔法のみ。今に至っては、その理由を理解しているが、あの頃は、無力で無意味で、情けないと思っていた。
届かない存在であった彼女の才能は、ラルクにとって憧れだった。大切なだった。母として愛していた。そんな存在が目の前で火炙りの刑に滅しられている状況は、無惨で、無謀で、残酷な光景だったのだろう。彼女の記憶を全て忘れるほど彼女の存在を忘れるほど心のダメージが大きかったのだろう。
ザルクルフだった記憶よりも彼女の記憶は、忘れたいほどの大切な思い出だったのだろう。
ヘルは、形もない黒い霧として漂う存在だ。負の感情に居座る者。だから誰もが持つ物で誰もの心に必ずいる者だ。しかし、大きくなった負の感情を押さえることが出来なくなると女性の場合は、死の女神ヘルとなり男性なら死の神ヘルとなる。
ククがヘルになるきっかけは、解らない。しかし、トラードの母メデューサにしたのは、間違いなく彼女なのだろう。そして、もしいくつかの不幸の元になったのが彼女の存在なら“ヘルになるざるおえない者”だとすれば、ビオラの敵となる者が、彼女になる。
しかしククの魂は、心と言う魂は、もう既に死んでいる。もう、あれは、クク・エルメル・ルースと言う皮を被った別の生き物“死神”と言ったら良いのだろう。不幸を撒き散らし混沌へともたらす存在。もう、後戻りも出来ない悲しき存在。
ククは、我が子のように愛したラルクの前で火炙りの刑に滅しられている時どんな思いで見ていたのだろう。
彼女の瞳には、何が映っていたのだろう?
何故彼女は、ヘルになったのだろう?
それは、多分この物語が終わっても彼女の事は、誰も解らない。誰も語らない。語られない。
何故語りにしたのは、下手に台詞を入れたりキャラが語るようにしてもククを知っているのは、レホルとラルクとルリラナだけです。
ルリラナは、浚われているしラルクは、あまり自分の事を人に言う性格ではなくかと言って突然レホルを出すのは、どうかと思ったので、こうしました。
ククは、今後大切な人物ですが、彼女について語ることは、きっと無いだろうと思い書くことにしました。
次のページ(あるかどうかは、限らない)からは、本来の物語の続きです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




