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枯れ葉  作者: 花染
4.戦争になっても
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4.希望の心(4)

 森。精霊の森とメデューサの森とは、違う感じの森。


「ここの森は、少しだけ暗いですね」

「そうじゃな。十六夜と隣り合わせにある闇夜の森のせいじゃろ」

「闇夜の森?」


 ルリラナは、首をかしげながらザックを見た。ザックは、目を細め悲しい顔をした。


「月の光も通さない真っ暗な森じゃ。あの森に入るのには、(ユメ)(スズ)(ラン)の光が必要で、持たずに入ると帰ることも出来んのよ」

「夢鈴蘭?」


 ルリラナは、首をさらにかしげ色々と考えた。しかし、聞いたこともない名前が連続で出てきた為に頭の中が混乱しかけている。それを見たラルクは、ため息をはきルリラナの頭を撫でた。


「花って光るの?」

「夢鈴蘭は、別名が月光花って言うんよ。夜に光る花じゃからそんな名前じゃろうと思うけんど、れいんぼーろーず並に珍しい花じゃから知らんのも珍しくないじゃろうな」


 そう言って、やっと開けた場所に着いたと思ったら白い花の花畑と小屋が見えた。それを見たザックは、足を止めた。


「綺麗な花ですね!」

「どうして…」



 ザックは、目をそらし小さい声で、言った。ミウは、首をかしげ花を積んだ。


「…ボク…ここ知っているような気がします」

「本当か?」

「はい。多分きっとボクの記憶が正しいならこの花を植えた人は、ボクが忘れてしまった人が植えたと思います」


 ザックに花を渡しミウは、小屋へと向かった。ドアを開けると木で出来た机とイスがあり奥の部屋には、ベッドまである。辺りをみて、ある一枚の絵をみて、ミウは、固まった。


「青色の髪の女の子と紫色の男の子とそして紫色の猫ですね。楽しそうに花を積んでいます…」


 トラードは、そう言いながら絵を取り皆に見せた。青色の髪の女の子。それを見た皆は、何となく解ったような気がした。


「これは、ミウちゃん。この紫色の猫は、猫の王様!そして、この紫色の髪の男の子は…誰かな?」

「コンバット…」

「え?」


 ミウは、悲しい目で、絵を見た。少しずつ思い出す過去の記憶。忘れてしまった少年の名前をやっと思い出した。


「…確かケイト・シーの名前もコンバットって言っていたわよね。どうして、そう思ったのかしら?」

「この男の子の名前は、コンバット。そして、この猫の名前は、ナムです。ボクが間違える訳がないですっ!」


 此処で、遊んだ。ここで、本を見た。此処で、たくさんお話をした。此処で、たくさん…


「頭が痛い…」


 割れそうなほどの頭痛がミウに襲いかけた。ミウは、頭を抱えながら座り込みうづくまった。


「ミウ!大丈夫か?」

「多分きっと記憶が一気に思い出したから脳が混乱したんだと思う。

 ザックくん、ミウちゃんをベッドに運んで休ませてあげて」

「解った」


 ザックは、ミウを抱えベッドに寝かした。ミウは、ベッドに寝転び天井を見た。


「ザックもここを知っていますね」

「ソフィアとトバーズの家じゃ。お前が生まれた、お前の家じゃ」


 ミウは、にっこり微笑み眠った。それを見たザックは、窓から外を見た。青い空。崖から見える海。透明の透き通った海から僅かに見える薄い水色の花。


「ワシは、ここから見える海が好きじゃった。誕生日になるとワシのためにあの花を積んで、祝ってくれたんじゃ」

「何て言う花ですか?」

「“フォルス”花言葉は“幸福”。ワシの苗字であるフォルスは、トバーズが付けたんよ。初めて、出会った時にワシのために…」


 それを聞いたビオラは、目をそらし椅子に座った。それを見たヨモギは、不思議に思い首をかしげビオラのところへ向かった。


「どうした?気分が悪いのか?」

「何でもない、よ。少しだけ風に当たってくる」


 そう微笑んで、外へ出ていった。それを見たラルクは、ビオラの様子がおかしいと思いラルクも外へ追うように出ていった。


「ルリラナちゃん。良いん?」

「何がよ?」

「ラルクは、ビオラちゃんが心配で追ったんよ?ラルクの事が好きなんじゃろ?それで、良いん?」


 するとルリラナは、ザックの顔を殴り睨み付けた。


「で?何が良いのかしら?何が、心配なのかしら?」

「気持ちを伝えたらどうですか?」


 少しだけ間が空きルリラナとザックは、トラードを見た。


「無理よ!言えるわけ無いじゃない!」

「大丈夫ですよ。それにどちらにしても早く気持ちを伝えた方が良いと思います」

「え?」


 トラードは、椅子に座り俯いた。何となく解っている。ラルクが、何かを隠している事を。もしかするとそれは、龍王の欠片に関係する物だ。もし欠片を全て取り込んだらラルク・ヴェルクと言う存在が無くなってしまうから黙っているのだろうか?

 はたまた、ミウが神子になれないことを見込んで、諦めて負の感情を消さないまま欠片を全て取り込み、ヘルと一緒に死のうと考えているのではないか。


 どちらにしても、最悪なことしか思い付かない。


「どうしてよ?」

「…解りません。何となくそう思っただけですので、忘れてください」


 でもこの事は、思いだけにしよう。口にしたらルリラナは、きっと絶望するだろ。否定するだろう。そして、苦しむだろう。悲しむだろう。それが、ラルクのためだから

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